子連れ四国カルストドライブ

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娘が生まれてもう1年がたった。家の中では小走りで走りまわり、やりたい放題。しかし、なぜか靴を履くのを嫌がる日々。やっと靴を履いて家の中を歩けるようになったので、ついに外で歩くデビューがやってきた。

山好きの親なので、四国で一番高いところにある広場で「歩き」と「ピクニック」デビューさせてやりいたと考える。その結果選んだのは「姫鶴平」。
姫鶴平は「四国カルスト」の中にある標高1300mの場所。車から降りてすぐ遊べる安全な広場があり、四国の中で一番標高の高い所は、やはりここだろう。
松山から四国カルストへの最短ルートは国道33号線から国道440号線を経由して2時間弱。国道440号線は拡張工事が進んでいるが、それでも狭い場所が多くある。特に地芳峠へ向けての登りが始まると、ずっと狭い道が8kmほど続く。四国カルストまで上がるとオムツを替えるトイレがない。国道33号線、松山から約1時間の所にある「道の駅みかわ」のトイレで早めにオムツを替えておきたい。

鶴姫平で初めての外歩きデビュー

四国カルスト姫鶴平

四国カルストに向けて地芳峠からも細い道。しかし登り切ると一気に視界が広がる。姫鶴平に到着だ。
姫鶴荘の前を通り過ぎ少し行くと、砂利の駐車場が広場の横にある。ここに車を停める。

姫鶴平の広場

ここが目指していた姫鶴平の広場。以前はここでキャンプをしたこともある。東屋やベンチもあり、写真の中央には避難スペースとしても使える立派な炊事棟がある。奥に見える大きな建物が「姫鶴荘」で、ここには山の上としてはかなりきれいなトイレがある。ただし、オムツを替えるようなスペースはない。

姫鶴平

広場の端にはベンチやテーブルがいくつか配されている。ベンチのひとつをテーブル代わりに、レジャーシートを広げてランチを楽しむ。ランチと言ってもコンビニ弁当だが、この晴天の下の絶景を前にしたランチは最高。はじめは戸惑っていた娘も、レジャーシートの上に座り込み、大好きなパンを頬張り始める。この瞬間、娘のピクニックデビュー達成。

姫鶴平子連れ

ランチが終わったら靴を履いて・・・
しばらくは突っ立って途方に暮れていたが、よちよちと歩き始めて・・・
しかし外で歩く楽しみがわかったのか、あっという間に、広場の中を大はしゃぎで歩きまわる。この瞬間、娘の外での靴デビュー達成。しかもこんな絶景の中。日本三大カルストのひとつ、四国でも最も高い山域のひとつでだ。
家の中で長い間歩きまわっていたこともあって、外では全くこけずに元気に歩きまわる。この広場には段差や石はほとんどないので、歩き始めの子供でも安心して遊ばせられる。ただ、稀に落ちている、乾燥はしているものの牛のフンには注意が必要・・・
柵でここには入れないようになっているのだが、時々脱走する輩がいるんだろう。

ベビーカーで散策する四国カルストの絶景

四国カルストベビーカー

いっぱい歩いて遊んだら、ベビーカーに乗って姫鶴平を散策。この広場よりもう少し下に行けば、もっと広い広場もある。すぐ近くまで牛が寄ってくる場所もある。
大きな風車がそびえ立ち、石灰岩の奇岩が林立する牧草地。付近をゆっくり散策するだけでもとても楽しい。

絶景の四国カルストを子連れドライブ

四国カルストの牧場

さあ、姫鶴平でしっかり遊んだら、四国カルスト縦断のドライブの開始だ。日本とは思えない、この絶景の中を車を走らせるのはとても気持ちが良い。
ただし、四国カルスト内の道は狭い個所がいくつもある。拡張工事はされているも、それでも離合できないような場所が何箇所もある。特に最高所付近である「五段城」の巻き道では離合不可能なうえ、先が見えなくなっており、ここで車が出会えば、かなり長い距離をバックしないといけない。この日も路肩の溝に脱輪し、工事中のショベルカーにすくい上げてもらうという荒業で救出されている車がいた。

四国カルストの風車

四国カルストの顔のひとつである、巨大な風車。山の上に幾つもの風車が立ち並び、ゆっくりと回っているその姿は、まさにこの四国カルストを雲の上に浮かばせている動力源のようにも思える。

四国カルストの牛

カルストの牧草地でゆっくりとくつろぐ牛たち。下界をはるか下に見下ろす、雲の上に広がる草原は、アルプスの牧草地をも思わせる。四国カルストの道は狭い個所も多いが、広すぎる路肩もいくつか存在する。ドライバーは狭路では運転に集中せざるを得ないので、広い路肩に着くたびに、車を停めて各駅停車の景色の旅を楽しみたい。

五段高原

姫鶴平を振り返る。「五段城」(1455m)手前の大きな路肩では絶対に車を停めたい。ここからは姫鶴平を一望する大パノラマを楽しむ事が出来る。
風車の右横、小さく見える建物が、先ほどピクニックを楽しんだ広場のある「姫鶴荘」
他の日本三大カルストの「秋吉台」「平尾台」と異なり、1000mを越える山の上に広がるカルスト台地。雲の上のカルストは、まさにスイスなどのヨーロッパアルプスを思わせる、四国とは思えない風景が広がる。

四国カルストの牧場

五段城付近のカルスト。広いカルストは牧場に利用されており、所々に牛の姿が確認できる。空の中、雲の上のカルスト、牧草地。これより上には空しかない。なかなか日本ではこのような風景には出会えない。

四国カルスト放牧

空の中で草をはむ牛たち。まるでとまったかのような時間がここにはある。

四国カルストドライブ

目の前には雲。サイドミラーにはカルストの草原。あり得ないロケーションの中でのドライブはとにかく気持ちがいい。車の運転にある程度自信がある人ならば、この四国カルストの横断道路は、記憶に焼き付いて離れない、最高の道になるだろう。車のドライバーだけでなく、バイクのライダーをも魅了する、日本でも最も気持ちの良い道のひとつだ。

カルスト学習館

五段城を越えると、大きな駐車スペースがある。この駐車スペースに車を置き、四国カルストを散策する事が出来る。ドリーネが点在し、石灰岩が空の中に林立するカルストの散策は、とても気持ちが良い。ただし、この道は整備されていて歩きやすいとはいえ、歩き始めの子供にはまだ無理なので、パス。
この先の峡路を抜けて、狭いトンネルを対向車に注意してくぐれば、四国カルスト東端の天狗高原に到着。ここには愛媛県と高知県の県境に建つ、展望風呂が気持ち良い「国民宿舎天狗荘」、そして、四国カルストの自然や生い立ちを無料で楽しめる「カルスト学習館」(写真)がある。
カルスト学習館のトイレ、天狗荘のトイレともオムツ替え台はなし。天狗荘には身障者用のトイレがあるので、いざとなれば、ここでオムツ替え強行となる。天狗荘は、山の上にある施設の割にはとてもきれい。レストラン・売店も営業していて、気軽に観光客も利用・休憩できるので、ここで一服するのも良い。


さて、天狗高原から高知県に下る事にする。天狗荘から道を下っていくが、途中、「白雲荘」を越えた所で県道48号に直進せず、そのまま2車線の道に左折する。この道は「東津野城川林道」という名前だが、実は全線2車線の快走路で走りやすい。県道は急こう配の狭い道なので、こちらの方が断然おすすめだ。
ただし延々と単調な風景の中、カーブの続く道が20kmも続くので、運転しているとかなりしんどい。先を急がないのであれば、途中の案内看板にしたがって「長沢の滝」を経由して国道439号線に出るのも良い。
林道は国道197号線に出る。この197号線を使えば、高知自動車道の須崎東ICや松山自動車道の内子五十崎ICに出ることが出来る。山道に自信がない人は、四国カルストの南側の高知県から天狗平を目指すこのルートがおすすめだ。

四国カルスト 姫鶴平

場所: 愛媛県上浮穴郡久万高原町西谷8117
電話: 0892-55-0057 (姫鶴荘)
営業時間: 11:00~15:00 (姫鶴荘売店)
休業日: 12~3月(姫鶴荘)
交通: 松山自動車道 松山ICより車で100分
料金: 無料 (キャンプ場利用はデイキャンプ1組500円)

【投稿時最終訪問 2012年9月】

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