嵯峨嵐山文華館【石庭カフェと百人一首の風景】

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京都を代表する観光地のひとつ、嵯峨野・嵐山。桂川に架かる渡月橋や竹林など、京都の美しい自然風景を堪能できるエリアです。そんな桂川の近くにある「嵯峨嵐山文華館」は、この地で鎌倉時代に誕生したといわれる百人一首の博物館です。百人一首の歴史や古い資料、そしてその魅力を桂川や石庭の四季折々の美しさと一緒に楽しめる日本の美を満喫できる場所です。

美しい石庭カフェも魅力の博物館

嵯峨嵐山文華館

「嵯峨嵐山文華館」は渡月橋のすぐ近く、桂川沿いの絶好のロケーションにあります。小倉百人一首や日本画などの京都ゆかりの芸術・文化を展示しています。以前よりあった百人一首ミュージアム「百人一首殿堂 時雨殿」が2018年11月に「嵯峨嵐山文華館」としてリニューアルオープンしたました。
小倉山の麓に位置する嵯峨嵐山は、百人一首が誕生した地です。鎌倉時代の歌人であった藤原定家が、この付近にあった時雨亭という山荘で小倉百人一首を撰んだとされています。

嵯峨嵐山文華館

嵯峨嵐山文華館には入口が2か所あります。ミュージアムへ直接入る入口と庭園側の入口です。庭園を眺めながらくつろげるカフェのみ利用も可能です。

嵯峨嵐山文華館の庭

ミュージアムには美しい石庭があります。桂川とその上にそびえる嵐山を借景にしたとても風雅で和の趣を感じられる見事な庭で、これだけでも見る価値があります。天気が良ければぜひカフェのテラス席でゆっくりとお茶を楽しみたい場所です。

嵐山OMOKAGEテラス

美しい石庭と壁一面のガラスを隔てたスペースに、明るく開放的なカフェ「嵐山OMOKAGEテラス」があります。美しい京都の風情を楽しみながら、和スイーツや軽食を頂くことができます。室内席はもちろん、庭に面したテラス席もとても気持ちの良い空間です。京珈琲、京抹茶ラテといった飲み物はもちろん、小倉あんバタートーストやとろ湯葉と九条ネギのうどん、抹茶のガレットなどの京都の食材を使ったひと手間かけた魅惑の美味しいものも揃っています。カフェはもちろん、百人一首に関するグッズや書籍がそろったミュージアムショップも入館料不要で利用できます。

幻想的な展示の百人一首の世界

嵯峨嵐山文華館

1階は常設展のエリアとなっており、百人一首についてのミュージアムになっています。一面真っ黒な壁・床・天井の中にライトで照らし出される展示物はとても幻想的。古より今まで愛され続ける百人一首がとても美しいものに感じることができます。
百人一首はもともとは、百人の歌人の歌を一首ずつ選び集めたもの。最も有名な「小倉百人一首」は、鎌倉時代に藤原定家がここ嵯峨嵐山にある小倉山のふもとで撰んだとされるものです。元々は歌集でしたが、歴史を経て、かるたとしての文化へ形を変えて今も多くの人に愛され続けています。

嵯峨嵐山文華館

百人一首にまつわる貴重な絵巻が展示されています。百人一首の歌を覚えている人には「このシーンはあの歌の・・・」「この人はあの歌を歌った・・・」というように思いを馳せるものがあります。絵画の前にはベンチが設置されていますので、歌の世界にどっぷりとはまって思いを巡らせることできます。

嵯峨嵐山文華館百人一首

百人一首に選ばれた歌人が紹介されているコーナー。選ばれた歌とその歌い手が可愛らしい人形で再現されて展示されています。なかなか見ていると楽しいコーナーです。

嵯峨嵐山文華館蝉丸

坊主めくりでは人気キャラ(?)のひとり蝉丸。各地で様々な「蝉丸ルール」がある、歴史的には無名でも、坊主めくりを遊ぶ人にとっては伝説的な歌人です。そのお姿を拝見しようと探して、見つけました。なかなかのりりしさです。歴史上の有名人、平安美人の小野小町と並んでいます。

嵯峨嵐山文華館展示品

江戸時代の百人一首の歌集(左)と百人一首かるた(右)など、貴重な百人一首が展示されています。雅なその美しさには見入ってしまいます。

嵐山と桂川を一望する和のギャラリー

嵯峨嵐山文華館階段

2階は企画展の会場となっています。1階のエントランスから明るい階段を上がります。階段を上がったところに自動改札機があり、チケットを通して再入場します。中は和室となっており、靴を脱いで上がります。畳の上を歩きますので靴下を用意しておきましょう。

嵯峨嵐山文華館畳ギャラリー

2F「 畳ギャラリー」は1階の幻想的で閉塞的な空間と違い、開放的な和の空間となっています。まずは展示されている作品よりもそのロケーションに目がいってしまう、美しい和の空間です。

嵯峨嵐山文華館からの桂川

広い廊下の壁一面は窓になっており、嵐山の麓をゆっくりと流れる桂川を眺めることができます。時間が止まったかのような美しい京都の風景を座りながら楽しめる2階は至極の空間。百人一首誕生の地の悠久の時間を心行くまで楽しむことができます。

嵯峨嵐山文華館畳ギャラリー

畳敷きの和室の広間の壁一面に作品が展示されていて、座ったり寝転んだりしながらのんびりと見て回る事ができるくつろぎの美術館です。時期によって様々な企画展が行われています。この時は、百人一首の歌を様々なアーティストが現代風に表現した作品が飾られていました。その時代の心情を今風に風刺を利かせた表現にくすっと笑ってみたり、エロティシズムを感じたりとなかなかの面白さでした。

嵯峨嵐山文華館顔出しパネル

廊下には百人一首を模した顔出しパネルがあります。殿は藤原業平、姫は小野小町です。百人一首の歌人になりきって、どっぷりその世界に浸かってみるのもいいですね。

嵯峨嵐山文華館

住所: 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11
電話: 075-882-1111 
営業時間: 10:00~17:00 (入場16:30まで)
休業日: 毎週火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替期間
料金: 900円(高校生500円、小中学生300円)
交通: 京福電鉄・嵐山駅より徒歩5分
駐車場: なし

【投稿時最終訪問 2020年2月】

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