渡月橋【嵐山早朝散策】
京都北部の代表的な観光名所のひとつで、美しい自然風景と寺社や竹林が多く残る風光明媚な「嵐山」。その嵐山の象徴ともいえる風景が、桂川にかかる「渡月橋」といえるでしょう。かつては貴族の別荘地であった嵐山の自然を眺められる渡月橋は最高の散策スポット。できれば観光客の少ない朝早くに訪れて、澄んだ空気の中を気持ちよく歩きたい散策路です。
嵐山を背景に架かる渡月橋の美しい風景
桂川の河川敷は整備されており、散策することができます。桂川の流れを間近に感じながら眺める渡月橋は、美しい京都の風景です。その名前は、かつて亀山上皇が橋の上を渡っていく月を美しいと称したことに由来するそうです。
嵐山の風景の中を優雅に流れる桂川。上流には街があるので清流というわけではありませんが、山あいの保津峡から流れてくる桂川の流れは、付近の山々と相まってとても美しく感じます。
840年頃にはじめてこの地に渡月橋が架けられたとされております。現在の渡月橋は、見た目は昔ながらの木造の橋ですが、木製の部分は欄干のみ。渡月橋は鉄筋コンクリートでできた丈夫な橋で、乗用車やバスも頻繁に行き来します。それでも写真を撮りたくなる美しい橋の姿は秀逸なデザインです。これだけの立派なものが昭和9年に造られていたことには驚きです。近代の傑作建造物といえます。
朝早くの渡月橋はとても気持ち良い散策
大勢の観光客で賑わう渡月橋ですが、朝の早い時間だとまだ人は少なく、静かな光景を楽しみながら散策できます。空気も澄んでいて、渡月橋の一番美しい時間なのかもしれません。
渡月橋より上流に行くと桂川は大堰川と名を変え、迫りくる山の間を保津峡を渓流となって流れます。保津川下りや観光トロッコ列車で知られる景勝地で京都の自然風景を代表する場所です。
川の左側にそびえるのが、嵐山。標高382mの山で周辺の地名となっています。川の右側には標高296mの小倉山。その山麓には平安時代には貴族の別荘が建ち並んだ場所で、鎌倉時代に百人一首が選ばれた場所とされています。
渡月橋から眺める下流方向。京都市内中心方向へ向けて桂川は流れていきます。やがて鴨川と、そして宇治川・木津川と合流して大阪へ流れる淀川になります。川沿いをサイクリングして京都の街中を走るのも楽しそうですね。
渡月小橋は昔の風景が残る時代劇の舞台
渡月橋は桂川の端から端までかかっているように見えますが、渡った先は中ノ島という中洲になっています。中ノ島から対岸までは渡月小橋を渡ります。
渡月小橋の付近には掘割があり、そこだけ切り取るとまるで江戸時代のような風景です。実際に「剣客商売」や「必殺仕事人」などの時代劇のロケもここで多く行われたそうです。渡月橋付近でも最も昔の風景を感じられる一帯です。この付近の町並み散策もとても趣があるので、時間があればふらりとしてみるのも良い場所です。
■渡月小橋付近の宿
渡月橋
場所: 京都府京都市右京区嵯峨中ノ島町
電話: 075-343-6655
営業時間: 24時間
休業日: なし
交通: 京福電車「嵐山」より徒歩2分
料金: 無料
駐車場: なし
【投稿時最終訪問 2020年7月】