福永家住宅【鳴門塩田公園】

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渦潮で有名な徳島県・鳴門。激しい潮の流れで有名な鳴門海峡に面した大毛島・島田島に囲まれた穏やかな海がウチノ海。この付近では江戸時代には製塩が盛んで、付近には塩田が多くありました。現在は塩田跡は残っていませんが、大毛島の「鳴門塩田公園」には当時の製塩関係施設と住居、塩田の遺構である「福永家住宅」が残っています。

唯一残る鳴門の製塩施設

福永家住宅

福永家住宅の鳴門塩田公園にある歴史的な建物で国の重要文化財にも指定されています。代々製塩業を営んでいる家で、石垣に囲まれた屋敷内には住まいであった母屋や土蔵、納屋といった家屋はじめ、鹹水溜、塩納屋、薪納屋などの製塩施設が今も残っています。敷地北側には入浜式塩田跡があります。
最も大きな建物である母屋は江戸時代の1828年築。地方の産業で財をなした豪商の屋敷です。近代の塩田や製塩業を知ることが出来るとても貴重な施設です。

当時の製塩の様子を今に伝える福永家

福永家住宅鹹水溜

左側は塩納屋。右側は塩田で何度も蒸発せさて塩分濃度を高めた海水である鹹水を貯蔵する鹹水溜(かんすいだめ)です。まるで縄文遺跡のような鹹水溜ですが、かつての塩田にはおなじみの建物だったそうです。中に入る事はできませんが、敷地内の草は綺麗に刈り込まれており、外から見ているだけでも美しく見えます。

福永家住宅と水尾川

屋敷の前には水尾川が流れており、たくさんのコイが優雅に泳いでいます。川に下りる階段が設けられており、現在も小舟が係留されています。かつてはここから船で塩を運び出していたと思われます。

福永家住宅塩納屋

左右の建物は塩納屋。右側はポンプ室に改造されています。その後ろには煙突がひときわ目を引く釜屋があります。ここで海水を煮詰める製塩の最も重要な工程が行われていたのでしょう。

福永家住宅

奥が土蔵、1832年築。右が離れ座敷、1833年築。いずれも江戸時代末期に建てられた歴史ある建物です。今は堤防で海と仕切られて池のようになっていますが、かつては屋敷を取り囲む石垣の下の池は塩田でした。工場兼住まいのすぐ下に塩田があり、当時の製塩業の暮らしを知るとても貴重な風景です。

■鳴門のリゾートホテル

福永家住宅

住所: 鳴門市鳴門町高島字浜中150
電話: 088-686-8807
営業時間: なし
休業日: なし
料金: 無料(内部非公開)
交通: 高松自動車道・鳴門ICより車で約10分
駐車場: 100台(無料)

【投稿時最終訪問 2020年5月】

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