麺や雑兵【隠れた尾道ラーメンの名店】

海と山と島かせまる風光明媚な風景としまなみ海道の起点として観光客を集める広島県尾道。
尾道に来て、腹が減ったとなれば、やはり「尾道ラーメン」が食べたくなる。しかし、連休の夜8時前。有名店は開いているのだろうか。そう思いながら、有名尾道ラーメンが軒を連ねる、尾道市役所前の通りにやってきた。
車を市役所横の市営駐車場に入れ、まずはやはり人気の「朱華園」か「つたふじ」で食べようと足を向ける。しかし、どちらの店も営業は終わっていた。

名前は雑兵も実力は伏兵の美味しさ！

その他の店も閉まっていて、いつもは尾道ラーメンを求める人で賑わう通りは静まりかえっている。その中でも、まだ営業している尾道ラーメンの店が朱華園の並びにあったので、ここに入ることにした。
「雑兵」という名のお店。人気店がどこも閉まっていたのでとりあえず入った店だった。何年か前には無かったお店で、有名店が軒を連ねる中に後から出店したので、「雑兵」などと自嘲に近い控えめな名前にしたのかなぁと変な想像もした。
しかしこの店、「雑兵」ではなく、「伏兵」だった。

店内の様子。カウンターのみ10席ほどの小さな店。
実は「雑兵」という名前は、地元の「雑兵」という居酒屋がプロデュースして、約3年前にオープンした店だそうだ。地元ではなじみの居酒屋のプロデュースした尾道ラーメン。ちょっと期待が膨らむ。

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頼んだのはしょうゆラーメン(尾道ラーメン・530円)これぞ尾道ラーメン。しょう油系あっさりのダシに豚の背油を乗せた太麺が特徴。
さっそく一口いただきます。まずはスープから。美味しい。失礼だが、求めて入った店ではなかったので、これだけおいしいと逆に当たりを引いたようで嬉しくなる。
醤油の味わいに、脂でありながら自己主張しないように見事に処理された背油がアクセントを与えてくれる。口の中でいろんなものが少しずつ混じり合っていき、深い味わいになっていく。その複雑な味を奏でるスープを、太くコシのある麺がしっかりと絡みとり、味わいそのままに口の中に飛び込んでくる。
思った以上に美味しくてとても満足だった。尾道ラーメンの店でありながら、塩・野菜・味噌ラーメンもあり、塩焼きそばまであるのも面白い。これからも尾道ラーメンを食べに立ち寄る事もあるが、人気店に行列が出来ているなら、ここで食べたい。
そして閉店間際にも関わらず、あたたかく迎えてくれたお店の方にも感謝である。

尾道の観光と宿泊情報

風光明媚な港町の風景で多くの人が訪れる尾道。いくつもの島に架けられた橋で海の上を自動車はもちろん、原付や自転車でも走れるしまなみ海道の本州側の起点ともあり、多くのサイクリストも訪れる町です。ホテルの多くはシティホテルですが、家族連れやサイクリストにが泊まりやすいホテルも多くあり、尾道やしまなみ海道の観光の拠点にもってこいです。