重松飯店【今治名物・焼豚玉子飯発祥の店】
愛媛県今治市。「いまばり」と読むこの市は人口約18万人で愛媛第2の都市。その今治市にはいろいろと有名な物がある。日本一の生産量を誇るタオルは今治タオルとしてブランドになっており、造船でも日本有数の集積地である。近年ではしまなみ海道のサイクリングが観光スポットとしても大人気だ。美味しいものとしても、今治の「鉄板で焼く」焼き鳥は、Ｂ級グルメとして全国的にも名が知れている。そんな今治で、新たなＢ級グルメが最近話題である。それが「焼豚玉子飯」だ。時々テレビ番組で取り上げられていて、どんなものかとても気になっていた。今回はその話題のＢ級グルメを頂きに、今治市へとやって来た。
焼豚玉子飯の発祥の店｢重松飯店｣
「焼豚玉子飯」の発祥の店は「重松飯店」という中華料理店。今治市役所から少し歩いたところにある。住宅街の中にある普通のお店であり、知らないとただの町の中華料理屋に見える。
店内の様子。正直町の中華料理店と何ら変わりない。ただ、違う点はアナウンサーやテレビ局の色紙がいっぱい飾られている。ここが何度も取材で取り上げられているという証拠だ。しかしそれ以外は本当に町の中華料理店と変わらない。
さて、さっそく焼豚玉子飯をオーダーしようとメニューを見るがどこにあるのかわからない。「ご飯もの」のカテゴリーの中に、何気なく「焼豚玉子飯」の名前が書かれていた。看板メニューなのに特別扱いは無しだ。本当にふらっとこの店に立ち寄っただけならば、有名メニューがあることなど気付かない。
店はとても繁盛している。お昼はピークを過ぎているとは言え、ひっきりなしにお客さんが入れ替わり立ち替わり。僕たちのようにこのメニューを食べに訪れた人以外にも、多くの仕事中の人、地元の子供連れ。地元の多くの人に愛されている店であることがうかがえる。
B級感あふれる病みつきになる焼豚玉子飯
さあ、ついに「焼豚玉子飯」がやって来た。初めて見たら、なんじゃこりゃ？と思うこと間違いなし。見た目にもＢ級グルメの風貌がぷんぷん漂う一品である。
「焼豚卵飯」はご飯の上に焼豚をのせてたっぷりの焼豚のタレをかける。その上に半熟目玉焼きを乗せて、さらにその上からも焼豚のタレと思われるものがかけられている。。正直、料理がヘタクソな僕でも何となく家でも作れそうな感じがする。というよりも、見た目は一人暮らしの若い男がテキトーに作ったような感じの料理だ。しかし、プルプルと震える半熟の目玉焼きの具合は絶妙である。この卵は東予地方の「みかん卵」で作られていて、色はとても鮮やかでおいしそうだ。
ゆっくりと目玉焼きを割って中を拝見。敷き詰められた焼豚の下にはたっぷりとタレのしみ込んだご飯が。さっそく一口。口の中に広がる味は、どちらかというと家庭の味。しかし食べれば食べる程、不思議なその魅力が広がっていく。甘いけどしつこくない、コッテリした秘伝のタレの深い味。コゲの苦みがなく、とても柔らかい目玉焼き。半熟の黄身をつぶすと中から鮮やかな黄色があふれだし、焼豚のタレにまろやかなアクセントを与えてくれる。バラ肉とモモ肉を煮込んだ焼豚も味が濃く、とてもご飯に合う。確かにお世辞にも上品な味とは言えないが、どこか懐かしさや親しみさを感じる一品。その見た目では想像もつかない、ヤミつきになりそうな味が人気の秘密なのだろう。値段は中華スープがついて650円ととても良心的。その安さでも人気があるのだろう。
外の看板。営業時間は一応決まっているようだが、時々は店主のやる気に左右されるようだ・・・こんなアバウトさも、なんだかいい。気取らずに気軽に食べる、でも安くておいしい。そんな庶民的な一品は確かに、Ｂ級グルメにふさわしかった。
今治の宿泊と観光情報
しまなみ海道の四国側の起点、今治市は今治タオルの産地として有名。造船業の集積地でもあり、海沿いに建ち並ぶ巨大な造船所群は見ごたえがあります。また今治焼き鳥、焼豚玉子飯といった素早くガッツリ食べられるご当地グルメも人気です。
今治の宿泊は海沿いの海鮮が美味しい旅館、近隣の温泉ホテル、少し山に入った鈍川温泉がオススメです。
■糸山公園すぐ、瀬戸内海の海の幸を堪能できる人気海鮮旅館
■しまなみサイクリングでもオススメの近隣の温泉ホテル
■山の中、渓流沿いの静かな鈍川温泉
重松飯店
場所：愛媛県今治市大正町5-4-47
電話：0898-22-6452
交通：ＪＲ今治駅より徒歩15分
しまなみ海道今治ＩＣより車で約10分
営業時間：平日11:30～14:00、18:00～23:00のつもり
日・祝日11:30～14:00、18:00～21:00のつもり
定休日：月曜日
駐車場：約６台
メニュー：焼豚玉子飯650円など
【投稿時最終訪問 2008年2月】
