鈍川温泉ホテル【清流を見下ろす露天風呂と岩風呂】

愛媛の名湯といえば道後温泉。しかし、愛媛には道後温泉以外にも名湯は数多くある。今回訪れた温泉は鈍川温泉。「伊予三湯」に道後温泉・本谷温泉と一緒に数えられる名湯だ。
道後温泉を越えて国道317号線を走り、途中県道に入る。道後温泉から約40分ほどで、鈍川温泉に到着。渓谷沿いに温泉宿が立ち並ぶ、「温泉街」独特の雰囲気が漂うところだ。ホテルの数もそんなに多くなく、少し鄙びた感じが、いかにも「秘湯や名湯」を思わせる。美しい渓谷に囲まれた鈍川温泉は、その自然の美しさも感じられ、とても空気の美味しいところだ。

渓谷沿いにある鈍川温泉の最大の旅館「鈍川温泉ホテル」

鈍川温泉ホテル

今鈍川温泉でも最も大きく、唯一自家源泉を持つ「鈍川温泉ホテル」は日帰り湯でも人気の旅館だ。ホテルに入り、フロントで受付をする。外湯は400円で料金もとても良心的だ。ただ、残念な事は駐車場が狭い事。利用客が多いと、駐車場があっという間に満車になってしまうので注意したい。
さて、鈍川温泉ホテルは渓谷沿いの建物のため、フロントはすでに4階になる。ここから1階の浴場へとエレベーターで降りる。このホテルのお風呂は『岩風呂』と『大浴場・露天風呂』の2箇所ある。まずはこのホテルの「名物」である岩風呂から頂きます。
脱衣所は結構ひなびた感じがする。10円リターンのロッカーもある。脱衣所から階段を下り、扉を開けると、そこにはまた階段。その階段を下りたところが岩風呂だ。

巨石が鎮座する看板の岩風呂

鈍川温泉ホテル岩風呂

この岩風呂、浴槽の奥に巨大な岩がどんと鎮座している。ホテルの建設時、この岩をダイナマイトで除去しようとしたが、民家や旅館が多いため許可が出ず、苦肉の策としてそのまま使ったそうだ。それが今やこのホテルの看板風呂になったというのだから、何がどうなるのか、結果なんてやってみないとわからないとも思った。湯を吐き出す大きな岩が、なんだか誇らしげで嬉しそうだった。

鈍川温泉ホテル岩風呂

大きな窓からは、蒼社川の渓谷美が飛び込んでくる。この景色を真正面にした洗い場は、なかなか贅沢な作りで気に入った。しかし、残念ながら、この洗い場でまったりはできない。人が混む前に、今度は大浴場・露天風呂へと移動する。

渓谷を望みながら美人の湯に浸かれる開放感抜群の温泉

鈍川温泉ホテル温泉

こちらの脱衣所にも10円リターンのロッカーがある。大浴場に入ると、先ほどの岩風呂と違い、とても広々としている。湯船も大きく、相当の人数が入れそうだ。女性風呂との仕切りには、スリガラスの壁が使われており、どこか昭和時代のレトロな感じが濃厚に感じられた。サウナとその前には源泉がある。ただし、源泉は温度が低いため、水風呂として使われていた。

鈍川温泉ホテル露天風呂

さて、浴室からは渓谷沿いに出ることができ、組まれたデッキの一番奥には露天風呂がある。渓谷美と渓流のせせらぎを聞きながら入る露天はやはり最高。この露天風呂は源泉掛け流し(加温)なので、泉質を楽しむにはやはりここが一番だろう。掛け流しだけあって、ここのお湯が一番ぬるぬるとしていて、泉質の良さを感じられる。ぬめり気のあるお湯はよく「美人の湯」と言われるが、本当にとっても保湿されそう。お湯が肌に絡みつき、じんわりと染みこんできて疲れを癒してくれるようだ。
そして、否応なしに飛び込んでくる渓谷の緑と水の香りと音。深い自然の心地よさも体の中に染みこんできそうで、相当に癒される。お湯の温度もぬるめにされているので、かなり長い時間、ここに入り浸ってしまった。檜造りの風呂も周囲の自然と融合するようでとても趣があって気持ちが良い。
気持のよい温泉に入りながら、湯けむりの向こうに見る清流が流れる美しい渓谷。やや年期の感じる建物だったが、体も心もしっかりと癒されるとても贅沢な温泉だった。

【今治のホテル・宿一覧】

鈍川温泉ホテル

住所: 愛媛県今治市玉川町鈍川甲276
電話: 0898-55-2280
休み: 無休
時間: 6:00~22:00(受付終了は21:30)
交通: 西瀬戸自動車道今治ICから車で約15分
駐車場: 50台(無料)  満車時は鈍川温泉バス停の広場も利用可能
料金: 大人400円、小学生200円
泉質: アルカリ性単純冷鉱泉 (一部掛け流しまたは掛け流し・循環式併用 )
風呂: 内風呂・岩風呂・露天風呂・ジェットバス・サウナ・水風呂
アメニティ: ボディシャンプー、シャンプー、ドライヤー、ロッカー(10円硬貨使用・返却有)

【投稿時最終訪問 2007年11月】

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