いやしの温泉郷 【剣山・三嶺登山の人気日帰り湯】

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日本百名山のひとつにして西日本第2の高峰「剣山」。そしてその横に鎮座し、頂上の天空の池が絶景と人気の「三嶺」。四国でも人気の山の登山が終わった後はやはり温泉に入って汗を流して体を癒したい。
剣山登山の玄関口、剣山リフトのある「見の越」から国道439号線で「祖谷渓」「かずら橋」に向かう途中、気持のよい温泉がある。それが「いやしの温泉郷」だ。

和のテイストを取り込んだ暖かみあるウッディな建物

いやしの温泉郷

国道439号線から看板に従って橋で川を渡り、少し細い道を登って行く。やや行くと、突然山村が開け、テニスコートやコテージなどが現れる。ここが「いやしの温泉郷」だ。温泉だけでなく、テニスコートやキャンプ場、バンガロー、レストラン、そば打ち道場に宿泊施設、観光モノレールなどがそろった複合レジャー施設となっている。
温泉の建物はとてもウッディ。そして建物の中の外の緑が飛び込んでくる開放感がここからでも感じられる。入る前からなんだかワクワクする。

いやしの温泉郷

中に入ると広い吹き抜けの空間と、ウッディな内装。そして、開放感のある一面の窓。和を感じられながらもどこか新しい空間はそこにいるだけでもとても気持ちがいい。1階にはレストランがあり、名物の祖谷そばや川魚の料理が楽しめる。

いやしの温泉郷

いったん建物の外に出て、気持ちの良いウッドデッキを渡り、温泉棟に入る。そこには和の趣が満点の廊下があり、その奥でのれんが揺れている。歴史ある高級温泉宿のような雰囲気にどこかワクワクする。

いやしの温泉郷休憩室

廊下の途中に休憩室がある。少し覗くと、中は2部屋あり、とても広い。それに快適そうな板敷の部屋になんと囲炉裏。写真には写っていないが、見事な和風のランプも置かれている。遊び心満点な空間は、必ず湯上りにはここに寄ろうという、入浴後の楽しみも与えてくれる。

開放感ある心地よい内湯

いやしの温泉郷内湯

内風呂はきれいな室内で、壁一面の窓ガラスからは山々の光が射し込み、ここにいるだけでも気持ちよくなる。奥にはジェットバス付の寝湯がある。

いやしの温泉郷内湯

寝湯から見た内風呂。高い天井と広い窓に心地よい開放感を感じる。サウナ、水風呂もあり、長居できるとても快適な空間。

いやしの温泉郷洗い場

洗い場もとても快適。シャワーの出も申し分なく、設備も新しいの出とても使いやすい。隣との仕切りがあり、幅も十分あるので、隣の人に気兼ねすることも少ない。

良質な泉質と美しい稜線と森に癒される露天風呂

いやしの温泉郷露天風呂

露天風呂は僕が四国の中の入った露天風呂ではかなり上位に位置する気持のいいものだ。まずは泉質。緑色かかった湯は温泉の雰囲気が満点。四国には透明の湯が極端に多いので温泉らしさを感じる泉質は貴重だ。そして、この露天風呂の開放感と眺める景色がなんといってもよい。頭上には東屋があり、その隙間からはまずアカマツ林が眺められる。これだけ見事なアカマツの林はなかなか簡単には見られないだろう。

いやしの温泉郷露天風呂

そして何よりも一番のお気に入りがこの眺望。この日は天気が悪く、イマイチな写りだが、頭上に広がる山々と原生林の広がりを湯に浸かりながら楽しめる。しかも空と大地を分ける稜線は、四国の背骨の一部。四国第2の高峰で、西日本第2の高峰でもある、標高1955mの剣山から派生する稜線なのだ。西日本でも最も高い場所にある山の連なりの一つを眺めながら湯は最高だ。
写真では見えにくいが、この稜線の途中には「三嶺(みうね)」(1893m・高知県最高峰)がある。その付近の稜線は、笹野原になっている。この湯につかりながらも、その鮮やかな笹の緑が美しく見える。晴れているのならば、青空と鮮やかな緑のコントラストが最高で、流れる雲と併せて、いつまで見ていても飽きないくらい。深く高い山と空を借景にした露天風呂、気持ちよくない訳がない。湯も景色も空気も最高のこの露天風呂は、簡単に訪れた人を虜にしてしまう。

奥祖谷周遊観光モノレール

露天風呂の目隠しからちょっと顔をのぞかせると、気になる施設が・・・
これが「奥祖谷周遊観光モノレール」だ。乗車すると、約1時間、気持のよい森の中を座りながら「トレッキング」できるという代物だ。2人乗りのモノレールが山の中腹まで登り、自然の姿を観察できる。剣山の懐奥深く、秘境といえる自然だからこそ楽しめるユニークな乗り物だ。子供連れには人気で、この日も乗車券が売り切れになっていた。

いやしの温泉郷コテージ

ロープウェイはこの温泉の施設ではないが、ここの温泉には遊び心が満点で、見事な造りだと感じている。キャンプ場やバンガローも今度は使ってみたいし、バーベキューも楽しめる。それに、温泉の宿泊施設であるウッディな宿もとても気持ちよさそうで泊まってみたい。(上の写真)
そして何より、この温泉自体、剣山の懐に近い場所にあり、簡単にアクセスできる場所ではない。ここまで来ただけで秘境気分を満喫させてくれる。どこかワクワクする。それがこの温泉に感じられる気持ちよさの源ではないかと感じた。もちろん、湯と施設の快適さだけとっても、それだけでも十分魅力あるものだが、「ワクワク」感がさらにそれらを高いものにしていくれていた。
蛇足ですが、モノレールやキャンプ場も利用する人がいるので駐車場はすぐに埋まります。ただ、多くの人が訪れているようでも分散するので、思ったほど温泉利用客は少なかったということもあります。

いやしの温泉郷

住所: 徳島県三好市東祖谷菅生28
電話: 0883-88-2975
休み: 水曜
時間: 10:00~22:00
交通: JR土讃線大歩危駅から車で約60分
駐車場: 50台(無料)
料金: 大人1000円、小学生500円
掛け流し: 一部掛け流しまたは掛け流し・循環式併用
泉質: アルカリ性単純温泉
風呂: 男女別内風呂 男女別露天風呂 ジェットバス 薬湯 サウナ 水風呂
施設: レストラン(11:00~21:00)
休憩: 休憩室(無料)
宿泊: 「そばの宿」で2食付12750円~
アメニティ: タオル(有料)バスタオル(有料)ボディシャンプー(無料)シャンプー(無料)ドライヤー(無料)ロッカー(無料)

【投稿時最終訪問 2009年8月】

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