こうの湯 黒川温泉日帰り入湯【森の露天風呂と日本一深い湯舟】

最終更新日

Comments: 0

黒川温泉。全国的な知名度をほこる温泉だが、鉄道からも高速道路からもとても遠い山の中にある、どこか鄙びた感じもする温泉。以前は全く知られていないこの温泉を有名にしたのは「入湯手形」だ。
有効期限6カ月で3つの各宿の温泉を巡れるというもの。1枚1300円なので、1か所約400円で入浴を楽しめる。お得なのに加え、堂々と旅館の温泉に外湯で入れる事もあり、この手形は大人気に。何よりも、黒川温泉の湧出量はとても多く、どの宿も源泉掛け流しが基本。黒川温泉では、10室前後の小さな規模の宿がほとんどだが、洞窟風呂やとても広い露天風呂など、どの宿も独特の温泉を持っている。静かな温泉での宿泊を楽しみながら、他の宿の名物温泉を楽しめる事も、この手形の人気の一因だろう。

全室離れの高級旅館の露天風呂を600円で満喫

黒川温泉こうの湯

さて、今回はその外湯を楽しむ事にした。訪れたのは「旅館こうの湯」。温泉街の中から少し離れた場所にあり、外湯めぐりをするのに車で訪れても良い数少ない宿のひとつだ。
黒川温泉の中は道は狭く、各宿も日帰り客用の駐車場を確保できていない。その為、外湯めぐりの日帰り温泉客は、温泉街中心の共同駐車場(無料)に車を置く必要がある。ただし、このこうの湯は町はずれの高台にあり、駐車場も広く、日帰り客用の駐車場も確保されている。

黒川温泉こうの湯

「こうの湯」の玄関。日帰り入浴の受付はここで行う。「こうの湯」は全9室しかない宿だが、全ての客室に源泉掛け流しの露天風呂がついている宿。とても静かで落ち着いており、ゆっくりできる宿だ。やはり値段はかかる宿だが、この宿の大露天風呂には500円(入湯手形利用可)で入る事が出来る。当然のことながら各客室の露天には入れないが、自然の中の落ち着いた宿の雰囲気は十分に満喫できる。

黒川温泉こうの湯足湯

敷地入口には無料の「足湯」がある。東屋の下にあり、「待ち合わせスペース」としても使えるようになっている。

■ こうの湯は「じゃらん」で予約可能!

民芸風の美しい日本の温泉風景 がお出迎え

黒川温泉こうの湯森の湯

大浴場「森の湯」の入口。囲炉裏が置かれ、どこか昔なつかしい日本家屋の雰囲気を存分に醸し出した建物。カギ付の靴箱があり、この奥が脱衣場になっている。

黒川温泉こうの湯森の湯

脱衣場。懐かしい古民家の雰囲気を存分に感じられるスペースになっている。100円ロッカー(有料)やドライヤーも完備。この日は久住の登山の後に訪れたのだが、ここは正解。宿によっては洗い場がなかったり、ロッカーの準備も十分にないところもあるので、この森の湯の施設は日帰りで体も洗いたい時にはバッチリ。車でも直接立ち寄れるのもポイントが高い。

源泉掛け流しの広くて気持ちの良い露天風呂

黒川温泉こうの湯露天風呂

脱衣所から浴室に一歩入ると・・・そこはいきなり露天風呂。この「森の湯」には内湯は無く、とにかく広い露天風呂のみ。緑に囲まれた解放感のある露天風呂はとにかく気持ちが良い。
湯の色は緑が濁ったような温泉で、時間によってその湯の色はさまざまに変化するという。手にすくってそのにおいをかぐと、やや硫黄のにおいを感じられる。やはり温泉。塩素のにおいなど、微塵も感じられない。

黒川温泉こうの湯露天風呂

露天風呂の脇には洗い場と東屋がある。洗い場はガラス張りの小屋のようになっている。シャワーは3つあり、シャンプー、リンス、ボディソープが備え付けられている。東屋には打たせ湯があり、とても気持ちが良い。

黒川温泉こうの湯森の湯

露天風呂の奥には、あやしいほら穴が・・・

黒川温泉こうの湯洞窟風呂

ほら穴の正体は洞窟風呂。小さな入口をくぐると、中は瞑想にふけれそうな幻想的な空間。湯に満たされた入口から緑色の光と小鳥のさえずりが差し込んでくる。洞窟の中に満たされた湯に、その緑光がきらめき、小鳥のさえずりが小さくこだまのように響き渡る。

黒川温泉こうの湯森の湯

東屋は茅葺で造られている。傘つきの裸電球か照明になっていて、日本の古き良き、山村の古民家の雰囲気が色濃く漂っている。そして、この東屋の奥にも、まだ浴槽がある。

足が立たない!泳いで浸かる「立ち湯」

黒川温泉こうの湯立ち湯

森の湯の一番奥にあるのは「立ち湯」。「日本一深い立ち湯」と自称するだけあって、その深さは最深部で162cm。奥に行けばいくほど水深が深くなり、一番端に行くと、立ち泳ぎしないと口も鼻も水没してしまう。まさに「足が立たない」状態のお風呂だ。
しかし湯船の淵につかまり、浮くように入るその湯はとても気持ちいい。良質の温泉に全身すっぽり包まれる気分はなんともいえない。それに黒川温泉の山村を見下ろす高台の風呂は、なんとも開放的。
湯に浸かっていれば、農作業する地元の人が脇を通っていきそうな場所。そこに足もつかない状態で温泉に浮かんでいる。そのシチュエーションはとにかくあり得なく、不思議でいて、どこかやさしい気持ちにしてくれる。
土曜日の夕方に訪れたのだが、大浴場は貸切状態。客室は9室しかなく、その客室に気持ちの良い露天風呂がついているので、ここに訪れる宿泊客もおのずと分散される。温泉の中心から少し離れている場所にあるので、訪れる日帰り入浴客も他の宿に比べると少ないのだろうか。
広い露天風呂に、あまり人がいない中でゆっくりと浸かりたい。体もしっかりと洗っておきたい。そんな時には絶対お勧めの黒川温泉日帰り入浴の宿でした。

■ こうの湯は「じゃらん」で予約可能!

【ネット予約できる黒川温泉の宿一覧】

旅館こうの湯・森の湯(日帰り入浴)

場所: 熊本県阿蘇郡南小国町満願寺678
電話: 0967-48-8700
交通: 湯布院インターより車で約1時間 熊本インターより約1時間
駐車場: 無料(約20台)
時間: 8:30~21:00
料金: 600円(子供300円) 「黒川温泉入湯手形」利用可

【投稿時最終訪問 2010年6月】

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください