竜ヶ浜キャンプ場シュノーケリング【柏島】
高知県柏島。船が空を飛ぶような海の美しさでSNSなどで人気になった高知県南部の島。島と陸には橋がかかっており、その間のエメラルドグリーンで穏やかな海での海水浴やシュノーケリング、キャンプが大人気のスポットです。
しかし、大勢の観光客が訪れることによるゴミや自然破壊が問題となり、一時柏島は観光客を受け入れない方針をとりました。現在は施設やルールを制定し再度観光客を再度受け入れています。
柏島で泳げる場所は、柏島海水浴場とその対岸の白浜。そして、ダイビングスポットでもある竜ヶ浜に限定されています。また、無料の柏島キャンプ場は引き続き閉鎖されており、柏島でキャンプができるのは新規オープンした「竜ヶ浜キャンプ場」のみです。
柏島の青い海で泳げる竜ヶ浜キャンプ場
竜ヶ浜(りゅうがはま)は柏島に向けて突き出した陸地の北側にある湾。柏島に向かうと初めて間近に見える青い柏島の海がここです。その美しさには誰もが感動することでしょう。
竜ヶ浜は穏やかな湾ながらも潮が入り込むためその透明度は保たれており、多くの魚が住む柏島ダイビングの人気スポットのひとつ。ここでシュノーケリングを楽しむことができます。
竜ヶ浜キャンプ場は海水浴客も一部施設を利用できます。駐車場はキャンプ場宿泊者専用枠以外の区画の26台分が利用可能です。(宿泊者用は15区画)
少し離れますが、国道321号線から柏島に向かう途中の「大月エコロジーキャンプ場」も美しい海での海水浴とキャンプを楽しめます。キャンプ場としてのグレードは大月エコロジーキャンプ場の方が高く、シュノーケリングなどの備品やシーカヤックなどのギアのレンタルも充実しています。しかし、残念ながら海が南向きなので、夏の南風で高い波が立つ可能性が高く、子連れやシュノーケリング初心者にはややレベルの高いビーチとなります。
管理棟ではキャンプ道具はもちろん、防水カメラといった充実したシュノーケルや海水浴の道具もレンタルできます。自販機、トイレ、コインシャワーがあるので海水浴にもとても便利です。
テントサイトはすべてウッドデッキの区画サイトとなっています。デッキはペグが打てないかわりにロープを固定できる金具が設置されています。熱帯魚が泳ぐ青い海まですぐ。まさに柏島で泳ぐためのキャンプ場です。
炊事棟には水道とかまど、調理用のテーブルがあり、とても便利。ただし、海水浴客の利用は不可となっています。
かまどの一角にはなんとピザ釜も。灰を捨てることもできます。ウッドデッキのサイトでは火の利用が制限される分、炊事場が充実しているのはありがたいです。
炊事棟の裏にはホースが2箇所。ここは海水浴客も利用可能です。足を流したり、軽くギアの水洗いをするにはとても便利です。
洗面所。男女別になっており、シャワーブースは2つずつ。キャンプ客には嬉しいコインランドリーも設置されています。
洗面所の奥にはコインシャワーブース。300円で有料ですが湯量も豊富の気持ちよいシャワーです。個室になっており、シャワーの後の着替えにも困りません。
浜への道の行き止まり。ここはキャンプサイトへ荷物を搬入した車の転回場所なので、タープなどを張ることは禁止されています。この先から浜辺へ下りることができます。
竜ヶ浜のビーチ。曇天でも海の青さが際立っています。大きめの石の転がるビーチとなっており、海水浴にはやや不便。ポップアップテントなどは大丈夫ですが、タープなどを張るには少し経験が必要です。
竜ヶ浜は北向の湾内のため、波はほとんどなく穏やかな海です。ただし、狭まった柏島と陸の間を流れる潮の流れは早く、時間と場所によってはかなりの流れになります。自由に泳ぎたいならフィンは必ず装着しましょう。
なお、竜ヶ浜では釣りや魚や貝の捕獲は禁止されています。またカヤックやSUPなどのパドルを使用する乗り物も使えません。
エメラルドグリーンの海に熱帯魚が泳ぐ柏島
海に入るとすぐに色鮮やかな熱帯魚が目の前に。
娘が生まれる前には柏島には毎年通っていました。娘が生まれ、四国を去った後は日本海のシュノーケリングがベースになっていましたが、ついに小学生の娘も柏島デビューです。その海の青さと色鮮やかな魚の多さに一瞬にして虜にされたようです。
この日は残念ながら曇りでしたが、日光が降り注がなくても柏島の海のなかはこんなにきれい!エメラルドグリーンの海に色鮮やかな熱帯魚がたくさん泳いでいます。
舞うように泳いでいる小魚の群れに時々出会います。
海底にはあちらこちらにサンゴが生息しており、そこには多くの魚が根付いています。宝石のような青さが眩しいソラスズメダイはゆっくり近寄れば、避けるくらいでほとんど逃げません。間近で泳ぐ魚を眺めることができます。
ファインディングニモで人気のクマノミも柏島ではほぼ確実に見ることができます。イソギンチャクを住まいとし、近づくものには人間であろうと果敢に立ち向かって来ます。残念ながらクマノミの必死の威嚇も、人間にとっては可愛くて仕方がない行動なのですが・・・
海の底から水面を見上げると、柏島の海の美しさがよくわかります。頭上には青い光が揺らめき、小さな小魚が群れとなって泳いでいます。それはさながら竜宮城への誘いのようにも思えます。
派手な色彩のオトメベラ。南国の海を印象付けてくれるの魚です。ほとんど群れることがないので個体数は少なめですが、それでも柏島の海では必ずと言っても良いほど見かける魚です。
ここにもクマノミがいました。よく見るとつがいの間に小さなクマノミの幼魚が泳いでいます。子連れのファミリーでしょうか。とってもかわいいです。
柏島の海のふれ合う生き物たち
ダイビングの人気ポイントだけあって、比較的魚たちも人間に慣れています。人間が岩の上に立つと、剥がれて漂うコケを狙ってたくさんの魚が寄ってきます。餌付けは禁止ですが、そんなことをしなくても、岩に乗って動かずに見ていれば、足の上や間を色鮮やかな魚がいっぱいに泳ぎます。あんなに攻撃的だったクマノミも寄ってきてくれました。
トゲチョウチョウウオとチョウチョウウオがゆらりと泳いでいます。南国らしい海中の景色です。
サンゴに遊ぶソラスズメダイ。
サンゴの間にはガンガゼというウニの仲間がいます。鋭く細長い棘と青やオレンジの色がある体はなかなか毒々しい。事実、その棘は人間の肌によく刺さり、しかも毒まであります。遊泳中はうかつに触ったり踏まないように気を付をつけましょう。マリングローブやマリンブーツは必須、肌を覆うラッシュガードも着ておきたいところです。
ソラスズメダイが乱舞する中をゆっくりと泳ぐオトメベラ。エメラルドグリーンの揺らめく光に包まれたたくさんの原色の魚が泳ぐサンゴの海はまるで宝石箱のようです。
浜から少し離れるとさらに多くの熱帯魚
さて、娘も泳ぎに慣れたので、少しだけ石浜から遠くへ泳いで行くことにしました。
砂利浜の前から岩浜の前へ、湾の出口に向かって進むと、明らかに魚影が濃くなってきます。ソラスズメダイに混じって様々な魚が泳いでいます。ロクセンスズメダイが泳いでいました。
潮の流れに乗って、かなり湾の奥から出てきました。一段サンゴが生息している場所にやって来ると、なんとそこには何匹ものクマノミが泳いでいます。
ここにはビックリするくらいここにはクマノミがいっぱい!今まで柏島海水浴場で何度もシュノーケリングをしましたが、これだけの個体が群れているのは初めて。柏島と陸地の間より環境的に住みやすいのか、それともしばらくの間、悪さをする人間が来なかったのか・・・
いずれにせよ、年々数を減らしていたクマノミがこれだけの数で生息している場所を見ることができて良かった。くれぐれも捕獲するようなことがないよう、お願いします。
サンゴの隙間にいくつもイソギンチャクがあり、その周辺でクマノミがたくさん泳いでいます。それはさながらクマノミ団地と呼びたいところ。今回の竜ヶ浜でシュノーケリングで一番の見応えがあったポイントでした。
ただし岩浜の前は湾の入口に近く、潮の流れがあります。潮が湾外へ流れている時間に海の中を泳いで浜に戻るにはフィンが必要です。万一、流れに逆らえない時は無理をせず近くの岩場へ上陸しましょう。
柏島のベストシュノーケリングスポット・竜ヶ浜
浜では石をひっくり返すと、わんさかカニが出てきます。海を上がっての休憩時間にも、生き物とのふれ合いを楽しめます。もちろん海に再度潜るときにはカニさんは全てリリースです。
柏島で再度シュノーケリングができるようになりましたが、一番メジャーな柏島ビーチでは泳げる範囲が制限され、施設も限られたままです。海水浴ではなくシュノーケリングをとことん楽しむなら、柏島ではこの竜ヶ浜が一番魅力的なスポットです。
海水浴の場合は好意でキャンプ場の施設を一部使わせて頂いているので、節度をもった行動を心がけましょう。
竜ヶ浜キャンプ場
場所:高知県幡多郡大月町柏島1001-1
電話:0880-76-0607
交通:松山自動車道松山インターから3時間
高知自動車道高知インターから3時間
料金:キャンプ1区画5000円、シャワー300円
チェックイン:14:00~16:00
チェックアウト:13:00
(日帰り海水浴の利用時間: 9:30~16:00)
サイト数:15(全ウッドデッキ)
駐車場:各サイト1台確保、運搬のためのサイト横づけ可能
海水浴客用26台
付帯施設:炊事場、洗面所、コインランドリー、温水シャワー(有料)、シュノーケリングレンタル
【投稿時最終訪問 2020年7月】