立岩と後ヶ浜海水浴場

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京都の丹後半島は山陰海岸ジオパークに認定されており、ダイナミックな岸壁が続く海岸が連続します。
そんな丹後半島の中でも最大級の巨岩が「立岩」。鬼退治や聖徳太子にまつわる伝説がある神秘的な風景の中、夏には海水浴やキャンプを満喫できるアウトドアスポットでもあります。

美しい砂浜に聳える巨大な一枚岩「立岩」

立岩

後ヶ浜海岸にある「立岩」は、柱状玄武岩の自然岩の一枚岩。美しい砂浜に突然現れる高さ20メートルにもおよぶ巨岩は凄い存在感です。その大きさと存在感は国内でも有数の一枚岩です。

立岩

伝説では、この立岩は第31代用明天皇の妃であった間人皇后(はしうどこうごう)の第3皇子、麿子親王がこの地で鬼退治を行い、この大岩に鬼を封じ込めたとされています。
風が強く波の高い夜には、鬼が号泣する声が岩の中から今も聞こえるといわれています。

立岩と竹野川

美しい白砂の浜辺に突如として出現したかのような巨大な立岩。砂浜と海の中に聳え立つ巨岩が複雑な地形を作り出しています。

難読な地名や鬼退治や聖徳太子の伝説

間人皇后と聖徳太子像

立岩の近くにはに母子の像が。これは間人皇后と、鬼退治をした麿子親王、ではなく、幼少期の聖徳太子。実は間人皇后は聖徳太子の母で、一時期間人皇后は蘇我氏と物部氏との勢力争いを避けるため、この地に身を寄せていたとの言い伝えです。その際に聖徳太子が一緒だったかはわかりませんが、鬼退治をしたという伝説がある兄弟より、1万円の顔にもなった歴史上の偉の方が優先されてしまうのですね・・・
立岩がある地名は、間人と書いて「たいざ」と読みますが、昔は「はしうど」と呼んでいたそうです。間人(はしうど)皇后がこの地から去る際、自分の名前である「はしうど」と命名したそうです。しかし皇后の名を使うのは畏れ多いため、皇后がこの地から退座されたことより「たいざ」読まれるようになったそうです。

立岩と夕日

立岩をバックに、日本海に沈む夕日の美しさは格別。巨大な岩塊の向こうに沈む夕日は、フォトジェニックな風景です。

学術的にも貴重で興味深い立岩

立岩の柱状節理

まるで地中から生えた岩柱が重なりあい、巨大な岩の砦を形成しているようにも見えます。立岩は地下から上昇したマグマが固まってできたもので、垂直に伸びた柱状節理が美しい模様を形作っています。

立岩を登る

自己責任ですが、柱状の岩は中腹まで登れます。柱場に縦に並んだ岩が、まるで階段のようになっていて、比較的登りやすくなっています。それでも気軽に登れるのは岩の中腹あたりまでその先は柱の1本1本が長く、断崖絶壁となって人が立ち入るのを拒んでいます。

後ヶ浜海水浴場やキャンプ場で楽しむアウトドア

立岩から見下ろす海

立岩の中腹からは海の中を見下ろせます。美しい海はその底に何があるかまてわはっきりと見えます。砂地の中に岩が点在する立岩の付近は、絶好のシュノーケリングスポットです。

立岩からのぞむ後ヶ浜

ビーチの奥にある白い建物は「はしうど荘」という宿。リーズナブルに美味しい海鮮と絶景温泉を楽しめるオススメの宿です。後ヶ浜の海水浴場もちろん、立岩の風景や冬の日本海のカニを求めるにももってこいの宿です。

竹野川河口

立岩の後へと流れてくる竹野川河口の砂洲。丹後半島で最長の河川で、半島の根本を横切るようにして水を集め、この立岩のある浜へと注がれています。川の流れに蓋をしたように立つ立岩が作り出す複雑な地形はダイナミックな風景です。

立岩を少し遡ったところには「道の駅てんきてんき丹後」があるので、ここから徒歩圏内で新鮮な海産物の販売・レストランはもちろん、併設のオートキャンプ場が楽しめます。7~8月には、この後ヶ浜海水浴場に「立岩キャンプ場」が開設され、美しいビーチでの海水浴をしながらのフリーサイトキャンプもできます。

竹野川河口

海の波と川の流れがぶつかる場所。ミニ立岩といえる、立岩と同じ小さな岩が河口に点在しています。とても原始的な風景で雄大な自然を感じられます。

後ヶ浜海水浴場

後ヶ浜海水浴場

立岩に隣接する「後ヶ浜海水浴場」(のちがはまかいすいよくじょう)
透き青い通った海と白い砂浜のコントラストが美しく、夏は多くの海水客で賑わいます。

後ヶ浜海水浴場

東屋やトイレ、更衣室も完備しており、海水浴にもキャンプにも便利。左側の建物がトイレ、正面奥の建物が更衣室と屋外シャワー。建物の上の平地が駐車場になっています。

後ヶ浜海水浴場のシャワー

屋外・冷水ですがシャワーは無料です。さらには隣接する「はしうど荘」で日帰り温泉入浴も可能です。

立岩・後ヶ浜海水浴場(キャンプ場)

場所:京丹後市丹後町間人
電話:0772-75-2525
交通:山陰近畿自動車道・京丹後大宮ICより約40分
料金:テント1張2000円
予約:不可(先着順)
チェックイン:9:00
チェックアウト:17:00
期間:7月中旬~8月下旬
サイト数:フリーサイト
駐車場:100台(1日1000円)
付帯施設:冷水シャワー(無料)、更衣室、トイレ、東屋、水道

【投稿時最終訪問 2014年6月】

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