山岡鉄舟の墓【全生庵】

幕末から明治時代初期にかけて活躍した幕臣「幕末の三舟」のひとりである山岡鉄舟。剣の達人でもあり、江戸城無血開城に大きな役目を果たした人物です。その山岡鉄舟の墓があるのが台東区の谷中にある「全生庵」（ぜんしょうあん）というお寺です。近くには徳川慶喜や渋沢栄一が眠る谷中墓地もあるので、歴史に名を遺す幕末の偉人の墓をめぐることが出来るエリアになっています。

谷中墓地すぐ近くにある山岡鉄舟の墓

谷中墓地から約500m西の場所にある「全生庵」という臨済宗のお寺の中に山岡鉄舟の墓があります。全生庵は山岡鉄舟が明治維新の動乱で亡くなった方の菩提をともらうために明治16年に創建した寺院で、自身もその中で眠っています。建物は近代的なもので歴史的な雰囲気はありませんが、寺が多い谷中にあるととても趣を感じます。

鉄舟と共に眠る幕末の志士や文化人

案内板に従って全生庵の裏側に広い敷地の中にたくさんの墓が並んでいます。その最も奥にひときわ大きな墓があり、山岡雪舟が眠りについています。その他にも明治維新を駆け抜けた山岡鉄舟の盟友である石坂周造（石油実業家)、松岡万(浪士組取締役)、村上俊五郎 (浪士組六番隊小頭)らの維新の志士や山顔鉄舟と交友のあった落語家の初代三遊亭圓朝らの墓があります。広い敷地に墓石が並ぶ風景は少し物悲しくも思いますが、歴史を動かし、日本を近代化に導いた人々が多く眠る場所はどこか誇らしげにも感じました。