那須温泉神社【那須与一が祈願したパワースポット】

最終更新日

Comments: 0

豊富な温泉が湧き、豊かな自然に包まれた栃木県那須高原。皇室の保養地である那須御用邸があるリゾート地で、多くの観光客が訪れます。そんな那須高原の温泉の中心が那須湯本温泉で、那須ではじめて見つかった温泉である鹿の湯をはじめ、多くの温泉宿が軒を連ね、硫黄などが噴き出す賽の河原があります。その場所に温泉発見をきっかけに建立された歴史ある神社が「那須温泉神社」(なすゆぜんじんじゃ)です。源平合戦で有名な那須与一が勝利祈願をして武功を上げた御利益ある神社で、地元の人からも多くの信仰を集めています。

参道には神々しい境内社やスポットがいっぱい

那須温泉神社さざれ石

那須神社の入口にある大鳥居をくぐるとすぐ脇に、君が代の歌詞にもある「さざれ石」が鎮座しています。やがて巌となるべく小さな石が集まってできた岩で、触れると願いが叶うとされています。

那須温泉神社二之鳥居

那須温泉神社の参道入口にある大鳥居をくぐると二之鳥居があります。ここは那須温泉神社の駐車場にもなっており、鳥居右側には境内社のひとつである見立神社があります。ここから深い森の中に参道が続いています。

那須温泉神社愛宕神社参道

二之鳥居をくぐると境内社である愛宕神社への参道が山の上に続いています。その参道の登り口からは清々しい水が湧き出ており、ついつい立ち寄ってその清らかさに触れてみたくなります。

愛宕福神水

山から湧き出す愛宕福神水。とても冷たくて口に含むと爽やかで疲れや汚れが浄化されるような気がします。

那須温泉神社水琴窟

愛宕福神水の隣には水琴窟が置かれています。湧水を注ぐと、水琴窟の中から驚くほど美しく澄んだ金属のような音が響きます。森の中にかすかに響く音は神々しく幻想的です。

那須温泉神社愛宕神社参道

愛宕神社には、温泉神社の参道とは別に、一直線に山を登っていく石段が続いています。そのはとても神秘的で、石段の途中で神の使いが姿を現しそうなほど。時間と体力に余裕があれば、その神々しい雰囲気に包まれに、社まで登ってみましょう。

那須温泉神社ご神木

参道を進むと途中、巨大なご神木があります。「生きる」と命名された推定樹齢800年のミズナラの木。周囲4m、高さ18mはミズナラとしては相当な大きさで、まるでハイテンションで踊っているような大木には神々しさを感じます。

那須与一が寄進した最強パワースポットの三之鳥居

那須温泉神社三之鳥居

深い森に囲まれた参道の途中にある三之鳥居。これは源平合戦・八島の戦いで扇の的を射たことで有名な那須与一が献上したものと伝わっています。那須与一はここ那須地方の豪族の十一男として生れまれ、源平合戦に参戦しました。屋島の戦いで武勇を響かせたことから源頼朝に20万石を与えられそうです。

与一は「南無八幡大菩薩、別しては吾が国の神明、日光権現宇都宮、那須温泉大明神、願わくはあの扇の真中射させてたばえ給え・・・」と祈願して扇を射抜いたため、帰国後に大社殿と三之鳥居を寄進したとされています。温泉神社内でも強力なパワースポットとなっています。森の中にたたずむ立派な鳥居からは凛々しいオーラを感じました。

三柱の神や九尾の狐など多くの神話の住人が祀られる境内

那須温泉神社本殿

本殿の御祭神は、大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)、誉田別命(ほんだわけのみこと)の三柱が祀られています。縁結び・商売繁盛・身体健全の神である大己貴命、医療、酒造り、温泉の神である少彦名命、武運・紹運の神である誉田別命が祀られているご利益は相当なもので、商売繁昌、家内安全、病気平癒、身体健全、縁結びの御利益があります。また、那須与一が祈願して武功を立てたことから、必勝祈願の御利益も強力なものとされています。

少彦名命は、愛媛道後温泉や箱根湯本温泉を開いた神と言い伝えられており、その名の通り那須に湧く温泉の守護神社ともいえます。

那須温泉神社九尾稲荷神社

昭和天皇御製・皇太后御歌の碑が境内にあります。近くに那須御用邸があるので、皇族の方も訪れる神社のようです。

本殿脇の「九尾稲荷神社」があります。狐の妖怪である九尾を祀ったお稲荷さまで、狛狐のしっぽも九尾に分かれています。九尾稲荷明神の横は谷になっており、そこからは九尾を封印したとされる殺生石と温泉のガスが噴き出す賽の河原を一望することができます。

那須温泉神社から見る賽の河原

殺生石が鎮座する賽の河原。先日、殺生石が真っ二つに割れてしまいました。九尾の封印が解けたとか解けていないとか・・・

その付近に広がる賽の河原は火山性のガスが噴き出す荒涼とした場所で、たくさんの地蔵が立ち並び、石がつまれているなどまさにあの世の入口のような場所。境内の奥には賽の河原に続く遊歩道もあるので、時間があれば一緒に見学に行きましょう。

那須温泉神社手水舎

境内にある手水舎。その横には昭和天皇お手植えの立派な五葉松があります。

那須温泉神社五葉松

本殿に向かって左側にある一際大きい五葉松は、那須町の「町の木」に指定されています。樹高は約9m、樹齢約400年以上の立派な松の木です。

温泉神社の名にふさわしい極上の足湯

こんばいろの湯

那須湯本神社の大鳥居の前には「こんばいろの湯」という足湯があります。こんばいろというのはカタクリという那須の方言で、この付近で春に紫色に花を咲かせることから名づけられたそうです。まるで秘湯のような雰囲気がある木造の建物には2つの足湯があり、腰をかけてゆっくりとくつろげます。

単純硫黄温泉で、冷え性、切り傷、慢性皮膚病などに効果があるといわれている温泉は、足を浸しているとじんわりポカポカと温まってきます。付近の自然の香りと建物の木の香り、そして仄かな湯の香りが混ざり合い、とても気持ちの良いひと時です。温泉神社や賽の河原を散策した後、少しゆっくりと一休みするのにもよい場所です。温泉の神社のありがたさを体感できるありがたい足湯でした。

那須湯本温泉 鹿の湯源泉かけ流しの宿

那須温泉神社

場所: 栃木県那須郡那須町大字湯本182
電話: 0287-76-2306
営業時間: 9:00~16:00(社務所)
休業日: 無休
料金: 無料
交通: 東北自動車道・那須ICより約30分
駐車場: 50台 (無料・境内駐車場は5台)

【投稿時最終訪問 2019年7月】

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください