大山寺【大山を仰ぎ見る森の寺】

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大山の観光の中心地にあるのが「大山寺」。同じ神域にある大神山神社とあわせて、多くの参拝者が訪れる。深い森の中に佇む寺院で、その雰囲気が神秘的で美しいと人気の観光スポットでもある。夏は登山・トレッキング、冬はスキー・スノーシューの基地になるのが、この大山寺の門前町だ。

門前町を歩いて大山寺へ

大山

車を停める駐車場は、冬場はスキー場の駐車場として使われているだけあってとても広い。しかも雪のない季節は、無料で開放されている。
車を停めたら、参道を登って大山寺にお参りするが、土産屋やビジターセンターがある付近を散策してみる。すると、そこからは美しい大山の姿を望むことができる。左側は北アルプスを思わせるような険しい岩肌を見せる「大山北壁」
そして、右側が正面から見れば富士山を思わせるなだらかな山容を見せる。大山は見る角度によって全く違う表情を見せてくれる山。「伯耆富士」という名をもっているが、それは右側のなだらかな斜面を正面から見た大山の風景だ。ちなみに大山の登山道は右側の斜面をひたすらに稜線を目指して登って行く。

弓ヶ浜

振り返ると、美しく弧を描く日本海。これだけ標高が高い山のすぐそばに、海を感じられる場所も珍しい。
弧を描いているのは、美しい砂浜で有名な「弓ヶ浜」。画面中央付近の街は米子市で、その海岸線には山陰地方を代表する温泉のひとつ「皆生温泉」の温泉街が広がる。
大山寺の門前町はやや寂れた感じがあったが、最近ではアウトドアメーカーのモンベルがショップやカフェなどをオープンさせており、再び賑わいが出てきている。

参道奥に鎮座する立派な山門

冬の大山寺山門

長い参道を登ると、左に鳥居、正面に山門が佇んでいる。左の鳥居に行けば、「大神山神社」へ、正面の山門をくぐれば大山寺へ向かう。豪雪の冬でも、大山寺や大神山神社への参道は歩くことができ、参拝する方やスノーシュー・冬山登山者の往来も少なくない。

大山寺山門

(写真は山門をくぐった後に振り返ったもの)
もともと大山寺と大神山神社は一緒で、明治時代のの神仏分離令で2つに分かれたのだ。そのため、大神山神社は、寺と見間違うばかりの様式だった。

大山寺参道

大山寺に続く石段を登って行く。時折立派な杉の巨木の合間から、大山の雄姿を垣間見る。大山寺の敷地はとても広く、この山門から訪れる本堂はごくわずかな部分。門前町のほとりを流れる、大山から流れ出た「佐陀川」の対岸には、「阿弥陀堂」を中心とした深い森に寺院が佇む。その中を、大山へと登る道が続いている。

大山を仰ぎ見る厳かな雰囲気の大山寺

大山寺本堂

石段を登った先に待っていたのは大山寺本堂。雄大な大山を背負うように本堂は、神秘的で威厳すら感じる。
大山寺は奈良時代に創建された寺で、一時は3000人の僧兵を擁し、山岳仏教の修験所として栄えていたそうだ。大山寺は天台宗の寺院。この本堂は昭和3年の火災ののち、昭和26年に再建されたもの。

大山寺開運鐘

本堂の横には「開運鐘」という鐘があり、誰でも自由に突くことができる。ただし、夜間・早朝の打鐘と、連打は厳禁。心をこめて、願いを乗せて、魂のひと突きを鐘の音に託して大山の空へと響かせる。

金門と大山北壁

大山寺本堂から少し登ると、「金門」という場所がある。巨大な岩がまるで門のように佐陀川の川幅を縮めている。その自然の門の前は「賽の河原」になっていて、まさに、宗教的な風景に感じられる。
この賽の河原からの大山の眺めはとても良い。大山の絶景ビュースポットのひとつなので、是非ここまで足を延ばしてみたい。

大山寺観光に便利なホテル・旅館

大山寺

住所: 鳥取県西伯郡大山町大山9
電話: 0859-52-2158
休み: 無休
営業時間: 9:00~16:30
料金: 参拝志納金(宝物館込) 大人300円、小学生以下200円
期間: 通年(ただし冬季は相当の積雪あり)
交通: 米子自動車道・米子IC/溝口ICより約20分
    駐車場より徒歩20分
駐車場: 夏季無料(1000台規模)
     冬季有料(スキー場用となり、1台1000円)

【投稿時最終訪問 2020年11月】

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