霧の森【幻のスイーツとアウトドアスポット】
愛媛と高知の県境の山奥にある「霧の森」は温泉やコテージが併設された道の駅にも指定されているアウトドスポット。レストランやカフェなどもあり、どちらかというと、滞在してのんびり時間を楽しむ場所だ。快適なログコテージもあり、温泉付きアウトドアライフも楽しめる。
高知自動車道の「新宮インターチェンジ」を下りて県道を1分も走ればたどり着ける道の駅で、サービスエリアの変わりとしても使用できる施設だ。そしてこの霧の森には高速道路を途中下車してでも立ち寄りたい理由がある。立ち寄ると意外にこの「道の駅霧の森」に訪れている人が多いことに気付く。さらに、誰もがで同じお土産のお菓子を買ってきていることに気付く。このお菓子こそ、高速道路を途中下車してでも手に入れるべき幻のスイーツなのだ!
水遊びに温泉などアウトドアがたっぷり楽しめる
道の駅の駐車場に車を停め、霧の森へ向かう。霧の森へは、吊り橋で川を渡るようなっている。車いすなどで渡れるようにスロープもつけられている。
渡る吊り橋から見下ろす馬立川は透き通り、まさに清流。水深も深くなく、流れも穏やかなので、夏場は水遊びにはもってこいの場所。川辺には更衣室も用意されているので、とても便利だ。もちろん、オフシーズンも遊歩道があるので、美しい流れが織りなす自然美を散策で楽しめる。
橋を渡ると「霧の森交湯~館」という温泉がある。比較的新しい施設で快適な温泉。川遊びした後やドライブの疲れをいやすことができる。
地元の食材をふんだんに使ったレストランもある。ウッディな空間で美味しい食事を頂け、特にヘルシーな豆腐料理が人気。ドライブや遊びの途中の腹ごしらえにはもってこい。
幻のスイーツがほぼ確実に手に入る大人気スポット!
「霧の森」という名でスイーツ好きなら「霧の森大福」を思い出す方もおられるだろう。ネットで販売されると、抽選確率は100倍。地元愛媛でも入手困難な幻の絶品スイーツだ。そんな幻の大人気スイーツが、工房がある霧の森ではほぼ確実に手に入る。
「霧の森大福」は四国中央市新宮町の特産物である新宮茶をふんだんに使用した抹茶系スイーツ。餡と生クリームを使ったスイーツの先駆けでもあり、もっちもちのお餅にはふんだんに名産の抹茶が練り込まれ、さらには外側にもたっぷりの抹茶がまぶされている。
霧の森大福にかぶりつくと、まずは抹茶の仄かな苦味が口の中に広がる。そして抹茶の風味を纏ったもちもちの生地を噛みきると、その中から餡と生クリームの甘さが溢れだし、抹茶の苦味と相まって絶妙な味のハーモニーを奏でてくれる繊細な逸品。機械では作れない微妙な加減が必要なため、一つ一つをこの霧の森工房で職人が丁寧に手作りしている。
その名のとおり、霧の森大福はここ、霧の森で作られている。施設内に「霧の森工房」があり、手作りで1つ1つ丁寧に生産されている。元々霧の森大福は、特産の新宮茶を使った新宮村のアピールのために作られた一品。そのため、人気の出た現在でも手作りで丁寧に作るスタイルは変えず、わざわざ新宮村まで足を運ぶ人のためにその多くをここで揃えている。「幻のスイーツ」も、この霧の森の売店では商品ケースに積み上げられており、なくなれば工房からすぐさまに補充されるのだ。この絶品スイーツを土産で買うために立ち寄るだけでも、十分に価値はある。ただし、購入は1人3箱までにのように数量限定されることがしばしばだ。
ぐるりと池を取り囲むように、新宮茶ミュージアムの建物がある。コンクリート打ちっぱなしで池の広がる空間はとても開放的で、気持ちが良い。
池にはいっぱいの鯉が泳いでいる。人間が近づくと、コイもいっぱい寄ってくる。これには2歳の娘も「おさかなさん~♪」と大興奮。
「新宮コーナー」
「手もみ茶道場」
霧の森がある新宮村の特産物である「新宮茶」。寒暖の差が大きく、適した地質が広がる新宮村では茶の栽培が盛ん。霧の森には「新宮茶ミュージアム」があり、特産物の新宮茶を紹介している。もちろん、入館料は無料。
新宮コーナーでは新宮村の歴史などの紹介がある。僕は和歌山県の新宮市に住んでいたことがあるが、その新宮から神官がこの地に熊野神社を広げるためにやってきたのが村の起こりとか。
手もみ茶道場では、実際にお茶の手もみを体験できるようだ。
隣の建物にうつると、「新宮茶コーナー」ここでは、お茶そのものにスポットをあてて紹介されている。関連図書のライブラリーがあったり、新宮茶を使ったスイーツをつくる工房の様子をガラス越しに見学したりできる。
和モダンな空間で楽しむの本格的なお茶スイーツ
館内には「茶フェゆるり」というカフェがある。囲炉裏や堀炬燵、土壁に梁といった古民家をイメージしたとても雰囲気の良い店内はついつい長居してしまうほど居心地が良い。
カフェの中は本当に雰囲気がよく、和のテイストが見事に現代風にモダンアレンジされている。高い吹抜けには竹が植えられていて、開放感がとても気持ち良い。落ち着いた上質な雰囲気の中で頂く、手残った美味しいお茶とスイーツ。カフェのまわりも日常を忘れさせてくれる自然豊かな空間。ここは絶対におススメのカフェである。
とても落ち着いた和のテイストでスタイリッシュに空間を演出した心地よいカフェ。全席堀こたつになっており、靴を脱いで足を伸ばしながら小上がり席でゆっくりくつろげる。長距離ドライブの疲れを癒してくれる場所だ。
いただいたのは「抹茶オーレ」(500円)と霧の森ロール・抹茶(260円)とても濃厚でお茶の味が感じられるオーレに、さわやかな甘さにお茶の苦みが見事に調和したロールケーキ。とても美味しい。
妻は玄米茶(400円)をオーダー。係の人が急須に丁寧に茶を入れてくれ、飲み方の手ほどきもしてくれる。お茶本来の美味しさを引き出す手間暇かかった飲み方が楽しめる。
娘にはシフォンケーキ(189円)甘さ控えめの生クリームにふわふわのスポンジ生地。
カフェでは本格作法で淹れてくれるお茶を頂けるほか、抹茶オレやコーヒーなどの飲み物も充実。シフォンケーキや抹茶ソフトクリームなど、充実したスイーツが舌を楽しませてくれる。シフォンケーキはフワフワ、抹茶ソフトは濃厚。手作り工房を併設しているカフェで出されるスイーツのレベルは相当に高い。
「抹茶プリン」はスプーンを入れてみて驚くのが、プリンとは思えないその弾力。その身を断ち切ろうとするスプーンに抗い、はじき返そうとするくらいの弾力を持ちながら、口の中に入れると溶けるように崩れていく。甘さは控えめで、お茶の味がしっかりとついており、まさに大人のスイーツ。特製煎茶シロップが添えられており、それをかけると甘さとお茶の風味がさらに際立つ。これで283円。お値段以上の美味しさに満足。
さらにはこのプリンを入れている容器は持ち帰りが可能。レジで申し付ければ、持ち帰り用の洗った同じものを用意してくれる。「霧の森大福」と一緒に、ちょっとしたお土産にできるのもうれしい。
敷地内には野外広場があり、イベントも時々開催されている。イベントがないときは、子供を遊ばすのにはよい場所だ。
霧の森の敷地に隣接して、土佐藩が参勤交代の際に本陣としていた「馬立本陣」の屋敷跡が残っている。現在は所有者が居住中なので内部の見学はできないが、自然だけでなく、歴史も感じられるスポットだ。
今回は秋に訪れたが、今度は夏に水遊びで訪れてみたい。コテージも隣接されているので、ゆっくりアウトドアライフを楽しみたい場所だった。
霧の森
場所: 愛媛県四国中央市新宮町馬立4491-1
電話: 0896-72-3111
休み: 月曜 (祝日の場合は翌日休、4~8月は無休)
時間: 10:00~17:00 (温泉~21:00 レストラン~20:00)
交通: 高知自動車道・新宮ICより車で3分
駐車場: 大型車2台、普通車82台、身障者用5台 (道の駅を利用)
【投稿時最終訪問 2011年10月】