奇跡の星の植物館【挙式もできるアートな植物館】

植物館や温室。美しい植物を観賞できる場所は日本に多くある。花の島と言われる兵庫県・淡路島にある「奇跡の星の植物館」はひとつひとつの花を愛でるだけでなく、緑を作って作り上げた芸術のような空間を楽しめる植物館だ。年に何回も模様替えをし、様々なイベントが行われるこの植物館に魅せられて、もう10回以上足を運んでいる。

安藤忠雄氏設計のコンクリートとガラス張りの植物館

奇跡の星の植物館

「奇跡の星の植物館」はジャパンフローラ2000(淡路花博)の開催にあわせて、2000年3月18日年にオープンした、日本第2位の大きさを誇る植物館。有名な建築家の安藤忠雄氏が設計している。関西空港の埋め立て用の土砂を採掘した跡地の「淡路夢舞台」の中にある。淡路夢舞台は建築物のほとんどが安藤忠雄氏が設計し、「ウェスティンホテル淡路」や「国際会議場」などもある一大リゾートエリアだ。この淡路夢舞台は人間が崩した自然を美しく再生することがテーマになっている。奇跡の星の植物館のテーマもその名の通り奇跡の星である地球の大切さと、その自然の美しさ知ることである。植物館の周辺の環境を含め、自然好きだけでなく、モダン建築やアート好きな人にはたまらないものがある。植物館は細長い建物をX状に交差させたデザインで、奥行きや順路に複雑さを作り出し、中にいる人も飽きさせない。

植物館を見下ろす空中通路の散策からスタート

奇跡の星の植物館

入館して、長いエスカレーターで建物の上部へと登って行く。そしてまずは植物館を見下ろすような空中通路に出る。一番最初に目にするのは、この植物館のメインでもあろう「フラワーショースペース」だ。季節やテーマに応じて年に数回、模様替えがされる大きなガーデンである。それは花を植え替えたりオブジェを交換するたげでなく、水の流れを作ったり、道の向きを変えたりなどもされる。すっかり様変わりするので、いつ来ても新鮮な気持ちにしてくれる。この時は源氏物語の1000年を記念したテーマになっていた。クリスマスの時などは、とても美しく飾り付けられ、ライトアップもされる。

奇跡の星の植物館癒しの庭

次に空中通路から見下ろしたのは「癒しの庭」。癒しと健康をテーマにした植物とアート、植物と医学などのコラボが試みられている。まるでイングリッシュガーデンを彷彿させる美しい庭で、ここにいると心も落ち着く。

奇跡の星の植物館花と緑のある暮らし

「花と緑のある暮らし」の展示室。日本庭園を意識をしたガーデニングの提唱空間。日本の昔からある和を取り入れた庭はどこか懐かしくも思える。

奇跡の星の植物館トロピカルガーデン

次に見下ろすのは「トロピカルガーデン」。南国をイメージした庭で、流れる水が印象的空中通路で奥に進むにつれ、展示室もどんどん高さが上がってきた。展示室に高低差をつけることで、空間の広がりを生むデザインになっている。

奇跡の星の植物館プランツギャラリー

空中通路で植物館の端から端まで歩き、ついに植物が身近に見れる展示室に下りた。ここは「プランツギャラリー」。サボテンなどの乾燥した大地でも根付く多肉植物とモダンなオブジェで構成された空間。無機質と緑と水が織りなす、不思議な空間だ。

奇跡の星の植物館トロピカルガーデン

「プランツギャラリー」から階段で1段降りると、「トロピカルガーデン」。水が流れ、深い緑と南国の鮮やかな花に囲まれた神秘的で気持ちのいい空間。ガラスの天井から降り注ぐ眩しい光が、淡路島のこの空間を南国の島に変えてしまっていた。この時は改装中だったのか、右半分の芝生がまだ植えられていなかったのが残念。

奇跡の星の植物館ウエディング

過去の写真だが、芝生が植えられているとこんなにきれいになる。とても美しい空間だ。純白のウェディングドレスを着た美しい女性がとても絵になる。

奇跡の星の植物館癒しの庭

次の展示室は「癒しの庭」イングリッシュガーデンのような美しい庭と、広いガラスに囲まれた温室の空間。温室を支える支柱がまるで宮殿のよう。スタイリッシュな安藤氏設計の空間と美しい緑が調和した神秘的な空間。ここで愛を語り合う二人の時間とその姿はとても素晴らしい。

別世界のような美しさ「フラワーショースペース」

奇跡の星の植物館フラワーショースペース

癒しの庭から、フラワーショースペースを見下ろす。フラワーショースペースに降りる階段の踊り場から見る空間が一番絵になる。ガラスの奥に見える真っ白な建物は「ウエスティンホテル淡路」。海と緑に囲まれた、快適な滞在を楽しめるリゾートホテルだ。この温室とホテルは、いっぱいのオブジェやデザインで形作られたスタイリッシュな通路で結ばれている。

奇跡の星の植物館カフェ

温室内にはカフェもある。美しい緑に囲まれ、暖かい光が降り注ぐ中のティータイム、これは至極の贅沢だ。

奇跡の星の植物館フラワーショースペース

「癒しの庭」と「フラワーショースペース」を結ぶ階段。コンクリート打ちっぱなしの無機質と、美しい花をつけた緑が織りなす空間はとても気持ちがいい場所。歩いているだけで、気持ちも弾んでくる。

奇跡の星の植物館フラワーショースペース

「フラワーショースペース」に降りてきた。とても広く、開放感のある空間に、テーマに合わせてつくられた庭が広がる。庭は美しい花々だけでなく、スタイリッシュなオブジェで飾りつけられ、とても素敵な場所だ。

奇跡の星の植物館フラワーショースペース

「フラワーショースペース」の庭を1周できるよう小路がつくられている。温室の中に広がる素敵な庭園。そしてその横には、花に彩られた美しい庭が広がる。とても気持ちのいい散策が楽しめる。

奇跡の星の植物館フラワーショースペース

フラワーショースペースに咲く花々。とても美しい彩りの中、小道が庭の中心に向かって続いている。緑と花に包まれた道。歩く人誰もがその美しさに魅せられる。

イベントや結婚式で貸し切れる植物館のメインスペース

奇跡の星の植物館ウエディング

さて、写真を見ていて気付いて頂いているとは思うが、ここでは結婚式を挙げることができる。この「フラワーショースペース」を借り切っての挙式だ。開放感のある、モダンながらもいっぱいの植物に囲まれた空間。鮮やかな緑と美しい花に囲まれた真っ白なバージンロードを進む花嫁。そして、友人、親族だけでなく、訪れていた多くの人に祝福される。美しい自然と多くの人に祝福される2人の門出はとても素晴らしい。この場所での挙式はとても感動的で一生忘れられないものだ。
この写真は「ブライダルファッションショー」のもの。ウエスティンホテルで挙式を考えてもらうために、ホテルが模擬挙式を開催することがある。オープンスペースなので、運がいいと、結婚式やブライダルショーの風景に出会えるかもしれない。写真に写っている新郎新婦はモデルさんだが、本当の新郎新婦なら、暖かい祝福をしたい。ちなみに、結婚式以外にもパーティーやイベント教室も行われることがあるそうだ。

シダや高山植物のルームを抜けて植物館見学は終了

奇跡の星の植物館試打ルーム

さて、順路は「シダルーム」へと続く。薄暗い空間でも植物は育つ。室内緑化を提案する場所だ。シダルームを抜けると、「アトリウム」。都会のコンクリートジャングルの緑化を提案するスペース。そこには緑を扱うショップと、中国雲南省の植物の展示室も併設されている。
植物館を出ても、まだ館内にいるかのように、付近には緑とスタイリッシュオブジェのような建築物が林立している。自然と人間の調和を感じさせる淡路夢舞台。その中にある、さらにその調和を昇華させた空間。それがこの「奇跡の星の植物館」。緑と人工物の調和、自然と人の調和。地球がここにあるという奇跡がいつまでも続くようにと願いを込められた生命のミュージアム。僕が大好きな場所は、何度訪れても飽きることはない。来るたびにまた訪れたくなる場所だった。
そしてこの日の見た花と緑と建築美に囲まれた美しいウェディングに見せられ、数年後ここで挙式を本当に挙げることになる。そして子供を授かり、家族で再び奇跡の星の植物館に訪れた。

季節が変わると植物館はの中も大きく変わる

奇跡の星の植物館空中通路

奇跡の星の植物館に入館すると、暗い空間をエスカレーターで上がっていく。そして光に包まれた空間に踏み出すと、そこは広大な温室。まずは植物館の端から端まで、空中散歩。植物館を上から見下ろしながら進む。

奇跡の星の植物館フラワーショースペース

見下ろすのが「フラワーショースペース」植物館のメインのスペースで、季節ごとにテーマを変えて様々な風景に様変わりする。この時は「トロピカル」がテーマ。冬にはクリスマスで見事なイルミネーションに包まれる。このメインのスペースを借り切って挙式をあげられるプランが、隣接する「ウェスティンホテル淡路」にある。

奇跡の星の植物館

美しい花に包まれた空間は、その時は真っ白なバージンロードが敷かれる。その他ブライダルショーやコンサートなども行われる。こんな美しい空間を貸し切ってのイベントは、一生忘れられないものになる。

奇跡の星の植物館プランツギャラリー

空中通路が突き当たるところが「プランツギャラリー」サボテンなどの部屋でも飾られそうな観葉植物が、コンクリートと水に囲まれたモダンな空間に配されている。人の考え抜いたデザインと水のない場所でも生きるために設計された奇抜な植物のデザイン。見事に調和してひとつの空間を高次元に造り出している。この人の生み出した空間美と一体になった植物たちがこの植物館の最大の魅力だ。

奇跡の星の植物館で挙げる挙式は一生もの

奇跡の星の植物館

我が家に飾っている結婚式の写真を見て「ここどこ?」「このとき、わたしどこいたの?おるすばん??」そう頻繁に聞くようになった娘。ここが結婚式したところだよと教えてあげる。するとなぜか柏手打ってお参りを始める。神社と勘違い??こうやって、子どもと挙式をあげたその場所にいつでも来れるというのはなかなかない経験だ。大体はホテルや式場などの空間なので、式が終わればその場所に再び訪れる事はまずない。しかし、この植物館のようなオープンスペースなら、入館料払えばまた再びその場所を生まれた子供と一緒に訪れる事ができる。今思えば、ここで挙式をしてよかったと思う瞬間だった。残念ながら、ここで挙式をしても、以後入館割引や無料などといった特典は皆無。

奇跡の星の植物館トロピカルガーデン

年中南国の「トロピカルガーデン」企画内容に合わせて多少装いが変わるが、いつも南国雰囲気を満点に味あわせてくれるところ。ベンチに座れば南国のリゾート気分が満喫できる。・・・というのは涼しい時期で、夏場の温室は相当に暑かった。とにかく湿度も高いので、汗が噴き出る。所々冷風機があり、その前を離れられない。ここでの挙式は10月から5月くらいまでだろう。夏場はきつい。

奇跡の星の植物館フラワーショースペース

ぐるりと植物館を往復する形でフラワーショースペースに下りてきた。ここが我が家のバージンロード。こうやっていつでも、誓いを立てた場所に戻ってこれるのはいいものだ。ここを訪れるたび、家族で写真撮影をする。結婚式の写真の横に、どんどんと家族が成長していく美しい場所での写真を並べられるのはとても嬉しいことだ。

奇跡の星の植物館フラワーショースペース

この付近に立っての挙式だった。向こう側には親族や友人。そしてショースペースの上側には偶然入館していた人からの祝福。緑に包まれた美しいバージンロードだが、その時の展示内容によってずいぶんガラリと雰囲気が変わる。年間の展示予定とおおよその雰囲気が奇跡の星の植物館のホームページに掲載されているので、挙式を考えている人は事前に確認しておきたい。下見で見た時の温室の雰囲気とは全然違うかもしれないからだ。

温室の中にさのカフェやショップでゆっくりできる

奇跡の星の植物館

広く高い天井の温室は開放感満点。室内にいる事をわすれさせてくれるようだ。しかしやはり、夏は暑い・・・

奇跡の星の植物館カフェ

温室の中にはお洒落なカフェもある。トロピカルジュースなども楽しめる。が、やはり暑いので、夏の時期は客の入りはイマイチ。

奇跡の星の植物館オオオニバス

オオオニバス。人が乗れそうな巨大な葉が特徴。大きくなれば3mを葉の直径がこえるそうだが、これはまだ1mほどとやや小ぶり。さすがに娘も乗れそうにない。最後は雲南省の高山植物の展示室で涼んで後、出口付近のナチュラルなショップを楽しんでから植物館を後にする。
お気に入りの場所、メモリアルな場所を子どもと一緒にまた来れてとても良かった。
クリスマスの時期は幻想的な空間に様変わりしており、毎年訪れても飽きない植物館だ。

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兵庫県立淡路夢舞台温室 「奇跡の星の植物館」

住所: 兵庫県淡路市夢舞台4
電話: 0799-74-1200
休み: 7、11月の第2木曜(特別展前後には臨時休業あり)
営業時間: 10:00~18::00 (最終入館17:30まで)
料金: 大人700円・高校生以下無料
交通: 神戸淡路鳴門自動車道・淡路ICより車で約5分
駐車場: 600台(1日600円・7:00~23:00・夢舞台、ウェスティンホテルの利用で駐車料金サービス)

【投稿時最終訪問 2019年1月】

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