明石藩舞子砲台跡【明石海峡の現存する台場】

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「明石藩舞子砲台跡」は、幕末に異国船に対抗するために全国各地に造られた砲台のひとつ。淡路島との距離が4kmまで狭まる神戸市垂水区舞子の海峡部に設けられた台場で、建造には勝海舟も携わっている歴史的な史跡です。当時のままの石垣を今も見ることが出来る貴重なスポットです。見学もJR舞子駅の駅前、明石海峡大橋の橋脚部分に広がる舞子公園の一角にあるので、観光がてら訪れることが出来ます。

淡路島を望む絶景の台場跡

明石藩舞子砲台跡

舞子公園の西側、国道2号線沿いの広い歩道の突き当り、マンションの手前の海を望む場所が「明石藩舞子砲台跡」です。今はきれいに整備されており、ここが台場だったとは思えない場所ですが、目の前に迫る淡路島との間にある明石海峡を通る船を狙うにはもってこいの場所だったはずです。平和な現在では青い海と淡路島を望む絶景スポットで、大砲を模したベンチがあり、ゆっくりと明石海峡を眺められる場所です。

明石藩舞子砲台跡

向こう岸の淡路島にも阿波藩の松帆台場があら、幅4kmの明石海峡を通過する外国船を両岸から砲撃する防衛線を敷こうとしていました。ただ世の中の流れは早く、本格的な武装を施す前に明治維新を迎え、実戦に使われる事はありませんでした。

勝海舟が監修した今も残る江戸時代の遺構

明石藩舞子砲台跡の石垣

舞子砲台は1863年の築造当時のまま現存しています。大きさは東西幅約70mで、そのほとんどが埋まっていますが、海に面した所では江戸時代に造られた当時のままの石垣を見ることができます。建造時には約10mの高さがあったそうですが、下層部の6mだけが現在もそのままの姿で街の護岸となっています。江戸時代の石垣が海沿いに建ち並ぶマンションを海から護っているのは不思議に感じる風景です。台場という攻撃を受け、砲台などの重量物を載せる足場のために、とてもしっかりと組まれたはずです。国内唯一とされるすべて石で組まれた堅牢な台場で、建造時に勝海舟がわざわざ坂本龍馬を呼び寄せて見学させたそうです。

神戸でも指折りの絶景を眺めるにある歴史的なスポットで、舞子公園や明石海峡大橋の見学に訪れたなら、是非一緒に立ち寄りたいです。また、舞子公園内には孫文にまつわる移情閣や旧武藤山治邸、旧木下住宅などの歴史的建造物も保存されているので、歴史好きや洋館好きにはたまらない場所です。

明石藩舞子砲台跡

住所: 兵庫県神戸市垂水区東舞子町4
電話: 078-322-5799(神戸市教育委員会)
営業時間: 24時間
休業日: 無休
料金: 無料
交通: JR舞子駅より徒歩3分
駐車場: 200台(舞子公園・1時間200円、上限1000円)

【投稿時最終訪問 2017年4月】

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