高知城【幕末の土佐藩を感じられる現存天守】

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山内容堂、後藤象二郎、吉田東洋。幕末を大きく動かした土佐藩の重鎮たちの本拠地であった「高知城」
そんな歴史上の人物たちが活躍していた時代の建物が高知城には多く残っている。動乱の幕末に身を置いた天守閣などは、歴史ファンにとってはたまらない場所だろう。

土佐藩の名君山内家が治めた歴史の舞台

山内一豊像

高知城の入口には高知城の初代城主となった山内一豊の銅像がある。2006年の大河ドラマ「功名が辻」の主人公。そして2010年には同じく「龍馬伝」で坂本龍馬、山内容堂、後藤象二郎らがこの高知城で歴史を動かそうとしていた。近年の高知はドラマの効果もあり、本当に熱い。

高知城追手門

「追手門」(重要文化財)
巨大て堅牢な門は、高知城の正面入口としての威風に満ちている。しかしその門前は枡形状に囲まれていて、城内に侵入しようと押し寄せた敵を三方向から攻撃できるようになっている。もしも、何百年か前に生まれて、この城を攻略するように命じられてここにいたら・・・
まわりをぐるりと見渡すと、城壁に空いた細い穴から、銃や弓矢に狙われると思ったら、今でもぞっとする。

稀少な江戸時代の本物の天守閣のひとつ

高知城天守閣

追手門の向こうには、そびえる天守閣。高知城の天守閣は、日本に12ヶ所しか現存しない、江戸時代以前に建てられた天守閣のひとつ。もちろん、重要文化財。4層6階の天守閣の構造はとても重厚。ただ、思っていたよりも少し小ぶりで、天守の最上階にいる人がとても大きく見える。

高知城天守閣と板垣退助像

四国は他にも愛媛の松山城、宇和島城、そして香川の丸亀城と12のうちの4つも現存天守閣が存在する。城好きにはたまらない場所なのだろう。
高知城の登城口、天守閣を背に建つのが板垣退助の像。自由民権運動主導者として、明治時代に高知藩参政だった後藤象二郎と共に活躍した人物。彼もまた、幕末の土佐藩をささえたひとりだ。

ベビーカーを担いで天守閣へ向かう

高知城石段

さて、ここから高知城への登りの石段が続く。段差は大きくなく、歩きやすい。だが、この日はベビーカーを押してやってきている。追手門から登城口までは、一部簡易舗装がされているので、ベビーカーは押してこれたが、ここからは無理だ。
先日訪れた、松山城のように、段差を木の板などを使ってバリアフリーにはしてくれていない。ここからは覚悟を決めて、娘とベビーカーを持ち上げて登っていく。

高知城天守閣への登り

登城口の横には、一応階段ではなく道がついていて、天守閣迄は続いている。しかし砂利道なので、欧米仕様のような大きな車輪がついているベビーカーでないと、とても押して行けない。
ちなみに登城口には無料のコインロッカーや杖の貸出がある。

高知城石樋

石垣から突き出しているのは「石樋」と呼ばれる、高知城独特の造り。雨水を水路に集めて、石垣の外に落とすことで、石垣のゆるみや痛みが発生しないようにしているそうだ。台風が来ると大雨をもたらされる、南国高知ならではの城の工夫だ。

高知城二ノ丸

二ノ丸に到着。多くの鳩がお出迎えしてくれた。ここではハトの餌付けがされていて、エサを買って与える事が出来る。
1歳半の娘も興味津津、ハトを追っかけてウロウロ。エサをハトにあげる他の子供の真似をして、拾った砂利をハトにあげようとしているところが何とも愛らしい。ハトにとってはいい迷惑なんだろうが・・・

小さいながらも当時の姿をそのまま残した威厳のある天守閣

高知城二ノ丸

二ノ丸から眺める天守閣と詰門。あれだけ頭上にそびえていた天守閣がもう目と鼻の先にある。
天守がある本丸には、この「詰門」を通るのだが、この門、とても変わっている。

高知城詰門

「詰門」の内部。門というよりも廊下になっている。ここは家老・中老などの詰所として用いられたそうで、その事が門の名前の由来となっている。
また入口と出口の扉の位置が筋違いに造られていたり、高さが低い場所があるなど、侵入した敵が通りにくそうな造りにもなっている。

高知城積門

さて、ここを抜ければついに本丸。短いながらも自然光のみの光で照らされた廊下は、とても長く、幻想的に感じた。

高知城天守

詰門を抜けると、そこは天守閣のある本丸。本丸の広さはそれほど大きく無く、大きな日本家屋にお邪魔したような感じでこじんまりとしている。

高知城天守閣

間近で見上げる天守閣。さほどの高さは感じないが、それでも重厚なっくりには威厳を感じる。
出来れば内部も見たかったか、残念ながら1歳半のこどもを手で抱っこして天守閣を登るのはとてもきつい。今回は天守閣はパスした。今度天守に登れるのは何年後になるのやら・・・
この後、日曜市もうろつきたいし、桂浜も行っておきたい。目の前にした歴史ある天守閣を前に、無念の撤退となった。

なお日曜日に訪問すると、高知城のすぐ側で有名な「日曜市」が開催される。高知城観光の跡に高知の風物詩を楽しめるが、高知城の駐車場は満車になる。
同じく日曜市の通りに面する「ひろめ市場」の駐車場は高知城までの距離もさほど無く、駐車料金も高知城の駐車場より僅かに安い。駐車台数もたっぷりで、観光の跡に買い物や地元の美味しいものも楽しめる。

高知城すぐ近くのオススメ旅館

高知城

住所: 高知県高知市丸ノ内1-2-1
電話: 088-824-5701
営業時間: 9:00~17:00(入場16:30まで)
休業日: 12月26~31日
交通: 高知自動車道 高知ICより車で約15分
   JR高知駅よりバスもしくは路面電車で約10分
料金: 天守閣 大人400円、高校生以下無料
駐車場: 65台(1時間350円、以降30分ごと100円) 満車時は「ひろめ市場」の駐車場が便利

【投稿時最終訪問 2010年12月】

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