肱川あらし展望公園【肱川あらしの撮影スポット】

愛媛県で一番大きい川である「肱川」。その河口にある伊予長浜の町や瀬戸内海を見下ろすことができる絶景展望台が「肱川あらし展望公園」。「肱川あらし」とは、冬の晴れた朝に見られる神秘的な現象。上流の盆地で発生した霧が、そのまま一気に海まで肱川を流れてくる美しい風景。今日は、その「肱川あらし」を観察する絶好の施設の紹介をしたいと思います。

肱川河口と瀬戸内海を望む絶景展望台

肱川あらし展望公園

その名も「肱川あらし展望公園」肱川を見下ろす山の上にあり、眼下の巨大な肱川を覆う生き物ような肱川あらしの絶好の展望所だ。もちろん、肱川沿いでも肱川あらしは見れるが、深い霧に覆われるとまさにホワイトアウト。それに川沿いは「あらし」と言うだけあって風がとにかく強い。ここなら風も霧も届かず、長時間の見学も可能だ。
施設は、2階が展望台になっていて、ベンチも備え付けられている。1階は階段スペースと、トイレ。4本ある柱の根本にトイレは男女別に1箇所ずつある。個室となっていて、手洗いもあり、しっかり鍵もかけられる。簡易水洗の浄化槽なので、やや匂いは気になるが、比較的新しく、きれいに手入れされているので、不快さは感じなかった。トイレ内の電灯はあるが、展望台やその周辺には灯りはない。夜明け前から訪れて肱川あらしを待つなら、懐中電灯などは必須だ。

肱川あらし展望公園駐車場

駐車場は20台分有り。夜明け前だと全くわからないが、展望台手前の道路右側に入口がある。ここから展望台までは階段を登ることになる。階段が苦手という人は、この道をそのまま展望台まで車で乗りつけるという手もある。展望台の前には5台ほど駐車が可能な広い路肩もある。
国道378号線から展望台のアクセスは以下の通り。松山から伊予長浜へ走った場合、長浜の工業団地に差し掛かるとループ橋をくぐる。くぐってすぐの右にある脇道を海側へ入る。「肱川あらし展望公園」と書かれた小さな看板があるので見逃さないように。左手にローソンが現れると、その脇道は通り過ぎているのでUターンが必要だ。
脇道に入るとすぐに、またすぐに右折して、ループ橋に入る。ループ橋を渡れば、分岐点に「肱川あらし展望公園」の看板があるので、それを目印に進む。途中までは2車線の快適な道。展望台に近づき道が細くなっても1.5車線の道。ゆっくり走れば離合に困ることはない。

肱川あらしを撮るベストスポット

肱川あらし展望公園からの肱川あらし

展望台から見た「肱川あらし」の様子。上流の大洲盆地で発生した霧が、海沿いまで山に囲まれた肱川の上を流れ降りてくる。その美しい風景を山の中腹からゆっくりと三脚を立てて写真が撮れる。また、朝日を背にして順光で撮ることができる位置取りなのもありがたい。

肱川あらしと長浜大橋

河口に架かる「長浜大橋」を霧が覆い尽くす風景は、肱川あらしの代表的なもの。この「長浜大橋」は現役のものとしては、日本で最も古いバスキュール式(跳ね上げ式)の道路可動橋。被写体としても最高で、とても絵になる風景を作ってくれる。橋までは距離があるので、アップで狙うなら400mm以上のレンズは欲しいところ。

肱川あらし展望公園からの肱川あらし

長浜の町と肱川あらし。この日はとても小規模な肱川あらしだった。大規模なものが発生すると、川沿い、海沿いの長浜の町は霧に覆い尽くされる。そして海の上にも大量の霧が何キロも流れ出すそうだ。

瀬戸内海の朝の絶景もバッチリ望める

肱川あらし展望公園

展望台の周辺は遊歩道になっている。ベンチもあり、海や肱川を見下ろしながらの散策も楽しめる。展望公園は肱川と長浜の町並みはもちろん、島々の浮かぶ風光明媚な瀬戸内海、長浜の工業地帯、そして遠くの松山市や伊予市まで遠望できる。

肱川あらし展望公園からの朝の瀬戸内海

肱川あらしが小規模でもあきらめてはいけない。場合によっては海に大量の靄も発生する。海に流れ出す肱川の水と海水の温度の違いによるものだろうか。一面に沸き立つ海靄はとても不思議で幻想的な風景。このように高い所から見下ろせる場所も少ないので、貴重な風景だ。200mm程度の望遠レンズで海の一部を切り取ると、まるで秋空のように見える。肱川あらしの風を受け、海靄の中を疾走するウインドサーフィンは、まるで空を飛んでいるようにも見えた。
肱川あらしが発生する機会はなかなか少なく、ここに立った時にそれを見れることはとても幸せだ。しかし、肱川あらし以外でも、とても美しい風景が見れる展望台でもある。瀬戸内海や大きな川、そして歴史ある鉄橋の架かる風景を見たくなったら、ここに登ってみるのもいいかもしれない。

肱川嵐を見るのに便利な大洲市内のホテル

 

肱川あらし展望公園

住所: 愛媛県大洲市長浜町黒田
電話: 0893-52-1111
休み: 対象外 (肱川あらしは冬の晴れた朝に発生の可能性有り)
営業時間: 対象外 (夜間の照明は無し)
交通: 松山自動車道伊予ICから国道378号を長浜町方面へ車で35km
駐車場: 20台(無料)
付帯施設: トイレ(簡易水洗)・ベンチ

【投稿時最終訪問 2009年1月】

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