ジャージー牛ステーキ 【蒜山高原サービスエリア下り】
大山にスノーシューに向かった、1月の三連休初日。年末年始の大雪で高速道路の雪の状態がとても気になったが、久々の晴れ間と除雪車の活躍で、米子自動車道は快適そのもの。余裕を持って出発したので、少しゆっくり休憩と立ち寄ったのが、蒜山高原サービスエリア(下り)だ。
冬は一面の銀世界の蒜山サービスエリア
さすがにスキー場をかかえる、米子自動車道でも最も標高が高いエリアにある場所。サービスエリアの駐車場のまわりには、真っ白な雪がどっさりと積もっている。純白のパウダースノーに包まれる世界。冬の山陰を目指す旅行者にとっては、ここで初めて雪に触れられる。
一面真っ白な銀世界に、千切れ雲を浮かべた真っ青な空が覆いかぶさる。オブジェも手伝って、まるで別世界を思わせる風景が目の前に広がっている。大人でも雪の上に立ちたくなる場所。こどもたちは元気に、雪の上を走りまわっている。
目指す大山ももう間近だ。残念ながら、大山は雲にすっぽりと覆われてその姿は見せてくれない。何度か冬の大山に訪れているが、この時期に大山の頂が見えたのは一度たりとも無い。冬の大山は、とても恥ずかしがり屋さんである。
サービスエリアの広場には、かまくらが作られていた。そしてその向こうには蒜山が鎮座する。蒜山は標高1200mちょっとで、そんなに高い山ではない。しかし、中国山地のど真ん中に位置し、日本海から運ばれてくる雪をしっかりと受け止める。そのため、この付近にはいっぱいの雪に恵まれ、付近にはスキー場も点在する。すそ野には広大な牧場地が広がっているので、雪の時期になると、その白さがとても眩しい。
大山の南側に位置する蒜山だが、大山が日本海から運ばれる雲を散らしてくれるので、冬でもその全容を見れる日は多い。しかし、今日のように、こんなにきれいに見えたのは初めてだ。森がジャマではあるが・・・
蒜山SA限定、ジャージ牛ステーキが美味しすぎる
さて、少し売店にと建物の入口に近づくと、とてもいい香りが漂ってくる。肉を焼く、香ばしい香りだ。ちょうど時間は12時。朝早く出発したので、お腹もすいてきたころだ。
「ジャージー牛のステーキ、本日2割引きです」「全国のサービスエリアで、ここだけでしか食べられません」「今ならすぐに席をご用意できます」
売り子のお兄さんの甘い誘惑と、肉の美味しそうな香りについついレストランに吸い寄せられていく。
レストランはほぼ満席。窓の外、雪景色と蒜山の美しい風景を見ながら、肉が来るのを今か今かと待つ。
ジャージ-牛ステーキ御膳 1,780円 (今回は特別割引価格1460円)
「ジャージー牛」は世界の5大乳牛のひとつで、高い乳成分を持つ事で有名。ジャージー牛はとても飼育管理が難しく、まだまだ日本では数が少ないそうだ。日本で育成されているジャージー牛の2割がここ、蒜山高原に集中しており、蒜山を代表するブランドのひとつになっている。
ジャージー牛肉は鉄分を多く含んでおり、肉質は柔らかくジューシーかつ、濃厚ながらもすっきりした後味を楽しめる。乳が出なくなった乳牛の処分ではなく、食肉用としてきちんと飼育されたジャージー牛を出してくれているそうだ。そのため、ジャージー牛肉は一般流通しておらず、供給数は不安定。数量限定で、その日にならないと何食出せるかがわからないそうだ。
それではさっそく頂きます。見た目は色濃く、少し固そうに見える。しかし、口に入れると、思った以上に柔らかく、そしてジューシー。肉のスジなど口には残らず、全て噛み切れる。そして何より、ポン酢をベースにした和風ダシにとにかく良く合う。
確かに、肉牛ではないので、有名国産黒毛和牛に比べるとその味や食感は今一歩及ばない。それでも、普通にファミレスで食べるステーキに比べれば、格段に美味しい。
思った以上のボリュームでとても満足な食事を楽しめた。ちょっとした旅の贅沢だが、こういう贅沢ができるのも、旅の楽しみのひとつ。寒い冬には、お腹いっぱいのごちそうが、とても幸せに感じた。
乳牛として知られるジャージー牛ですが、ここ蒜山では食肉用のジャージー牛が育てられています。そのお肉は非常に珍しく、ここ蒜山高原以外ではめったに口にすることができません。ご当地限定のおいしさを、この機会にいかがですか?
蒜山高原の宿泊情報
蒜山には高原リゾートのプチホテルや公共の宿、ペンションが多くあります。
また、高速道路で少し走ると、ダムの下の露天風呂「砂湯」で有名な湯原温泉もあります。
ゆっくりと滞在するにはもってこいのエリアです。
蒜山高原サービスエリア
住所: 岡山県真庭市蒜山西茅部2062
電話: 0867-66-4344
営業時間: 10:00~20:00 (レストラン)
駐車場: 大型車26台 普通車45台