木彫人形 花心 【松山・道後温泉・伊予一刀彫】

日本最古の温泉で聖徳太子も入浴したとされる道後温泉。その道後温泉のシンボルである「道後温泉本館」は道後温泉のまさに中心に建つ。明治27年に建てられた歴史ある建物は国の重要文化財に指定されており、その特異な雰囲気は、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』の油屋のモデルとも言われており、その建物のそばには「ジブリショップ」もある。道後温泉駅から道後温泉本館に続く「道後ハイカラ通り」という賑わいを見せる商店街店街で昔ながらの伝統で訪れる人を魅せるお店が「花心」だ。

道後温泉本館目の前にある伝統工芸のお店

木彫人形花心

道後温泉本館のすぐ目の前にある「花心(かしん)」。ここは愛媛の伝統工芸でもある『伊予一刀彫』の専門店だ。
伊予一刀彫は大正5年生まれの仏師の初代・南雲(西川譲氏)が創始者である木彫人形。ヒバの木からノミだけで削り出された人形は小さく、素朴ではあるが、とても可愛らしく存在感がある。何度か道後温泉に行くたびに、どうしてもこのお店が気になっていた。

美しい色使いと細やかな伝統工芸・伊予雛

伊予比奈

訪れた1月には、主力商品であるひな人形が所狭しと店内に飾られていた。伊予一刀彫でほられたお雛さまは「伊予比奈」と呼ばれ、とても美しく可愛らしい。現在は2代目・南雲である西川隆一氏の作品である。お雛さま以外にも皐月人形や干支の置物など、日本の四季を感じられる素敵な人形がいっぱいに並んでいる。

伊予比奈

お雛さまは8cmほどの大きさでしかないが、細部まで彫り込まれたその姿は美しく、そして繊細。手のひらに乗るお雛様だが、近づいてみると、その場に吸い込まれるような世界がそこには広がっている。そして「伊予比奈」の特徴として、鮮やかな色づかい。パステルカラーとも言えそうなくらいの鮮やで派手ともいえる色づかいは、他の伝統的な一刀彫には見られない美しさ。渋くなく、現代の部屋の中においてもとてもマッチする。
またヒバの木で造られた人形自体防虫効果があり、虫に食われる心配がほとんどなくメンテナンスフリー。お雛さまを乗せている台がお雛さまの収納ケースになっていて、設置・片付けもほとんど時間をかけずに行える。収納にも場所をとらない。また、本棚の上にも乗るくらい雛段のサイズは小さいが、それでもそのディテールの細かに存在感はバッチリ。その手軽さと可愛さは、マンションの中でも気軽に飾れ、毎年永く飾れそうだ。娘が大きくなれば、一緒に飾り付けもできそうだし、結婚しても嫁入り道具のひとつとして持って行ってもらえそうだ。

さて、この伊予比奈がとても可愛らしいのは、その表情もそうだろう。ひな人形は顔が命とよく言われるが、小さいながらもその表情はとてもよくわかる。現在の賑わう道後商店街のアーケードには、松山を代表する文学作品が垂れ幕として吊下がっている。
左は司馬遼太郎の小説で、秋山兄弟、正岡子規が主人公である『坂の上の雲』
右は夏目漱石の小説で、教科書にもよく登場する『坊ちゃん』

いずれも登場人物が描かれているが、このデザインをしたのが伊予一刀彫の2代目南雲さん。優しいタッチで可愛らしい絵には、絵心をとても感じる。こういう絵心も持ち合わせた方が彫る人形だからこそ、優しい雰囲気がしっかりと宿されているのだろう。
見ているだけで楽しくなるお店。道後の湯あがりに、ふらっと寄ってみれば、何かお気に入りの一体がみつかるかも知れない。
また単品の人形の販売もあり、ひな祭りが終わると、次は五月人形がずらりと並べられる。愛媛の民芸品のお土産としても素晴らしいお店だ。

道後温泉の観光と宿泊情報

日本最古の温泉とされる道後温泉には、数多くの宿があります。どの宿にも趣向をこらした温泉を楽しめ、さらには湯篭をもって浴衣姿で道後温泉本館や椿の湯といった外湯巡りも楽しめます。道後温泉から伊予鉄道の駅に続く商店街「道後ハイカラ通り」にはたくさんの店が並んでおり、各ホテルの軒先には無料の足湯があり、道後温泉は散策するにはもってこい。海にも近く美味しい魚を食べられる店も多数。毎時0分に稼働するからくり時計も見応えがあって楽しく、ゆっくりと宿をとって道後温泉を楽しみたいですね。

【道後温泉の宿一覧】

木彫人形 花心

住所:愛媛県松山市道後湯之町20-19
電話:089-945-9050
休日:年中無休
営業時間:8:00~22:00
駐車場:なし(道後温泉観光用駐車場を利用)
交通:伊予鉄道道後温泉前下車・徒歩5分
   道後温泉本館から商店街右側3軒目

【投稿時最終訪問 2010年1月】

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