皆生海水浴場【温泉と海鮮が楽しめるたくさんの宿の目の前】

山陰地方を代表する温泉「皆生温泉」は多数の旅館が軒を連ねる温泉地だが、その旅館が軒を連ねるのは海のすぐそば。海中に源泉を持つ皆生温泉は、海岸にずらりと宿が並び、海を見ながら温泉に浸かり、美味しい海の幸を堪能できる。温泉旅館と海の距離はとにかく近く、温泉と海水浴を両方気軽に楽しめる事でとても人気がある。

白い砂浜と青い海が気持ち良い日本海のビーチ

皆生温泉海水浴場

皆生海水浴場のビーチ。美しい白砂の海岸で、「日本の水浴場88選」にも選ばれており、その水質も良好。
海水浴場はテトラポットをずらりと並べられた内側にあり、外海の高い波をかなりブロックしてくれる。ビーチはテトラポットを「蓋」にした、お椀のような形に整備されていて、この「お椀」形のビーチがいくつも連続している。皆生温泉は他の海水浴場と比べ、随分と特徴的なつくりだ。比較的広い範囲でビーチが広がっているので、混雑具合も少なめ。
お椀の底にあたるビーチの中央部分は、急に深くなる。大人でも2~3m水に入れば、もう背は立たない。逆にお椀の縁にあたる、テトラポット付近は浅い部分が多く、波も穏やか。小さな子供を遊ばせるのなら、ビーチの横側のテトラポットに近い方がよさそうだ。

皆生温泉海水浴場

この日はとても暑かった。さっそく入水!!とても気持ちがいい。水は綺麗で、それでいて水温も低くなく、海水浴をするにはもってこいだ。さっそく沖へ向かって泳ぎ始める。
テトラポットから外界の波があふれるように押し寄せてくる。威力は相当にテトラポットで消されているので危険性はない。逆に体を押してくれる波の力は、ふわふわとしていて気持ちいい。ビニールボートでも乗れば、上に下に、波に揺られて面白そうだ。

皆生温泉の海

今度は海の中に潜ってみる。海中も一面の砂地になっている。岩などがないので、足を切る心配はほとんどない。小さな子供でも安心だ。生き物の姿は少ないが、それでも何度も海の中を見ていると、小さな魚の姿も見る事ができる。
実は小学生の頃、両親には何度かこの海水浴場に連れてきてもらっている。最後にこの海に潜ったのはもう20年以上前だ。その時の記憶に比べても、海の綺麗さは変わっていないと思える。

温泉と海鮮と海水浴が満喫できる皆生温泉

皆生温泉

皆生海水浴場の後ろには、皆生温泉の温泉旅館がひしめき合うように軒を連ねている。源泉が海にあるので、海岸線にびっしりと旅館が集まっている。
写真の旅館は「白扇」。海を見下ろしながら入れる露天風呂付の客室が人気の宿。20年前に何度か連れてきてもらったのはこの「白扇」だったが、そのころはこんな立派な宿ではなかった。平屋建ての味のある旅館で、部屋の前には庭があった。部屋から出て、庭の塀を乗り越えると、そこが海だった。
子どもは海で泳ぎ、部屋から子どもの様子を見ながら父はビール片手にくつろぐ。母はその間温泉でも入っていたのだろう。
施設の近代化によって、部屋と海の距離はやや遠くなったが、それでも宿と海の距離は変わらない。皆生温泉の醍醐味は、温泉に泊まり、そのまま海水浴場に行ける事。近くの有名な漁港「境港」で上がった海の幸を楽しみ、良質な温泉を楽しみ、そして海水浴場を楽しめる。こんな夏のレジャーを満喫できる温泉は、温泉天国の島国日本といえども数少ない。皆生海水浴場で海を楽しむなら、是非皆生温泉の宿に宿泊したい。

皆生温泉海水浴

海より皆生温泉街を一望する。さながら温泉街のプライベートビーチのような感覚。ライフセイバーも常駐し、小さいながら海の家もある。無料のシャワー、更衣室も設置されており、海水浴場としては申し分ない。
しかし実際、皆生温泉は宿泊しない海水浴客には少し使いにくい。海の付近は温泉旅館が軒を連ねてしまっているので、海水浴専用の駐車場は温泉街の外れにある。海水浴場まで歩いて10分弱の距離になる。料金は1回500円だが、収容台数は100台。十分とは言い切れない。車で訪れるなら早めの到着と、荷物を運搬するカートや大きめのバックを用意した方がよい。あと、いらぬお世話かもしらないが、駐車場から温泉街を抜けて海水浴場を目指すと風俗街を通ってしまう。呼び込みの黒服が昼間からウロウロしている。子連れや声をかけられるのがイヤな方は、駐車場から直接海沿いの歩道に出てから海水浴場を目指すのが良い。
一方、日帰りの海水浴に比べ、皆生温泉の旅館に宿泊すると、海水浴客への配慮は十分にされている。チェックアウト後も無料で駐車場を使わせてくれたり、海水浴客のために専用の更衣スペースやシャワー室を設けている宿もある。無料の浮き輪などの貸し出しサービスもあり、どの宿も海水浴をする宿泊客を手厚く迎えてくれる。

テトラポットではシュノーケリングを楽しめる

皆生温泉テトラポット

さて、泳いでテトラポットの近くまでたどり着いた。砂地の海水浴場にあって、このテトラポットは生き物の宝庫。よく子どもの頃はこの付近で魚やカニを見たり、獲ったりしていたものだ。

皆生温泉テトラポット

この時は満潮。干潮になれば、テトラポットの一部はビーチと陸続きになる。その気になれば、服を着たまま冬場でもテトラポットの上に濡れずに上がることができる。さっそく、テトラポットの隙間に潜む生き物をウォッチング。ただし、テトラポットにはフジツボなどがついているので、素手などではすぐに手が切れる。テトラポットに取りついて遊ぶなら、グローブやマリンシューズなどを用意したい。

皆生温泉シュノーケリング

テトラポットの海。この日は波が高く、砂や海藻が舞い上がり透明度はイマイチ。それでもカニや小さな魚の姿が次々に目につく。
大人になってからは、シュノーケルやダイビングで魚の姿を見るのが大好きで高知県の柏島に毎年のようにシュノーケルで通っている。こういう海中の好奇心というものは、子どもの頃のこの場所で育てられたものだろう。今の僕を強烈に形作った場所のひとつ。懐かしい場所への回帰でもある。

皆生温泉シュノーケル

テトラポットの付近を漂うようイカの子供を発見。ゆらりゆらりと海に揺られるその姿はとても不思議。

皆生温泉子連れ海水浴

去年の海水浴では海にすら入れなかった娘。3歳になり、驚いたことに浮き輪に掴まり、臆することなく足の立たない海に飛び込んだ。去年は痛い痛いと泣いていた海水も、目に入っても「痛い」と少しこぼすだけで、遊び続ける。この1年の成長をとても感じられた。

皆生温泉で海が目の前のホテル一覧

皆生海水浴場

場所: 鳥取県米子市皆生温泉3-1-1
電話: 0859-34-2888(皆生温泉旅館組合)
期間: 7月初旬~8月20日頃まで
交通: 米子道米子ICから車で約15分
シャワー: あり・無料
更衣室: あり・無料
トイレ: あり
駐車場: あり(1回500円 100台)
監視: ライフセイバー常駐

【投稿時最終訪問 2012年7月】

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