西表島カンピレーの滝とマリュドゥの滝

最終更新日

Comments: 0

今日は西表島を代表する川のひとつ、浦内川を観光ボートで遡り、ジャングルの中を歩けばカンピレーの滝とマリュドゥの滝を見ることができる。原始の様相を残すジャングルと滝は日本国内でまず見ることができないワイルドな風景。西表島に来たならぜひ行ってみたい場所だ。

浦内川河口から観光ボートでマングローブ林を遡上

浦内川

路線バスに乗り、浦内川の河口で下車。ここにはボートの発着場、カヌーのレンタルショップなど、ちょっとした浦内川観光の基地になっており、お店も何軒かある。とはいえ、マングローブ林が生い茂る、原生林あふれる場所だ。

浦内川クルージング

ここから朝一番のボートに乗り、上流へ向かう。これだけ幅が広い川で、両岸どころか、ずっと先まで護岸されていない川は、本土では希少だ。人の手の入っていない、原生林の中を大河はゆっくりと流れている。悠久の時を感じさせる、雄大な大自然がここには残っている。

浦内川のサガリバナ

何度か川は大きく蛇行する。すると、上流から白いものが流れてきた。この風景を見ることが朝一番の便に乗った理由のひとつ。流れてくるのは「サガリバナ」だ。昨夜、一夜だけ咲き、夜明けに散ったサガリバナの花は、朝一番に川に入ると出会うことができる。夏空を映した水面を飛ぶように流れる美しい薄ピンク色の可憐な花は、マングローブ林の朝の感動的な風景だ。川面に浮かぶ大量のサガリバナをかきわけ、ボートはさらに上流に向かって進んでいく。
そして川幅が大分狭まったところで、軍艦岩と呼ばれる巨石が姿を見せる。その近くにある桟橋で下船する。
帰りの船の時刻を確かめ、トレッキングを開始する。ここから先は、熱帯雨林のジャングルの中を歩く山道だ。
カンピレーの滝までは道は整備されているが、その奥は西表島を横断するルートにもなっている。個人的には西表島を縦断するこのルートを踏破してみたかった。しかし、そのためには十分な時間と装備、同行するパーティー、さらには営林署の許可が必要だ。ジャングルの奥地では、1泊のジャングルの中の野営と、ヒルとの戦い、ハブへの対処など、かなりハードな課題が課せられる。気ままな一人旅の今回は、ほとんど冒険の西表島縦断をする余裕は無い。せめてジャングルのトレッキングの気分だけでも味わおうと、歩き始めるのだった。

ジャングルの中を流れ落ちるマリュドゥの滝

マリュドゥの滝

船を下りてからの道は整備されているが、ジャングルの中を突き進む道だった。熱帯性の植物、ツル、岩の間から流れ落ちる小さな滝・・・
昼なお暗いジャングルの中を、40分歩き続けた頃に、遠くから水の音がしてくる。林が途切れ、展望台が現れた。そこから『マリュドゥの滝』が見えた。ここから長い階段を降り、もう少し行くと、ついに念願のマリュドゥの滝に到着する。

マリュドゥの滝

落差16m、幅20mのマリュドゥの滝。豪快に流れ落ちる滝。熱帯雨林に囲まれ、ジャングル独特の川の色をした水が降り注ぐ滝。もうここは日本ではないと思えた。とにかく豪快で野性的な景色だった。

マリュドゥの滝

マリュドゥの滝上部から歩いてきた方向を振り返る。深い緑のジャングルの中を流れていく滝と川は手つかずの自然。岩の上に腰掛けて、熱い日差しの中に放たれる水音とわずかにその水で冷やされた空気を感じる。

水遊びも楽しみ滝カンピレーの滝

カンピレーの滝

ここからもう少し上流へ川沿いに歩いていくと、『カンピレーの滝』に到着した。カンピレーの滝は落差20mだが幅は50mもある。滝と言っても、小さな落差の滝が何段も長い距離を連続している場所だ。
カンピレーの滝は水遊びにはもってこいの場所だ。他の観光客もここで水着になって遊んでいる。水着を持ってこなかったことを後悔しながら、短パンだったので少しだけ川に入る。

カンピレーの滝

沖縄の言葉で「神の座」を意味するカンピレー。
そんな神々の座す場所と思わせるような不思議な景色がカンピレーの滝の上には広がる。河原は一枚岩になっているのだが、あちらこちらに大小の丸い穴が開いている。
これらはポットホールと言われる穴。これは小さな岩が川の流れに巻き込まれ、川床の岩盤を削り、できたものだ。この川の上流も、本土では見られない、原始の景色だった。

カンピレーの滝上部

ここから上流からは、本格的なジャングル探検の道になる。一般の観光ルートはここまでだ。ここから奥に進むには当然装備や経験が必要だが、地元警察や営林署への事前許可が必要になる。
ここから船着き場に戻るには約40分。最終便を逃すと大変なことになるので時間に余裕をもって戻りましょう。

浦内川遊覧船乗り場→軍艦岩(遊覧船約30分、カヤックで約1時間30分)→マリユドゥの滝(徒歩約30分)→カンピレーの滝(徒歩約15分)

浦内側観光

住所: 竹富町字上原870-3
電話: 0980-85-6154
交通: 上原港から車・バスで15分
駐車場: 15台
営業時間: 8:30~16:30

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください