日光戦場ヶ原【静かな早朝ハイキング】

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日光の奥にある中禅寺湖のさらに奥。標高約1400mに広がる広大な高層湿原である「戦場ヶ原」。標高2486mの男体山と2578mの日光白根山の山麓に広がり、幾筋もの川が流れる美しい場所。遊歩道も整備されており気軽に散策できる場所です。戦場ヶ原の紅葉は9月下旬から10月上旬にかけてが見頃ですが、その季節は日光に至るいろは坂付近が大渋滞します。そのため9月の中旬の連休の早朝に、少し紅葉早めの戦場ヶ原を朝にハイキングしてみました。

紅葉シーズンの休日は早朝ハイキングがオススメ!

赤沼駐車場

戦場ヶ原ハイキングの起点は「県営赤沼駐車場」。男体山登山の基地のひとつでもあります。約160台駐車可能ですが、連休かつ紅葉シーズン直前なので、早朝にもかかわらず早駆けや車中泊の車でほぼ満車です。

日本ロマンチック街道

赤沼駐車場のある国道120号線は、戦場ヶ原を突き抜けるとにかく気持ちがいい道。「日本ロマンチック街道」と名されるほど、景観が美しい道で、とにかく絵になります。早朝は走る車も少なく、写真を撮る絶好のチャンスでもあります。駐車場入口には「赤沼茶屋」と公衆トイレがあり、戦場ヶ原の遊歩道の入口になっています。

気持ちが良い朝の湿原の森の散策

朝の奥日光の森

遊歩道に入るとしばらくは平たんな森の中を行きます。朝日が美しい木漏れ日を作り出し、朝を告げる鳥のさえずりが木々の間に吸い込まれ、そして時々こだまのように帰ってくる。歩く人も少なく、とても気持ちの良いウォーキングです。道沿いに小川が流れており、小さなせせらぎもとても心地よく聞こえます。

湯川赤沼橋

約10分で、湯川赤沼橋に到着します。湯ノ湖から流れ出し戦場ヶ原の中を南北に貫き中禅寺湖に至る湯川です。湯川は戦場ヶ原の中を蛇行しながらながれ、美しい湿原風景を作り出しています。戦場ヶ原へは橋を渡らずに川沿いの道を上流に向かって進みます。
湯川を歩き、湯滝を経由し、湯川の源流である湯ノ湖までトレッキングコースは整備されておりここから約2時間で歩くことができます。

湯川

森の中を流れる湯川。原始の姿をした川の姿はとても幻想的。水面に森を映した静かな流れには、しばし時間を忘れてその美しさに釘付けになってしまいます。

戦場ヶ原遊歩道

湯川沿いに木道の道が続いており、白樺の森の中を進みます。9月の中頃を過ぎれば戦場ヶ原の木々は少しずつ色づき始めており、高原の秋の気配を感じます。実際に下界ではまだ半袖1枚で大丈夫ですが、戦場ヶ原の朝はジャケットを羽織る必要があります。

戦場ヶ原

途中、湿原に突き出したウッドデッキの展望テラスがあります。ここからの戦場ヶ原の眺めは秀逸。スタートして間もない場所ですが、ちょっと足を停めてゆっくりと景色を満喫したいですね。

湯川沿いの戦場ヶ原の遊歩道

湯川が運んだ土砂に木々が根付き、一面の草原の中に一筋の森を描き出しています。湯川沿いのハイキングは湿原の中とはいえ、このような気持ちの良い森。木々の隙間から戦場ヶ原の広がりを垣間見ながら進みます。

奥日光湯川

湯川はときどき淵となり、小さな湖沼のような幻想的な風景を作り出しています。緩やかな水の流れの中で水草がゆらゆらと揺らめき、その上で森の木々が木漏れ日を落として、水草を宝石のようにエメラルドグリーンに輝かせます。

戦場ヶ原朝の森

日が登るにつれ、森の中が木漏れ日で輝き、緑の香りも色濃くなっていきます。太陽の暖かさと歩いて体が暖まったことで随分と朝の寒さは緩みました。本当は湯滝まで歩きたいのですが、他にも行きたい場所があるので、湯滝までは車で移動することにしてここで引き返します。

朝もやと朝日に彩られた戦場ヶ原は澄み切った風景

朝の戦場ヶ原

先ほど通過した展望がデッキに戻ってきました。すっかり太陽は高くなり、空は青、山は少し紅葉の混じった緑に色づきました。山を掠めて飛ぶ雲と、いまだ湿原の上にたなびく朝霧がひときわ美しい風景を見せてくれます。

男体山からの日の出

夜明け頃から歩けば、男体山から登る日の出を戦場ヶ原の向こうに望むことができます。頂上から輝きながら昇るご来光はとても神々しい風景です。

戦場ヶ原の朝

朝の凛とした空気に、秋色になりはじめた戦場ヶ原の風景がとても美しく輝きます。戦場という名前とは違い、とても穏やかな風景です。実際にここで合戦があったわけではなく、男体山の神と赤城山の神がここで覇権をかけて戦ったという伝説から「戦場ヶ原」と名付けられたそうです。

戦場ヶ原の道

まだ朝の静かなうちに赤沼駐車場に戻りました。車が少ないうちに、この絶景の戦場ヶ原を車で走りたいのです!ここから湯川の源流の湯ノ湖から豪快に流れ落ちる「湯滝」に向かいます。

秋の戦場ヶ原

湯滝に向けて走ると、車窓から歩いた戦場ヶ原を望むことができます。早朝なら走る車が少ないので、のんびりと風景を見ながら走る事も可能。ただし戦場ヶ原の区間には車が止められるような路肩がありませんので気を付けて運転しましょう。どうしても車を停めるなら、戦場ヶ原のど真ん中にある「三本松駐車場」がベスト。ここには「戦場ヶ原展望台」があるので、もう少しこの風景を堪能することができます。

赤沼駐車場にあるビジターセンターも立ち寄ろう

赤沼自然情報センター

さて、赤沼駐車場には「赤沼自然情報センター」があります。朝9時から営業を開始するので、オープンの時間に合うのならぜひ見学したいところですね。館内では戦場ヶ原を中心とした奥日光の自然情報が案内されており、戦場ヶ原の成り立ちや伝説、四季の花の展示が充実しています。また、低公害バスの待合所も兼ねており、小田代原、西ノ湖、千手ケ浜方面への起点にもなっています。

戦場ヶ原の観光・宿泊情報

戦場ヶ原のハイキングの終点、戦場ヶ原を流れる湯川の源流となる湯ノ湖は効能抜群の温泉が豊富に湧き、湯治場として古くから賑わっていました。現在も多くの旅館があり、濃厚な温泉を源泉かけ流しで楽しめます。のんびりと美しい山々と湖を眺めながら湯に浸かることができる至極の温泉地です。トレッキングのスタート地点に宿をとることもできます。

【奥日光・中禅寺湖のホテル・宿紹介】

戦場ヶ原 (赤沼駐車場)

住所: 栃木県日光市中宮祠官有無番地
電話: 0288-55-0880  (日光自然博物館)
料金: 無料
休み: 冬季閉鎖
営業時間: 24時間(赤沼自然情報センターは9:00~16:00)
交通: JR日光・東武日光駅より車で約40分
駐車場: 160台 (無料)

朝の奥日光案内

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