おーゆ・ランド 【皆生温泉・人気日帰り湯】
「皆生温泉」は鳥取県米子市、日本海の海岸線に開けた温泉街。温泉が見つかったのは1900年と歴史は古くないが、見つかった場所はなんと海中。それだけに海辺に張り付くように旅館街が並び、海を見ながら湯に浸かれる温泉が自慢の宿も多い。そして、旅館街の前は美しく整備された広い海水浴場になっている。夏には海水浴と温泉を楽しむ観光客で多く賑わう場所だ。海水浴後はもちろん、車で約30分の距離にある山陰地方の名峰・大山の登山や山麓でのアウトドアを楽しんだ後のオススメの日帰り温泉が「おーゆ・ランド」だ。
皆生温泉の人気の日帰り温泉おーゆ・ランド
皆生温泉の日帰り温泉施設である「おーゆ・ランド」。ロゴは「OU」と書き、お湯とかけているのがすぐにわかるネーミングだ。建物はコンクリート打ちっぱなしで大きなガラス窓でとても開放的。フローリングが気持ちよく、清潔で心地の良い施設だ。
浴室は男女入れ替えの2種類がある。その名も「おー風呂」と「ゆー風呂」。今回は「ゆー風呂」だった。それぞれO型とU型の湯船が特徴となっている。U型に配された湯船は珍しいので、なかなか不思議な感じがした。
海の香りがする山陰の名湯に癒される
湯に浸かりながら、大山登山の疲れをほぐす。そうしていると、ふと幼少の頃を思い出した。実は、皆生温泉は訪れるのは初めてではない。小学生のころ、夏休みに毎年、家族旅行でこの皆生温泉に訪れるのが楽しみだった。子供の僕にとっては海水浴、両親にとっては温泉、まさに子連れで楽しめる最高の場所だったに違いない。
もう、最後に訪れてから30年近くたつ。よく泊まっていた旅館に記憶を頼りに訪れてみたが、全く違う建物になっていた。かろうじて、当時と同じ看板が残っていたので、改築されたのだと理解することができた。僕の記憶では昭和を感じる温泉街だったはずが、今は立派な旅館が立ち並ぶ素敵な温泉地になっている。記憶を捻じ曲げようとする今と昔のギャップを洗い流そうと、湯を掬い、顔を洗う。するとそのとたん、僕の奥深くに記憶され、幼少の頃の引き出すことがなかった感覚が蘇った。
それは皆生の湯の味だ。皆生温泉は海辺に湧く温泉。とても塩分濃度が高く、それはまるで海水を沸き立たせたような独特の味。
その湯の味は、僕が覚えいた味と全く同じ。何も変わらない。皆生の湯に味があったなんて全然覚えていなかったのに、不思議な事にこの湯が唇に触れた瞬間、その感覚さえも僕の中に蘇った。まさに子供の頃に浸かったあの湯と変わらない湯がここにある。皆生の町も僕もあの時から大きく変わったが、皆生の湯だけは時を超えても、全く同じままでそこに湧き続けていた。
湯船の上の空間。とても広く、大きな木の柱は、とてもいい雰囲気だ。
さて、この施設の入浴料は350円で激安。銭湯並みだ。それだけに、浴室にはシャンプーなどのアメニティは一切備え付けられていない。持ち込みか、受付で購入する必要がある。安いだけにとても多くの人が訪れていた。しかし、風呂はとても広く、洗い場も数が多いので、気になるようなことは少なかった。
露天風呂。展望はないが、湯船とその周りの庭は広く、開放的。うたせ湯もあり、とても気持ちがいい。
皆生の湯をふんだんに使った、リーズナブルで気持ちの良い湯。登山後の汗を流すにもとてもいいところでした。
おーゆ・ランド
住所: 鳥取県米子市皆生温泉1-18-1
電話: 0859-31-2666
休み: 無休
営業時間: 10:00~23:00(受付は~22:30、第3月曜は12:00~)
交通: 米子自動車道・米子ICより6km
JR山陰本線米子駅から日本交通・日ノ丸バス皆生温泉方面行きで19分、皆生観光センター下車すぐ
駐車場: 無料・200台
料金: 入浴料 大人350円、小学生120円、乳幼児(0歳~)60円
貸切風呂(2名まで) 40分1室1500円~
(1名追加毎に大人520円、小学生170円、乳幼児90円加算)
風呂: 男女別内風呂各1 男女別露天風呂各1 泡風呂 ジェットバス ジャグジー 打たせ湯 サウナ
泉質: ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 (一部掛け流しまたは掛け流し・循環式併用 )
付帯施設: レストラン(10:00~22:00)、休憩ロビー、マッサージ機コーナー、マッサージ室
宿泊: 「おーゆ・ホテル」で朝食付6195円~
アメニティ: タオル(有料)バスタオル(有料)石鹸・ボディシャンプー(有料)
シャンプー(有料)、ドライヤー(有料)
【投稿時最終訪問】
2008年10月