宗祇水【郡上八幡・名水百選第一号】

最終更新日

Comments: 0

岐阜県の郡上八幡は「水とおどりの城下町」と称されており、お盆に四夜続けて朝まで踊る郡上おどりの徹夜踊りが有名。そして奥美濃の小京都と呼ばれる歴史ある街の中には美しい湧水が流れており、その中でも湧水が湧きだし続けている「宗祇水」(そうぎすい)は白雲水とも呼ばれ、名水百選に第一号として選ばれた郡上八幡を代表する湧水です。

白壁の土蔵の小路から湧き出す宗祇水

宗祇水

和の趣を色濃く残す本町通から、土蔵の続く石畳の細い道を下ると「宗祇水」があります。
白壁の土蔵脇にある祠の下の地下から清水がこんこんと湧き出す宗祇水。古き良き日本のかつての生活を思わせる美しい場所です。
環境省が選定した「日本名水百選」の指定第1号がこの宗祇水です。

白雲水

宗祇水の名前は、室町時代の連歌の大家として知られた飯尾宗祇が、郡上で古今伝授を受ける際、この泉のほとりに草庵を結んで、この湧水を愛用したことに由来します。また、宗祇に古今伝授を伝えた郡上の城主であった東常縁が、帰京する宗祇にこの場所で「もみじ葉の流るる竜田白雲の花のみよしの思ひ忘るな」と、はなむけに詠ったと伝えられています。

宗祇水

地下より止めどなく湧き出る泉は、夏は冷たく、冬は温かい清らかな水。そのため、郡上住民の生活の水として、長く使用されていました。
また郡上八幡には鍾乳洞が多く、地下を流れる水は不純物を濾過され、天然のミネラル成分が豊富に含まれた美味しい水になっています。
祠から続く水場は飲料水、食べものの洗場、その他の洗い物や冷やし場など、用途別に水が利用できる場所を仕切りで分けています。現在でも地元の方がルールに基づき、大切に宗祇水を利用しているそうです。

川となって郡上八幡を流れる宗祇水

小駄良川

湧き出した宗祇水はすぐ近くに流れる小駄良川に注ぎ込みます。小駄良川は郡上八幡を流れる吉田川の支流で、美しい流れにそれに沿うように建ち並ぶ古く趣のある建物が美しい風景を作り出しています。
郡上本染の鯉のぼりの寒ざらしや郡上踊りの宗祇水神祭での水中花火などがこの川で行われています。

小駄良川と清水橋

宗祇水へ続いた趣のある石畳の小路は、朱色の清水橋で小駄良川を渡っています。それは小京都らしい、とても風情ある水辺の風景です。
この先で小駄良川は市内を流れる美しい吉田川へ合流します。吉田川は市街地に流れながらも深い川の底が見える美しい川。宗祇水は清流が方々に流れる郡上八幡の美しい風景を感じられる場所です。

宗祇水

住所: 岐阜県郡上市八幡町本町
電話: 0575-67-0002 (郡上八幡観光協会)
交通: 東海北陸道・郡上八幡ICから車で5分
駐車場: なし
時間:24時間
料金: 無料  

【投稿時最終訪問 2019年5月】

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください