郡上大滝鍾乳洞【地底滝と木製ケーブルカー】

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郡上おどりや食品サンプルで知られる郡上八幡は、名水の町としても全国に有名で、岐阜の山深い場所にあります。町の至るところに水路が流れ、町の中心部に透明な川が流れる郡上八幡には、いたるところから湧水があります。郡上八幡の山間部に石灰岩層のカルスト地形が広がっているために、美しい水がいたるところからもたらされています。
そのため、郡上八幡の町から車で山に入ると、いくつもの鍾乳洞が点在しています。その中でも東海地方最大級の鍾乳洞として知られ、日本最大級、落差30mの地底滝があり、ケーブルカーに乗って入口までアクセスすることで人気の鍾乳洞が「大滝鍾乳洞」です。

美味しい食事や飛騨の風景も楽しめる洞窟

大滝鍾乳洞釣り堀

大滝鍾乳洞は郡上八幡の南側にそびえる山を越えた場所にあり、市内からも15分ほどででアクセスできるので、観光スポットのひとつとしてぜひ加えたい場所です。鍾乳洞だけでなく、湧水を使った大きな釣り堀があります。糸が切れるまで釣り放題。釣り上げた魚をその場で炭火焼きにできるとあって大人気です。また食事処では、自然石の上で野趣豊かに焼き上げる石焼バーベキュー「古代焼」や、鍾乳洞より湧水する冷泉できりりと引き締まる流しそうめんなど美味しいものも楽しめます。食事処は白川郷から移築した合掌造りの建物で、飛騨の山里の雰囲気も楽しむことができます。

木製ケーブルカーに乗って目指す鍾乳洞

大滝鍾乳洞ケーブルカー

「大滝鍾乳洞」は入口までの杉林の急な斜面を木製のケーブルカーで登ります。ケーブルカーは短い距離ですが、冒険気分があふれ出ていてワクワクします。
トイレはこの先ありません。鍾乳洞探索は少なくとも30分はかかるので、ケーブルカーに乗る前にトイレを済ませておきましょう。

大滝鍾乳洞木製ケーブルカー

全国的にも珍しい木製ケーブルカーで鍾乳洞入口登って行きます。栗の木を使って作られたまるで車内はまるでログハウスのよう。ゆっくりとながれる杉林の車窓を眺めながら、コトコトと進んで行きます。

大滝鍾乳洞ケーブルカー

杉林を登り、木製ケーブルカーは到着します。わずかな時間の乗車でしたが、のんびりとした気分や冒険気分が味わえる濃厚な時間でした。残念ながらケーブルカーは登り専用で、下りは徒歩になります。

まるで坑道のような鍾乳洞の入口

大滝鍾乳洞入口

ケーブルカーを下りるとすぐに洞窟の入口。まるで鉱山の坑道のような入口から洞窟探検に出発します。

大滝鍾乳洞入口

洞窟に入ってすぐは、コンクリートの壁や支保工が組まれていたりと、まさに坑道そのもの。しかし、ややすると洞窟そのものの中を進むようになります。照明は明るく、地面はコンクリートで固められて、階段もしっかりと整備されており、天然の洞窟とは思えないくらい、歩きやすくなっています。
また洞窟内は年中低い温度になっており、夏は涼しすぎるくらいで、天然の冷蔵庫です。

美しい鍾乳石が織りなす神秘的な洞窟

大滝鍾乳洞

大滝鍾乳洞の全長は約2kmと推定されており、東海地方では最大級の規模。その中の約700mが観光洞窟として整備されています。郡上八幡の地下に広がる石灰岩の地層を、地下水が2億年という気が遠くなるほどの時間をかけて溶かして作り出した神秘的な空間です。石灰岩の地層から染み出す地下水で、今もゆっくりと鍾乳石が成長しています。

大滝鍾乳洞

洞窟内は奥へ奥へと登っていきます。当然バリアフリーではなく、鉄の階段などで整備されているとはいえ滑りやすいので、スニーカー程度の歩きやすい靴は必須です。

大滝鍾乳洞天上界
大滝鍾乳洞天上界

坂となっている洞窟の頭上に一面に鍾乳石が広がる「天上界」と名付けられた場所は大滝鍾乳洞の見所のひとつ。天井からぶら下がったり、床から盛り上がった鍾乳石が幻想的な空間を作り出しています。

大滝鍾乳洞蜂の巣天井

洞窟内の鍾乳石にはさまざまな名前が付けられています。ゆっくりと大自然が人知れず悠久の時をかけて作り出したアートを観賞しながら進みます。

大滝鍾乳洞

洞窟内の床はコンクリートで固められており、歩きやすくなっています。通りやすいように削岩したと思われる場所や、足元もよく見える明るさの照明など、やや過剰なくらいの手の入れようかと思いますが、ふと観光途中にふらりと立ち寄れる洞窟で、小さな子供でも安心して、鍾乳洞の神秘を見て回ることができます。

大滝鍾乳洞の地下水

洞窟の中にはいたるところから地下水が流れ出しています。中には川のようになって流れる場所も。石灰岩の地層はよく水を通すため地下水が流れ、侵食によってどんどんと洞窟を大きく広げていきます。

洞窟の天井から流れ落ちる驚きの地底の滝

大滝鍾乳洞の大滝

洞窟の中を進み続け、ついに立ち入れる最深部に到着。ここには大滝鍾乳洞のシンボルで、その名前の由来でもある「大滝」があります。落差は30mで、地下にある滝としては日本最大級です。鍾乳洞の天井にできた穴から地下水が細い滝のように落ちてきています。滝壺は近寄りやすいように付近が整備されており、この滝のすぐ近くまで近寄れます。水量は多くはありませんが、一気に洞窟の天井から降り注ぐ滝は神秘的で、滝の音が洞窟の中に響いてとても迫力を感じます。

大滝鍾乳洞の大滝

大滝は地表より60mもの地下にある滝です。天井にぽっかり空いた穴から地下水が流れ落ちる不思議な場所。この天井から流れ出す水はこの先4kmほどの長さの地下水脈となっているそうです。

大滝鍾乳洞のケーブルカー

入口と別の場所に出口はあります。行きはケーブルカーで登りましたが、帰路は歩いて下ります。やや急な坂道もあるのでゆっくりと下りましょう。
道を下ると、売店や釣り堀の近くに出ます。洞窟散策で疲れたなら、少し休憩しましょう。洞窟探検が物足りない、ハマってしまったという方には、この付近、国道256号線沿いに「美山鍾乳洞」や「郡上鍾乳洞」があります。どちらも観光できる鍾乳洞。続けて入洞して、洞窟比較するのも面白いですよ。

大滝鍾乳洞

場所:岐阜県郡上市八幡町安久田2298
電話:0575-67-1331
入洞料:大人1000円、中人800円、小人500円
時間:8:30~17:00
休み:年末年始、1・2月の平日
交通:東海北陸自動車道・郡上八幡ICから約15分
駐車場:約300台(無料)

【投稿時最終訪問 2019年5月】

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