潮岬・望楼の芝【本州最南端】

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「潮岬・望楼の芝」は和歌山県串本市にある本州最南端の地。黒潮が直接流れ込む青い海海に、緑色の広大な芝生が眩しく映える、南国情緒漂う絶景が広がります。望楼の芝では繁忙期を除いて無料でキャンプをすることもでき、無料の休憩所と合わせてお弁当をゆっくり食べながら最南端の南国風情を堪能できるスポットです。また隣接して潮岬の風景を見下ろせる潮岬観光タワーと隣接する海鮮レストランと土産店、南紀ジオパークのビジターセンター、そして串本の人々の移住の歴史の博物館が無料もしくは安く見学でき、1日中大自然を楽しめます。

キャンプもできる、海と一体化した広大な望楼の芝

望楼の芝

本州最南端の潮岬の先端には広大な芝生が広がっています。「望楼の芝」と名付けられた約10万㎡もある広大な芝生広場で、鮮やかなその緑色は遮るものなく頭上に広がる青空と南国の青い海との共演で、さらにその美しさを輝かせます。

潮岬望楼の芝

南国の潮風が吹き抜ける広大な芝生広場はとても気持ちの良い場所。お弁当を広げるだけでなく、望楼の芝ではGWや夏休みなどの一部期間を除き、無料でキャンプもすることができ、ライダーにも人気です。大海原に取り囲まれていることで夏でも比較的夜は涼しく、また冬でも黒潮が流れ込む海があるので温暖な場所なので海キャンプするにはもってこいの場所です。

潮岬

望楼の芝の前には串本観光タワー南紀熊野ジオパークセンターがあります。串本観光タワーは1960年に建てられた潮岬のランドマーク。老朽化のため、現在は屋上の展望台しか営業をしていませんが、この望楼の芝と黒潮流れる青い太平洋を一望する絶景は感動的。その横には海鮮が人気のレストランと大きな土産店があります。対して南紀熊野ジオパークセンターは2019年にオープンした比較的新しい施設。展示にはプロジェクションマッピングなどが使われた最新のもので楽しく南紀の地形について学べる無料のビジターセンターです。どちらも一緒に立ち寄りたいスポットです。

地球の丸さと太平洋の青さを感じる本州最南端

潮岬望楼の芝キャンプ

望楼の芝の中にある道を海に向かって進みます。海の近くにある建物の裏側に本州最南端の碑があります。

本州最南端の潮岬

望楼の芝の中、海へと向かう道の奥には、日本列島の紀伊半島の一番下に印が付けられた本州最南端の碑のひとつがあります。ここから眺める海が、本州最南端の海なのです。大小多くの船が、潮岬を通過して西へ東へと向かっています。

本州最南端の碑

本州最南端の碑。望楼の芝の一番奥に展望デッキがあり、ここから眺める本州最南端の大海原は地球の丸さを感じることができます。デッキの先端からあしもとを見下ろすと、本当の本州の最南端(クレ崎)が見えます。

本州最南端クレ崎

展望デッキから海を見下ろすと、太平洋の荒波を受ける巨大な岩場が海に突き出しています。実はこの岩場の先端が真の本州最南端の「クレ崎」です。望楼の芝から海岸に下りる道がありますが、岩の上を行くのはかなり危険なのでここで満足しておきましょう。

本州最南端串本潮岬

本州の最南端のクレ崎の先には何千kmも陸地のない太平洋が広がっています。地球が丸いことを感じられるダイナミックな風景です。クレ崎にははるか彼方、大海原から押し寄せた波が白波となって陸地にたたきつけられ、大きな音を立てています。

本州最南端の海を望む「潮風の休憩所」

本州最南端 潮風の休憩所

本州最南端の碑の前にあるのは「本州最南端 潮風の休憩所」です。くつろぎながら本州最南端の風景を望める展望テラスをはじめ、かつて串本の人々がオーストラリア・木曜島に移住した歴史の無料展示コーナーとなっています。

潮岬天望テラス

休憩所の南側は開放感のある展望テラスになっていて無料で利用できます。本州最南端の風景を眺めながらゆっくりとお弁当やテイクアウトを頂くことができます。潮岬までは長旅。ドライブや移動の休憩をしながら癒されるウッディな空間です。ガラス張りの室内には海を眺めるようにテーブルとベンチが配されています。室外の軒下にもベンチが設けられていて最高のオーシャンビューです。

潮風の休憩所

展望テラスには畳コーナーもあります。小さな子連れでもここでゆっくりできるので安心です。テラス内はどの席からも海が眺められるようにシアターのように階段状になっていますが、スロープも設置されていてバリアフリーになっています。また、展望テラスの壁にはラムサール条約やジオパークに指定されている串本の地形や自然に関してのパネルが展示されています。

ここから海を渡った日本人移民の知られざる歴史

潮風の休憩所展示室

館内の半分ほどのスペースが展示室になっており、かつて串本からオーストラリア・木曜島へ白蝶貝を求めて移住した人々の歴史が展示されています。

串本オーストラリア木曜島移住資料館

串本の海の技術を生かして、遠く異国の地で潜水士として高級な白蝶貝を採取した人々の歴史。危険と隣り合わせの作業と迫害や戦争などの苦難に満ちたとても過酷な移住とその作業を、様々な展示や実際に使われた品々を通じて知ることが出来ます。明治時代から太平洋戦争までのほとんど知られていない歴史ですが、丁寧で充実した展示から、当時の人々の熱意を感じることができます。

串本木曜島移住顕彰碑

休憩所の外には、潜水具のヘルメットを模した顕彰碑が建てられています。移住先の木曜島で過酷な潜水作業で亡くなった多くの日本人の慰霊と、真珠産業の振興発展に寄与した先人の功績をたたえて建立されたものです。潮騒が響くこの場所から青い海の向こうの異国の地で多くの日本人が渡り、活躍したことを改めて知ることができました。

潮岬・望楼の芝(潮風の休憩所)

場所: 和歌山県東牟婁郡 串本町潮岬2865-1
電話: 0735-62-5750
営業時間: 9:00~ 17:00
休館日: 無休
料金: 無料
アクセス: JR串本駅より車で約15分
駐車場: 70台(無料)

【投稿時最終訪問 2023年8月】

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