御花のさげもん【柳川ひな祭り】

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「さげもん」は福岡県柳川市に伝わる風習。その由来は諸説があるが、一説として江戸時代中~後期に場内の奥女中が着物の残り布で子供のおもちゃや琴爪入れを作り、それらを吊り下げて楽しむようになったのが起源と言われている。

柳川のさげもんを見るなら「御花」がオススメ

柳川御花

美しい町中を船で下る人気の観光、柳川。その柳川の観光名所のひとつ「御花」は、江戸時代の柳川藩主立花家の邸宅。現在は料亭旅館だが、美しい立花氏庭園や一部の建物は見学が可能。ひな祭りの季節には御花にも見事なさげもんとお雛さまが飾られる。(要入園料700円)

色鮮やかなお雛様とさげもんは日本の春の美!

さげもん

大きな和室に入った途端、鮮やかな眩しい光が目を貫く。思わず感嘆の叫びを口にしてしまうほど。巨大な雛壇に並べられたいっぱいの雛人形。しかしそれ以上に、その前にいっぱいに吊るされた鮮やかな飾りに目を奪われる。

御花のさげもん

天井からぶら下がるさげもんの数は51個で、人生50年と言われてきた時代に、1年でも長生きしてもらいたいという親の願いがかけられている。飾りは、ひよこや桜、梅やうさぎ、金魚など、いろいろなものがある。飾り方は、上に空を飛ぶもの、中間に山のものや木々、下に水中のものを配する。
裕福な家庭は雛壇をさらに豪華にひきたてる為、また、雛壇を用意できない家庭でもその代わりとしてハギレで縫い合わせ心をこめた初節句の祝いとしたそうだ。

柳川さげもん

今にも動き出しそうなリアルな雛人形。雛壇に所狭しと並ぶ大勢の雛人形はまさに圧巻。さらにその圧巻の光景を、天幕のような鮮やかな「さげもんが」彩る。障子の向こうから差し込む春に近づく陽光が、雛壇を優しく包み、鮮やかに色染める。昔から続く風習と伝統。それはこの場所の時間が昔からとまっているかのように思われる。そしてまたこの場所は、訪れた人々の時間を奪い、ここに釘付けにする。とても不思議で魅力的な空間だった。
旧暦では桃の節句は4月3日まで。地方では4月3日までお雛様を飾るところが多い。この柳川でもそれに違わず、4月3日の流し雛を終えてからお雛様を片付けるそうだ。
例年、柳川の雛祭りは2月中旬から4月頭まで。この期間は町の中の商店や民家にも多くのお雛様が飾られている。自分の心を魅了するお雛様を探して、柳川の町中を散策してみるのもとても楽しい。

■ 柳川周辺の宿・ホテル一覧

御花・さげもん

住所: 福岡県柳川市新外町1
電話: 0944-73-2189
休み: なし
営業時間: 9:00〜18:00
期間: 2月中旬~4月初旬
料金: 大人700円/高校生400円/小・中学生300円
交通: 九州自動車道・みやま柳川ICより車で約30分
駐車場: 宿泊・食事客優先 (観光は柳川バーキングセンター1日500円を利用)

【投稿時最終訪問 2007年2月】

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