南楽園【子供も楽しめるツツジの名所の日本庭園】

愛媛県南部の中心都市である宇和島市。漁業やみかんで有名な、宇和島城を中心とした城下町だ。宇和島城は、日本に12しか残っていない江戸時代に建てられた天守閣を擁する城。四国には松山城などをはじめ、この現存天守を残す12の城のうち、4つも存在する。意外に歴史好きや城好きにはたまらない町でもある。そんな歴史ある町には「天赦園」や「南楽園」といった日本庭園もある。「天赦園」は史跡ではあるが、「南楽園」は近年になって作られた庭園だ。今回紹介する南楽園の歴史は浅いが、その広大な敷地の中で、季節が変わるたびに、様々な花が目を楽しませてくれる。特に4月は「ツツジ」の名所となる。

歴史ある日本庭園のようなたたずまいの南楽園

南楽園の入口。まるで歴史ある大きな史跡のように見える。ここで入場料を払って中に入るのだが、入るとすぐに昔の商家を模して造られた管理棟がある。無料の広い休憩所や売店があるので、散策中の休憩や待ち合わせ場所に使える。

小道を進むと池が見えてきた。橋も架かっていて、いかにも日本庭園の風情が漂ってくる。

広大なな池や芝生広場がひろがる気持ちよい庭園

林の中から出ると、目の前には大きな池が広がる。その池の広さは日本庭園をはるかに超えるスケール。しかも海に近い事もあり、周りには何もなく開放的。南国風景の山を借景にしたその風景は、従来の日本庭園の規格には当てはまらない。何とも気持ちの良い風景だ。

散策道を行くと、広大な芝生も広がる。この付近は日本庭園というより、英国ガーデンの趣すらある。異国の風景の中に和が存在する、なんとも不思議な景色に見える。

4月中頃からゴールデンウィークまではツツジが見頃

南楽園はツツジが有名。園内の所々に、ツツジが美しく咲き乱れている。南楽園では季節ごとに咲く花のイベントがあり、訪れた4月21日はツツジの見ごろで「ツツジまつり」も開催されていた。ただ、一面のツツジの植生ではなく、部分的に咲いているといった感じだ。

ツツジの丘には藤棚もある。4月終盤の美しい風景だ。深緑と色を深めてきた空が鮮やかに眩しく、雲の白色も美しく輝く。

日本庭園をバックに美しく咲くツツジ。海を渡ってきた風が吹き抜ける何とも開放的な庭園。まだ4月なのに、夏を思わせる南国の装いが何とも気持ちが良い。

日本庭園の中で、美しく咲くツツジ。こうやってみると、とてもきれいに手入れがされていて見事。

「海の家」という施設。宇和島南部の漁師の家を再現した建物で、中は休憩スペースになっている。とても夏には涼しそうな造りは南国らしい。建物の周りは石垣で囲まれていて、南国の台風対策が見受けられる。

海の家の前はボート乗り場。この広大な池をボートで巡るのは楽しい。海の家ではエサが売っている。エサを撒くと鯉がいっぱい寄ってきて、岸の浅くなっている所まで上がってくる。娘もエサやりを楽しんでいる。

「ツツジヶ浜」池に面した丘一面にツツジが咲く、南楽園では最も規模の大きいツツジの丘。遠くからでも近くからでも、その美しさは見事で、目を奪われる。南楽園はかなり広く、1周するには相当時間がかかる。今回は右側半分を1周だけだったが、また機会があれば残り半分を楽しみたい。

遊園施設が隣接して子供も楽しめる

南楽園の向かい側、駐車場の一番奥に「南楽園ファミリーパーク」がある。デパートの屋上にある遊園地をゴージャスにした感じの施設。1日中遊べるような場所ではないが、子どもは楽しめそうな場所だ。

奥には無料で使える遊具広場がある。この遊具、なかなか立派で、幼稚園児や小学生低学年ならかなり夢中で遊べそうだ。さらには広い芝生広場も隣接している。子供連れなら、ここで子供を遊ばせるのも良い。開放的な日本庭園に、子どもが楽しめる施設。近くにもゴーカートが人気の「津島プレーランド」もあり、子連れでも楽しめる場所だ。

宇和島の観光と宿泊情報

宇和島の観光名所は色々ありますが、有名どころは市内中心部に凝縮されています。現存十二天守のひとつ宇和島城や宇和島闘牛、和霊神社などは宇和島中心部のホテルに車を置いて、ゆっくりと徒歩で巡りたいですね。また「鯛めし」や「じゃこ天」といった美味しいものも宇和島では頂きたい名物。老舗の飲食店も市内中心部に軒を連ねているので、歩いて夕食に行ける宇和島駅付近のホテルが宿泊には便利です。