水木しげる記念館【境港・水木しげるロード】
今や鳥取の人気観光地となった「水木しげるロード」
かつての寂れた商店街は、立ち並ぶ妖怪たちの銅像を楽しむ多くの観光客でにぎわう。様々な「妖怪グッズ」や趣向を凝らした商品を扱う店が居並ぶ水木しげるロードを行くと、やがてアーケードに突入する。そのアーケードの途中、水木しげるロードの終着点が「水木しげる記念館」だ。
思わず引き込まれる水木しげる先生の妖怪や戦争体験の作品
休日になると大賑わいの水木しげる記念館。訪れる人は途切れない。ここは水木しげる氏の画業の集大成として作られた施設。ゲゲゲの鬼太郎をはじめとする水木しげる氏の作品はもちろん、水木氏の戦争や冒険旅の記録。そして、妖怪の紹介や展示など、見どころはたくさん。
水木しげるロードを飾っていた妖怪のブロンズ像のひとつもここにある。赤ちゃんの時の鬼太郎と目玉のおやじという、超レアもの。
入館すると、まず2階へ。「水木しげる 漫画ワールド」という展示室は唯一写真撮影が許可されている。氏の作品の紹介が主なスペース。水木しげるといえばやはり「妖怪」となるが、戦争で片腕をなくす壮絶な戦争体験を元にした戦記物は読みごたえ満点。
「貸本屋」と称されたスーペースにはその戦争漫画がずらりと並び、読みごたえ満点。実体験をもとに書かれた漫画はリアリティにあふれ、思わずこのスペースで長居する人続出。
目玉のおやじの秘密や鬼太郎の生い立ちなどの紹介パネルもある。子どものころから見ているマンガだが、目玉おやじの正体や鬼太郎の生い立ちや初めて知った。
鬼太郎と背比べしたり、キャラクターのパネルと記念撮影など、子どもにも楽しめるスペースになっている。
その後1階に戻り、水木しげる先生の作品や歩みを紹介するブースへ。先生直筆の壁画があったり、仕事部屋が再現されていたりする。近年NHKの連続ドラマ小説で水木夫妻の半生を描いた「ゲゲゲの女房」が放映されたこともあり、戦争で片腕を失いながらも漫画家として活躍した先生の経歴はとても興味深かった。昭和生まれのおどろおどろとした鬼太郎を知っているお父さんや、ゲゲゲの女房にはまったお母さんが喜びそうな内容だ。
リアルな妖怪たちがずらりと居並ぶギャラリー
水木しげる先生が描いた妖怪が、リアルなフィギュアとなって展示されている。おどろおどろしいものから、少し愛らしい妖怪まで。小さな子供には少し怖いかもしれない。
ご存知、鬼太郎ファミリーのフィギュア模型。昭和生まれには馴染みの風景だが、平成生まれだとかなり違和感がありそうだ。
ぬりかべがどどんと壁一面に立っている。石の壁に目を付けただけではなく、時々その目ををパチパチとさせる。
あかなめ。お風呂の掃除を怠ると、垢を舐めに出てくるそうだ。さすがにこいつに風呂掃除を頼みたくはない。
特に日本全国の妖怪の紹介に続き、最後は「妖怪洞窟」に出てくる。水木しげる先生の作品に出てくる妖怪がずらりと洞窟の中に並んでいる。洞窟内部は少しずつ怪しく色が変化している。見ていると楽しいが、小さな娘はブルブルガタガタと震えて怖がっていた。
アニメの鬼太郎を想像して入館した子供はかなり面食らうだろう。大人には何とも思わないが、子どもにとってはお化け屋敷に準ずる怖さなのかもしれない。
トリックアートや人気キャラの着ぐるみとの楽しい写真撮影も
洞窟から出るとトリックアートがある。ぬりかべに乗って空を飛んでいるかのような写真が撮れるので、子供には人気だ。
妖怪洞窟を抜けると美しい中庭に出る。展示はここでいったん終了。娘も明るい妖怪のいない場所に出れてほっとしているようだ。しかしこの庭は「妖界」だとか。
猫娘が中庭でお出迎え。娘も一緒に上機嫌で写真に写る。さっきまで妖怪怖がっていましたが、猫娘も妖怪ですよ~(笑)
記念館の外では鬼太郎も営業している。どうやら娘もこの界隈では一番偉い人と認識したらしく、握手の列にしっかりと並んでいた。
水木しげる記念館
場所: 鳥取県境港市本町5
電話: 0859-42-2171
営業時間: 9:30~17:00 (入館は16:30まで)
休業日: 年中無休
アクセス: 米子自動車道 米子ICより約40分
駐車場: 無し (付近の有料駐車場を利用)
入場料: 大人700円、中高校生500円、小学生300円
【投稿時最終訪問 2019年1月】