糸山公園【来島海峡の四国からの展望スポット】
本州と四国を結ぶ「しまなみ海道」。瀬戸内海に浮かぶいくつもの島を橋でつないだしまなみ海道は自転車や徒歩でも渡る事ができる。しまなみ海道の四国側の起点は「今治」。サイクリングターミナルや有名な自転車メーカー「Giant」の直営店があったりと、自転車でしまなみを旅する一大基地となっている。潮風を切り裂いて海を渡る自転車旅の出発の橋となるのが「来島海峡大橋」日本三大急潮流のひとつである来島海峡を渡る吊橋は、しまなみ海道でも最も長大な橋。その来島海峡大橋がかかる来島海峡を展望できるのが「糸山公園」だ。
来島海峡を一望できる絶景の展望スポット
糸山公園の海側に向かって開けたテラスに出ると、目に飛び込んでくるのは絶景。一面に広がる海の上に、所狭しと数多の島が配された、瀬戸内海独特の多島美が目前に展開されている。目の前には日本三大急潮流の来島海峡。よく見ると、まるで川のように海が流れているのがわかる。そんな海峡をいくつもの船が行き交う。小さなレジャーボートから、とても大きな貨物船まで。どの船も、この流れに逆らいながら、巨大な波しぶきを立ててゆっくりと進んでいく。
向こうに見える橋脚のある島は「馬島」人口30人ほどの島。かつてはこの急流の海を船で渡らないと行けなかったが、しまなみ海橋の橋脚が建てられたことで、四国と陸続きになった。ただし、この島には一般車は下りる事が出来ない。自転車や徒歩で向かえば、なんとエレベーターで橋の上から島に上陸することができる。全長4kmの来島海峡大橋の中間地点にもなり、唯一のトイレが設置されている場所でもある。このようにしまなみ海道はいくつもの大小の島々の上を渡り、瀬戸内海の空を貫いて走っていく。
来島海峡大橋から少し目を北側にやると、小さな島がある。「小島」という島で、人口は約30人。しまなみ海道の橋でつながれていないが、ここには日露戦争時に芸予要塞が築かれた島。島内には多くの戦跡が残っている。
展望テラスには「来島海峡展望館」という施設が付帯している。来島海峡大橋の架橋技術を紹介する無料の展示施設。お土産の販売などもされている。
さらに来島海峡大橋を見下ろすもっと絶景の展望台
先ほどトンネルを抜け、道が細くなった所を右折して駐車場に入ったが、左折をすると展望台がある。ここにも30台分の駐車スペースがある。展望台までは山の中の階段を上らないといけないが、ここから見える来島海峡の風景はさらに絶景。先ほどの来島海峡展望館からは見えなかった来島海峡大橋の上を行き交う車や人々の様子が、手に取るようにわかる。
この展望台からは、橋の北側の多くの島が浮かぶ瀬戸内海の美しい風景が一望できる。先ほど、中央の小山に邪魔されて見えなかった島々がさらに視界に飛び込んでくる。写真の一番右に見えるのが、芸予要塞があった先ほどの「小島」そして、写真の一番左にある島が、「来島」来島海峡の名前を持つ島だ。こちらも人口約30人の島で、「村上水軍」の本拠地のひとつだったとされている。来島の名前の由来は「狂う潮」といわれるとおり、来島の後ろ側には激しく流れる潮流がこんなに遠くからも確認できる。瀬戸内海の多島美としまなみ海道随一の巨大橋である来島海峡大橋。そして日本三大急潮流の来島海峡の潮流を楽しめる見事な展望スポット。しまなみ海道を自転車で、車で渡るにしても、ちょっとの寄り道で立ち寄れる場所だ。せっかく今治にしまなみ海道で訪れたのならば、立ち寄っていただきたい。
糸山公園の観光と宿泊情報
しまなみ海道の四国側の起点、今治市は今治タオルの産地として有名。造船業の集積地でもあり、海沿いに建ち並ぶ巨大な造船所群は見ごたえがあります。また今治焼き鳥、焼豚玉子飯といった素早くガッツリ食べられるご当地グルメも人気です。
今治の宿泊は海沿いの海鮮が美味しい旅館、近隣の温泉ホテル、少し山に入った鈍川温泉がオススメです。
■糸山公園すぐ、瀬戸内海の海の幸を堪能できる人気海鮮旅館
■しまなみサイクリングでもオススメの近隣の温泉ホテル
■山の中、渓流沿いの静かな鈍川温泉
糸山公園
場所: 今治市小浦町2-5-2
電話: 0898-41-5002
営業時間: 9:00~18:00(冬期は17:00まで・来島海峡展望館)
休業日: 12月29~31日 (来島海峡展望館)
料金: 無料
アクセス: 西瀬戸自動車道・今治北ICより約5分
駐車場: 90台 (無料)
【投稿時最終訪問 2013年7月】