やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム【高知】

アンパンマンをとことん楽しめる施設「アンパンマンミュージアム」は現在、高知と横浜、仙台、三重(名古屋)、福岡にある。楽しいテーマパークだが、その中でも本当のミュージアムとしての色合いが強いものが高知県のアンパンマンミュージアム。大都市にある他の施設と違い、作者の故郷の山里にある。

他とはちがう作者の生まれ故郷のアンパンマンミュージアム

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム

「やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム」は緑に囲まれた、山里という言葉がぴったりな場所にある。実際に高速のインターを降りてから結構車を走らせないと、到着しない。
このアンパンマンミュージアムがあるのは、アンパンマンの作者、やなせたかし氏の生まれ故郷である高知県香美市香北町。「香美市立やなせたかし記念館」として、「アンパンマンミュージアム」と「詩とメルヘンの絵本館」「やなせたかし記念館別館」「やなせたかし記念公園」で構成されている。
全国にあるアンパンマンミュージアムの中でも、市立である事とやなせたかし氏の生まれ故郷という事だけあって、高知のものは特異。
ほかのアンパンマンミュージアムは都会の中や商業施設に隣接する都会のテーマパーク色が強いのに対し、高知のアンパンマンミュージアムはその名の通り美術館的要素が高い。そして市立ということもあり、入場料がほかのアンパンマンミュージアムに対してかなり安い。

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム

アンパンマンミュージアムは4階建の建物。壁一面の窓と、吹抜けのホールなど、スタイリッシュなデザインで建築物としてもとても見応えがある。
アンパンマンミュージアムでは、やなせたかし氏の好意により、ミュージアムにも関わらず、館内での写真・ビデオ撮影が許可されている。ただし、SNSやブログ、ホームページへなどへの転載は禁止されている。それでも、アンパンマンや食パンマン、バイキンマンの巨大な肖像画があり、これは子供たちにとって一緒に記念撮影できるのは、とてもいい記念になる。「ミュージアム」と名されているとおり、大きな絵や工夫を凝らした絵がまるで絵画のように壁にずらりと飾られている。これらを鑑賞してまわるのだが、子供たちに美術館でのマナーを大人が教えてくださいとのメッセージがある。
飾られている絵もアニメの原画ではなく、やなせ氏が描いたしっかりとした1枚の絵。とても芸術性が高い作品で、ついつい見入ってしまうものが多い。背景の描き込みがしっかりとされていて、その背景も見事なほど美しく、その背景を背にしたキャラクターがとても生き生きとしている。本当に家のメインの場所に飾りたくなるほど、どれも素敵な「絵」なのである。
館内は絵画の展示のほかに、過去のアンパンマングッズの展示やシアターでのビデオ放映もある。また、地下にはパン工房が再現されていたり、アンパンマンのキャラクターが動き回る模型など、ちょっとしたテーマパークになっていて子供にとても人気。運がいいと、アンパンマンやメロンパンナが遊びに来てくれるかも。
飲食店などのサービスはないので、隣接する道の駅の利用や芝生広場で弁当持参などで楽しみたい。また、アンパンマンミュージアムではベビーカーの使用は禁止されている。エレベーターはあるが、館内は階段で移動することが多い。自分で歩け、アンパンマンに興味があるようになってからのほうが、子供を連れて行くのはよさそうだ。

アンパンマンミュージアムと隣り合わせのホテル

ミュージアムの隣に隣接して「ザ・シックスダイアリーかほくホテルアンドリゾート」というホテルがある。ここで宿泊すれば、アンパンマンワールドをゆっくりかつ十分に堪能できそうだ。 もちろん子連れ宿泊大歓迎のホテルだ。

豊かな自然のなかにアンパンマンのオブジェがずらり!

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアムアンパンマン巨大像

巨大なアンパンマンの像。「あ~んパ~ンチ!」というきめゼリフが聞こえてきそう。アンパンマンミュージアムの前は広場になっていて、アンパンマンのキャラを模した遊具も多く設置されている。

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアムバイキンマン

ミュージアム入口にはキャラクターの小さな銅像が並んでいる。どれもとてもよく作られていて、小さな子供が抱っこできるのにちょうどいい大きさ。

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアムだだんだん

ミュージアムの横には巨大な「ジャイアントだだんだん」の像が立っている。時々目が光る。

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアムキャラクター

ミュージアムの横にも銅像が並ぶ。好きなキャラクターと一緒に記念撮影。

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアムだだんだん

もう一度見上げるジャイアントだだんだん。これは本当にすごい。今にも動き出しそう。

山と空に映える巨大なアンパンマンアート

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム壁画

ミュージアムの横を通り過ぎ、少し山の方に進むと巨大なアンパンマンの壁画がある。2歳の娘と比べると、その大きさがよくわかる。

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム壁画

青空と緑の山とアンパンマン。色濃く残る大自然の中に突然現れた巨大なアートは見応え満点。

やなせたかし記念館アンパンマンミュージアムバイキンマン

アンパンマンの巨大な壁画の向かいには「やなせたかし記念館別館」がある。イベントがある時のみ開かれる施設で、この日はイベントがなく、閉館していた。しかし、その前にはアンパンマンやバイキンマンの石像がいっぱいに並んでいる。ちょっと墓石みたいだけど、これもまた、見応えがとてもある。

詩とメルヘンの絵本館

また、アンパンマンの巨大壁画の横には「詩とメルヘンの絵本館」がある。アンパンマンミュージアムの入場券の半券で入場可能。ここはやなせたかし氏のアンパンマン以外のイラストや絵本で使用された作品が展示されている。本格的なミュージアムで、この中では一切の撮影は禁止だ。
アンパンマンとは一味違う、とても素敵な氏の作品がここには並んでいる。特に独特の不思議な世界の描写は見るものすべてをその世界の中に引き込むほどの魅力がある。ここはお父さん、お母さんにゆっくりと見学してもらいたい場所だ。

詩とメルヘンの絵本館前の神社

「詩とメルヘンの絵本館」の前にはまた味のある神社がある。愛媛県に総本山がある四国を代表する神社の分社だが、夏休みの日本の田舎というタイトルをつけたくなるくらい日本の田舎の雰囲気を醸し出している。

高知アンパンマンミュージアムの周囲

神社から少し脇道を行くと、日本の原風景ともいえる景色が広がっている。何もない、日本の田舎。こんな中にアンパンマンミュージアムはある。ただ、楽しむだけでなく、親子で何か優しい気持ちにさせてくれるのが、この高知のアンパンマンミュージアムだ。

高知アンパンマンミュージアム壁画

田園風景の中で笑っているのが巨大なバイキンマンの壁画。なんともミスマッチな風景。先ほどのアンパンマンの裏側にあたり、よく見ればタイル1枚1枚を組み合わせたモザイク画になっている。本当にアートだ。

やなせたかし記念公園

神社と水田風景の間には「やなせたかし記念公園」がある。中央にやなせたかし氏がミミ先生に変装したような銅像があり、それを取り囲むようにデフォルメされたキャラクターたちが配されている。ただそれだけなの場所なのだが、この里山を流れる風と、水音、そして木々のせせらぎがとても心地よく聞こえる。色濃く残る自然の中、アンパンマンたちと出会える。都会のミュージアムにはない、とても心落ち着く場所だ。

高知アンパンマンミュージアム

自分を生み出した作者の生まれ故郷を眺めるジャイアントだんだだん。付近は森と山。そして里山。ここはやなせ氏のふるさと、そしてアンパンマンのふるさと。そして、日本人にとっての田舎と思えるような場所だった。

【香美・南国市の宿泊施設一覧】

やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム

住所: 高知県香美市香北町美良布1224-2
電話: 0887-59-2300
営業時間: 9時30分~17時 (夏休み期間のみ9時~17時) 最終入館16:30
休業日: 火曜日 (火曜日が祝日の場合は翌日休)
交通: 高知自動車道・南国ICより車で約30分
料金: 大人:700円 中学・高校生:500円 子供:300円
駐車場: あり(無料)

【投稿時最終訪問 2012年6月】

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