和CAFEぐぅ 【直島・家プロジェクト】

アートの島「直島」の「家プロジェクト」。作品である古民家が集まる本村地区は、町全体がまるで美術館のようだ。その本村地区には洒落た和風のカフェが何軒かある。訪れる人がとても多い場所なので、休日の昼時にはカフェには行列。昼過ぎには食事の売り切れが頻発する。何軒かカフェを訪れたが、行列と品切れ。何とかたどり着いたのが、農協前のバス停からほど近いところにある「和CAFEぐぅ」だった。

古民家をそのまま使うどこか懐かしい感じのカフェ

和CAFEぐぅ

「ぐぅ」の入口は、狭い裏路地のような道の一番奥にある。車はもちろん通れない。どこか懐かしい風景にも感じる裏路地を看板に導かれるように進む。

和CAFEぐぅ

門をくぐると、そこには大きな古民家。一見、どこかの田舎のお宅のように見えるが、「ぐぅ」という暖簾がかかっているので間違いないだろう。
この「ぐぅ」というお店の名前には、おなかが減った時の「ぐぅ~」という音、人と出会う「遇」、そして人をもてなす「遇」の意味が込められているそうだ。そして運営しているのはなんと、香川大学の学生さん。
2005年10月に香川大学経済学部の学生が立ち上げた「直島プロジェクト」
直島での交流と経営の実践を目的としたのプロジェクトの一環として2006年の8月にオープンしたそうだ。
この古民家の屋号(家のニックネーム)は「あこや」
「あこや」を借りて、その良さを可能な限り残した懐かしさを感じさせる雰囲気を作り上げているそうだ。

和CAFEぐぅ店内

引き戸を開けると普通の民家の玄関のようで、廊下が続く。なんだか田舎のおばあちゃんのうちに帰ってきたかのよう。エプロン姿の学生さんが出てきて席に案内してくれる。
そのコンセプト通り、座敷もふすまなどを取り払って飾り付けしているくらいで、改築はほとんどされていない。本当に、古き良き民家をそのままに使っていて、とても落ち着く。昔ながらの造りの家は、ふすまを開け放ったり取り外すだけで部屋と部屋がつながり、とても広い空間ができる。ここにちゃぶ台や座卓がいくつか並べられ、客室とされている。
とても風通しのよさそうな日本の古民家。夏に蝉の鳴き声を聞きながら、冷たいメニューを頼めば、本当に夏休みにおばあちゃんの家に帰ってきたかの様な気になれそうだ。どこか懐かしく、落ち着ける雰囲気はとても良かった。
また、台所も民家の時そのままの状態で、「厨房」といった雰囲気はない。そこで、学生さんが一生懸命料理を作っているのを遠目に見ていると、なんだか微笑ましい。

学生さんが一生懸命つくる美味しいランチ

和CAFEぐぅ食事

さて、オーダーしたのは「直島☆ノリノリ丼」680円。なかなか良心的なお値段である。学生さんが作った味。はたしてどのようなものか・・・これがなかなかおいしい。ショウガ風味の豚・豆腐などの卵とじ丼の上にふんだんに直島名物のノリ乗せた一品。なかなかお目にかかれない組み合わせで、結構おいしかった。
食事メニューはこのほかにしょうが焼きプレート(680円)のみ。食事は簡単に作れておいしいものと、徹底した合理化を感じられる。しかし、ここのメニューも休日には飛ぶように売れ、僕たちが入ってすぐに食事の2メニューも売り切れとなった。
もちろん食事以外にも、珈琲・紅茶、和パフェや和ッフルなどのカフェメニューも楽しめる。「ぐぅ茶」なる、学生たち自身で栽培・収穫したお茶もあるそうだ。
どこか懐かしい雰囲気のお店と、それを切り盛りする若い学生たち。日本の洗練されて心に受け継がれた古さと、新しいものを作りだそうとする若さ。温故知新、新旧混在・・・活気にあふれながらも落ち着ける空間がそこにあった。

直島の宿泊情報

直島でアートをゆっくり見るならやはり島内に宿泊したいところ。近年多くの外国人観光客が訪れることもあり、直島には小規模な宿が多くオープンしました。直島のホテルとしては不動の地位をほこる「ベネッセハウス」をはじめ、プチホテルやコンドミニアム、ゲストハウスなど多くの宿があります。

和CAFEぐぅ

住所: 香川県香川郡直島町836
休み: 月~金曜日 (土・日のみ営業)
営業時間: 11:00~16:30
交通: 直島宮ノ浦港から町営バス地中美術館行きで8分、農協前下車すぐ
メニュー: 直島☆ノリノリ丼680円・しょうが焼きプレート680円
     珈琲250円・紅茶250円・オレンジジュース300円
     和パフェぐぅ450円・和ッフル380円 など

【投稿時最終訪問 2008年5月】

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください