行基の湯 【高松市塩江温泉日帰り湯】

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うどん県の中心、高松市の奥座敷でたくさんの宿が並ぶ塩江温泉。落ち着いた和の雰囲気でリーズナブルに日帰り湯を楽しめると人気なのが「行基の湯」だ。
高松市内から車で走ること約40分、高松空港からなら車で10分強。香東川沿いにある温泉地、それが塩江温泉だ。名僧「行基」によって約1200年前に発見されたと伝えられる温泉。泉質は単純硫化水素泉でリウマチ、神経痛、皮膚病、糖尿病などに効果がある。
ホテル、旅館、民宿約15軒が軒を連ねる、自然豊かな山あいの香川県下最大の温泉郷。塩江街道とよばれる旧街道沿いの町並みなどの昔ながらのひなびた風情が残っていて、「高松の奥座敷」といわれる古くから温泉地の情緒を伝えてくれる。アクセスの良さもあり、人気の温泉地だ。
塩江温泉にはいくつかの温泉宿があり、日帰り入浴も楽しめるが、310円とリーズナブルな料金で利用できる、日帰り湯の「行基の湯」を利用することにした。

歴史を感じそうな外観の行基の湯

行基の湯

行基の湯の外観。まるで江戸時代の武家屋敷や商家のような歴史を感じる意匠になっている。
「道の駅しおのえ」にかかる橋を渡ると、そこが行基の湯だ。道の駅には足湯や地元物産の販売店もあり、入湯客以外でもとっても賑わっている。そのため、とても車が混んでいる。もともと駐車場が少ないだけあって、休日に空きを見つけるのは至難の業だ。
道の駅を通り過ぎてすぐ、香東川を渡る橋があり、それを渡ると広い未舗装の駐車場がある。ちょうど行基の湯の施設の横に駐車場は位置している。行基の湯で入湯するときは、そちらを利用しよう。

民芸風の落ち着いた和の雰囲気が気持ちよい内湯

行基の湯内風呂

内湯の様子。大きな窓はあるが解放感は少ない。しかし、和を意識したつくりで、どこか昔からある由緒ある温泉地の共同浴場を思わせる。そのため、開放感があり明るい雰囲気より、閉塞的で昼でも薄暗い雰囲気が、とても味があり落ちつきすら感じた。
露天風呂はあるが、東屋と木製の壁、建物の壁に囲まれていて、こちらも閉塞的な感じだ。内湯の閉塞感はいいが、露天風呂の閉塞感はあまり好きではない。
僕は基本的に内湯より露天風呂が好きなので、温泉では多くの時間を露天風呂で過ごす。しかし、ここの温泉では、どうも露天風呂より内湯の雰囲気の方が好きで、ずっと内湯に入っていた。特に、内湯の一番奥、大きな窓を開けると気持ち良い外気が入ってくる。内湯の窓際は、外気に触れながら当時湯のような味のある雰囲気が楽しめる特等席だった。

行基の湯

内湯の洗い場。高い天井には何本もの梁が通され、太い木が組まれている。カランのある壁の向こう側は女湯で、天井が太い木々が交錯する薄暗い空間でつながっている。昔ながらの当時湯の雰囲気がいっぱい、湯気とともに、暗い木の空間の内に漂っている。
なお、露天風呂のほかに、半地下の岩風呂と呼ばれるサウナ室がある。浴室から階段を下った奥、岩に閉ざされた地下室で楽しむサウナもなかなか楽しい。

行基の湯

昔ながらの温泉を楽しんだら、少しゆっくり休憩したい。お風呂のある建物の中にも休憩スペースはあるが、ここは狭くゆっくりできない。いったん建物を出て、売店の横にある建物が大きな休憩室になっている。ここも和の雰囲気が心地よい、昔の古民家をイメージしたつくりになっている。自販機と大きなテレビもあるので、ゆっくりとできる。清潔間あふれた休憩室でリフレッシュしたら、旅の続きだ。
周囲を散策して、ひなびた温泉郷の雰囲気を楽しむのも良し。さらにそのまま国道193号線を進み、山を越え、「うだつが上がらない」という言葉の元となった、徳島県の脇町の歴史ある街並みを目指すのも良し。温泉で活力を得た後の旅は、一味違った楽しみが待っている。

ゆっくり泊まりたい塩江温泉の宿

塩江温泉 行基の湯

場所:香川県高松市塩江町安原上東37-1
電話:087-893-1126
料金:大人310円、小人(4歳~小学生)160円
    貸切風呂(4名まで、要予約) 1時間1室1050円(入浴料別)
休み:第1・3月曜 (祝日の場合は翌日休)
時間:10:00~22:00(貸切風呂は~21:30)
交通:JR高松駅からコトデンバス塩江方面行きで1時間、塩江下車すぐ
    高松市街地より国道193号線を高松空港方面へ約40分
駐車場:約100台(無料)
付帯施設:休憩室(無料)、エステルーム、足湯(無料)
オープン:平成12年

【投稿時最終訪問 2007年8月】

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