道の駅藍ランドうだつ【脇町・うだつの町並み】
国内に徳島県美馬市と岐阜県美濃市にしか残っていないうだつの町並み。うだつは伝統的な日本家屋の屋根に設けられた防火壁で、かつては商家が裕福さを競って立派なうだつを屋根にあげたことから、出世ができない、金銭的に豊かになれないことを意味する「うだつが上がらない」という言葉の元となりました。徳島県美馬市脇町に残るうだつの町並みの観光の基地となるのが「道の駅藍ランドうだつ」です。
かつての船着き場につくられた道の駅
「藍ランドうだつ」は吉野川沿いにある道の駅。見た目は小さな道の駅で、駐車場にはトイレと自販機しかありません。その奥にはついつい見てしまう立派な「舟着き場公園」が広がっています。
吉野川北側の大動脈県道12号線(川北街道)沿いにありますが、道の駅があるのは脇町中心部の渋滞回避とロードサイド商業施設のために新たに造られた道。立地的には休憩施設というよりはうだつの町並み観光用の道の駅と言えます。
舟つき場公園はその名の通り、かつて船着き場だった場所。今は水路があった場所はベンチなどが配されて休憩することが出来ます。公園の上、石垣の上にはかつて積み荷を出し入れした蔵がいくつも残っており、その眺めはとても美しい和の風景です。蔵は道の駅の商業施設になっています。通常の道の駅と違い少し離れた場所にありますが、うだつの町並みの一部、かつての豪商の建物を利用した趣ある建物で美味しいものや特産の藍を使った名品に触れることが出来ます。ぜひ立ち寄りましょう。
舟着き場公園のなかには藍商人の船着き場跡があります。棟門をくぐり石段を上がると藍商人の敷地に通じており、多くの人夫たちが荷を担ぎ、船積みの作業をした場所です。
スロープもあるので一応駐車場から商業施設まではバリアフリーになっています。うだつの町並み観光の順路も案内看板にありますので、車を停めてからゆっくりと散策に行くことができます。
豪商の蔵を利用した雰囲気ある魅力なお店
舟つき場公園から門をくぐって藍商人の敷地内に入ると蔵を利用したお店や施設が建ち並んでいます。中心的なショップである「藍蔵」は、1階が土産店、2階が古民家カフェの人気ショップです。土産店では藍蔵オリジナルアイスが人気で、美馬に昔から伝わる青唐辛子を鰹節や醤油などと煮詰めた激辛薬味である「みまから」や伝統的な藍染製品も取り扱っています。
広い敷地の中心にある「美馬市観光交流センター」左は観光交流室でうだつの町並みの観光情報が入手できます。中央は伝統文化体験施設で藍染体験や和傘の制作体験が楽しめます。右はうだつemon茶房というカフェで、地産地消をコンセプトにし、阿波尾鶏や地元野菜をふんだんに使ったランチや甘味をいただけます。
広い庭にはベンチも配されており、開放的な和の趣を感じながら美味しいテイクアウトを楽しむことができます。
「藍蔵」は藍を保管するかつてのうだつの町並みの商家のひとつだった吉田家の大きな藍蔵を改装したショップ。蔵の間口一面がガラス張りに改造されています。2階のカフェはガラス張りの開放感と蔵内の閉塞感が同居する空間はとても洗練されており、窓からうだつの町並みを眺めながら過ごす贅沢な時間が楽しめる大人気のお店です。
【メニュー一例】
阿波尾鶏せいろむし(1200円)
激辛みまからフランク添えカレー(1200円)
ふわふわスフレチーズケーキ(500円)
フォンダンショコラ(400円)
道の駅の奥へと通路を進むと、うだつの町並みに出ることが出来ます。うだつを設えた白壁の美しい街並み、ゆっくりと散策を楽しみましょう。
■うだつの町並みの中の古民家旅館
■うだつの町並みに近い清流ホテル
道の駅藍ランドうだつ
場所: 徳島県美馬市脇町大字脇町55
電話: 0883-53-2333
施設: 売店、カフェ、体験施設
営業時間: 9:00~17:00(藍蔵2階カフェは11:00~14:00)
休館日: 12/27~1/1
駐車場: 39台
アクセス: 徳島自動車道・脇町ICより約10分
【投稿時最終訪問 2020年5月】