東海大学自然史博物館【2023年3月31日閉館】
富士山を望む景勝地として知られる三保の松原。その近くにある「東海大学海自然史博物館」は東海大学の海洋研究・教育施設の一角を博物館として開放し、研究成果などを展示している博物館。隣接する「東海大学海洋科学博物館」とあわせて多くの観光客や子連れ、そして学校の社会見学や三保の松原とあわせた修学旅行の観光に利用されています。その2施設が2023年3月31日をもって閉館され、50余年の歴史に幕を閉じます。以後は教育目的の社会見学に限られ、一般開放される有料見学施設としては2026年4月にオープン予定の「海洋・地球総合ミュージアム(仮称)」に引き継がれます。
三保の松原近くの恐竜の博物館
東海大学自然史博物館は、1981年10月に恐竜化石骨格を展示する「恐竜館」として開館し、その後は富士山周辺の自然や生き物の展示が追加されました。建物の斜向かいには東海大学海洋科学博物館もあるので、時間があればどちらも見学したいです。
エントランスを入ると、一気に3階までエスカレーターで登ります。展示室は3階から1階へと下りながら見学していきます。
まるでナイトミュージアムのような恐竜の世界
東海大学自然史博物館の目玉が3階の最初の展示室にある恐竜骨格の展示です。高くて広いアーチ形の天井と間接照明がとても幻想的な空間になっており、まるで映画のナイトミュージアムの世界です。
全長26mの巨大なディプロドクス(右)
タルボサウルス(中央奥)
トリケラトプス(左)
間近で見上げるようにして見る恐竜の骨格標本は今にも動き出しそうで迫力満点です。
ステゴザウルスとエウオプロケファルスの骨格標本。細部まで見ごたえがあります。
人類の誕生と巨大生物の展示
2階に降りると、恐竜が絶滅した後の巨大生物が中心となった展示です。マンモスの骨格標本やマンモスの毛などが展示されています。また、人類との関わりも展示されており、巨大な生物が人類に狩られていく歴史が説明されています。人類の進化も少しだけですが展示されています。
オオツノジカという、角の広がりが2.5m、肩までの高さが2mもある大きなシカの骨格標本も展示してあります。人類が狩り尽くして絶滅したそうです。
富士山を中心とした静岡の自然の展示
1階では富士山付近の静岡県の自然を紹介しています。富士山や南アルプスの高山から駿河湾や伊豆などの美しい海まであるその多様な自然はとても魅力的です。
富士山周辺の地形模型にプロジェクションマッピングを投影して、様々なテーマやデータを表示しています。最新技術の展示はとても興味深く面白いものです。
展示の最後にはディスカバリールームがあります。多くの書籍や標本があり、テーブルで心行くまで調べたり閲覧したりできます。まさに学びの部屋です。
隣接する「東海大学海洋科学博物館」との共通券を購入すれば、かなり割安に入館できます。あとわずかな期間ですが、機会があれば水族館も博物館も両方楽しみたいですね。
東海大学自然史博物館
住所: 静岡県静岡市清水区三保 2389
電話: 054-334-2385
営業時間: 9:00~17:00(最終入館時16:30)
休業日: 毎週火曜日(祝日の場合は営業)、年末
交通: 東名高速道路・清水/静岡ICより約30分
料金: 大人1000円(共通券1800円)、子供500円(共通券900円)
駐車場: 1日500円
【投稿時最終訪問 2022年7月】