小樽北のウォール街【レトロな歴史的建造物】

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北海道小樽は「小樽運河」に代表される北海道有数の観光都市。様々な見所があります。重厚な歴史的建造物が多く点在する小樽は散策するだけで、レトロでノスタルジックな見応えがある町並みを楽しめるのです。
明治末から昭和初期にかけて「北日本随一の経済都市」と呼ばれ、北海道の玄関口であった小樽。開拓資金融通のために多くの銀行が支店を開き、「北のウォール街」と呼ばれました。経済の中心が札幌に移ると同時に銀行の支店は閉じられましたが、重厚でレトロな建物が多く今も残り、商業施設として使われています。

小樽の鉄道が織りなすレトロな旅情風景

小樽駅

JRで小樽に訪れるとまず最初に見る歴史的建造物が小樽駅そのもの。昭和9年に建てられたレトロな駅舎。北海道では初となる鉄骨鉄筋コンクリート造の駅舎で、国の有形文化財にも指定されています。
駅前には、小樽で水揚げされた海鮮が堪能できる「三角市場」があるので、人が少ない午前中かお土産を手に入れる帰路には立ち寄りたいですね。

小樽駅エントランス

駅舎に入るとそこはずらりとたくさんのランプが飾られ、ガラス窓を設えた改札の吹き抜け空間。ホームにもランプが飾られており、とてもレトロ雰囲気を醸し出しています。北海道内でも有数の歴史と旅情を感じられる駅舎で、レトロな旅情があふれる雰囲気は写真撮影にも人気の場所です。

旧国鉄手宮線跡

小樽駅から小樽運河に向かって道を5分歩道歩くと、道路を横切る線路が現れます。踏切も残っていますが、線路は雪に埋もれており、一時停止不要との看板も出ています。
これは旧国鉄手宮線跡で、小樽市の南小樽駅から手宮駅を結んだ北海道でも最初の鉄道開業区間の一部。石炭や海産物の運搬に使われたが、昭和60年に廃止されました。廃線の距離的には南小樽駅から手宮駅間まで2.8 km。そのうち小樽中心部にほど近い1.6kmの区間は歩きやすく線路跡が保存されています。

北のウォール街に建ち並ぶ歴史的建造物群

旧安田銀行 小樽支店

旧安田銀行 小樽支店

昭和5年に建設されたギリシャの建築様式の建物。昭和初期の典型的な銀行建築であり、重量感あふれる円柱が威厳と重厚さを醸し出しています。現在は「花ごころ小樽店」という和食店が営業しており、2階吹き抜けの店内の中央に満開の桜の木がある素敵なお店になっています。

旧丸ヨ白方支店

旧丸ヨ白方支店

小樽都通り商店街というアーケードの脇にある重厚な建物は丸ヨ白方という酒醸造会社の小樽支店。木造の店舗兼住宅と木骨石造の倉庫で構成されています。タイル張りの外壁の随所に洋風の軒飾りを施されており、アーチ窓が美しく、商店街の中からでも目を引く建物です。現在はファッション店が1階で営業しています。

旧丸ヨ白方支店

旧丸ヨ白方支店の横道は、一味違ったレトロな通り。華やかな大正ではなく、庶民的な昭和中期の雰囲気が残っており、北海道の開拓の歴史を色濃く感じられます。

旧向井呉服支店倉庫

旧向井呉服支店倉庫

おたる屋台村レンガ横丁の横にある小樽では数少ない煉瓦造の倉庫。石造りの建物が多い中、新鮮に感じられる一味違ったレトロさです。

旧向井呉服支店倉庫

窓の内側には厚い土塗りの防火戸を備えるなど、防火がしっかりとされている建物だそうです。

日本銀行旧小樽支店

日本銀行旧小樽支店

明治45年に建造された建物は、東京駅と同じ辰野金吾氏の設計。石造りのルネサンス様式は日銀の支店としての重厚さを感じます。
現在は「 金融資料館」という無料の金融資料館になっており、小樽の「北のウォール街」としての歴史だけでなく、紙幣や経済事情までが詳しく説明されています。何より、当時のまま残っている銀行内部の営業室は見応えたっぷりで、本物の銀行の金庫室の中にも入ることができるなど、是非立ち寄りたい施設です。

旧三井物産小樽支店

旧三井物産小樽支店

昭和12年(1937年)築。戦前昭和の建築で、北のウォール街の小樽市指定歴史的建造物中では比較的新しい建物。古典的な近代ヨーロッパ様式の荘厳なものではなく、シンプルな米国風の合理的なビルです。現在もオフィスビルとして活用されています。

旧三菱銀行小樽支店

旧三菱銀行小樽支店

大正11年(1922年)に三菱銀行小樽支店として設立されたギリシャ・ローマ建築風の4階建ての施設。現在はバスの待合所と商業施設が営業しています。洋菓子の老舗「あまとう」や小樽名物ぱんじゅうを販売する「桑田屋本店」があり、イートインコーナーで休憩がてら各店のスイーツを味わうことが可能。手作りオルゴールの販売店「海鳴楼」 もあります。

旧北海道拓殖銀行 小樽支店

旧北海道拓殖銀行 小樽支店

北のウォール街交差点に位置した4つの金融機関のひとつ。大正12年(1923)に建設された建物で、現在は家具で有名な北海道企業・ニトリが運営する「似鳥美術館」になっています。この似鳥美術館を中核にして、隣接する4つの歴史的建造物で小樽芸術村を構成しており、日本や世界の優れた美術品、工芸品を展示するアートな施設となっています。

旧三井銀行 小樽支店

旧三井銀行 小樽支店

昭和2年に建設され、平成14年まで、小樽に残る最後の都市銀行として営業していました。現在は小樽芸術村の施設になっており、当時の銀行の内部見学ができます。

旧北海道銀行 本店

旧北海道銀行 本店

明治45年に建設された建物で、現在札幌市に本店を置く北海道銀行の旧本店。旧日銀小樽支店の正面にあり、付近には主要な金融機関が軒を連ねていました。ルネッサンス様式の外壁のデザインは秀逸で、気品さを感じます。現在は北海道中央バス本社と「小樽バイン」というワインカフェが入居しています。

町並みを歩けば出会うノスタルジックな小樽の風景

小樽のノスタルジックな町並み

巨大で荘厳な銀行跡の建物や大商店の倉庫以外にも、ノスタルジーを感じさせる建物が散策をするだけで小樽では方々に見つけることができます。特に冬の小樽の町並みは、雪深さが合わさり、北海道の開拓時代の雰囲気かとても感じられます。

小樽のレトロな町並み

石造りの倉庫など、市内の方々に小規模なものでレトロを感じさせる古い造りの建物があります。まるで映画に出てくるような町並み。異国のようで少し昔のような風景がこの小樽には今も色濃く残っています。著名な歴史的建造物をめぐりながら、ふらりと裏路地や小さな通りを歩いてみる。小樽の町では思いもよらぬ発見や出会いが待っているに違いありません。

小樽散策に便利な小樽運河近くのホテル

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