ジェームス山の桜並木と岩船不動明王

最終更新日

Comments: 0

ジェームス山にある「岩船不動明王」は、海を見下ろす外国人住宅街の入口にある神社。異国情緒を感じられる場所で、春には一面桜に覆われる神社は日本の美を思い出させてくれます。神戸には江戸時代の開国に合わせて外国人居留地が設けられました。居留地以外にも多くの外国人が住居を構えており、その中でも淡路島が目の前に浮かぶ海を見下ろす風光明媚な光景に魅せられて多くの外国人が移り住んだのが神戸市垂水区の塩屋。当時の有力なイギリス商人であったアーネスト・ウィリアム・ジェームスが付近に多くの外国人用の住宅を建設したことから、ジェームス山と今も呼ばれています。ジェームス山には細い路地の中に多くの洋館が残り、最も高い山の付近には現在も多くの外国人が住むジェームス山外国人住宅街があります。

異人街の入口に立つ岩船不動明王

岩船不動明王

ジェームス山の象徴であるジェームス山外国人住宅の入口に鎮座するライオン像の裏手に岩船不動明王があります。この先は外国人富裕層向けの超高級住宅街となっており、立ち入れば不法侵入とみなすと物々しい警告看板があります。立ち入り禁止のゲートを通ったすぐの場所にありますが、不動明王への参拝だけなら問題はありません。

岩船不動明王

その名の通り、岩をくり抜かれた祠に不動明王像や祠が祀られています。神社はとてもきれいに清掃され、注連縄なども新しくされています。地元の方にとても大切に信仰されているのだと感じます。

岩船不動明王

色鮮やかな灼熱の炎を背負った不動明王像。小さいですがとても威厳を感じます。

岩船不動明王の井戸

不動明王像の足元には岩をくり抜かれた穴があり、水が満たされています。雨水がたまっているのか、湧水が湧いているのかわかりませんが、神秘的です。異国風情を感じる景色の中、古くから大切にされている日本を感じる神社でした。

異国情緒あふれるジェームス山の桜並木

ジェームス山の桜並木

JR塩屋駅南口から国道2号線を西に歩き、2つ目の信号でJRと山陽電鉄の線路をトンネルでくぐり、登っていく道に岩船不動明王とジェームス山の桜並木があります。車で訪れるならトンネルの中が狭く離合が困難なので注意が必要な個所です。

ジェームス山桜並木

登りで感じるのは普通の桜並木ですが、その真骨頂はジェームス山頂上付近から見下ろす風景にあります。ピンク色に染まる桜並木の向こうには青い海が広がる美しい風景。春の訪れを濃厚に感じられる日本の美と異国情緒が交錯する絶景です。

ジェームス山の桜並木と海

かつては洋館がたくさん立ち並んでいただろうストリートに桜が咲き誇り、その先には青い海を見下ろせる絶景のジェームス山桜並木。明治時代、大海原を越えて日本にやってきた外国人が愛した風景と言われるのにも納得します。

ジェームス山の桜を堪能したら異国情緒あふれるランチを楽しみたいのお店が「塩屋カントリークラブ」です。ジェームス山外国人住宅地の社交場で、本来は居住者以外の利用はできませんがレストランは一般にも開放されています。落ち着いた雰囲気のレストランで、冬には暖炉に火が入ることもある外国人セレブの社交場。スタッフは日本人ですがとても洗練されていて上質なサービスながらもリーズナブルな価格でイタリアンを中心とした食事が頂ける秘密のスポットです。

ジェームス邸

さらに本格的な異国情緒と食事を楽しみたいのなら「ジェームス邸」がオススメです。ジェームス山を開発したアーネスト・ウィリアム・ジェームスの居宅で、三洋電機創始者が購入した洋館です。現在は高級レストラン・結婚式場として営業しています。NHKの連続ドラマ小説「べっぴんさん」の主人公の実家などの数々のロケ地や旅・グルメ番組でも紹介されています。

岩船不動明王

住所: 兵庫県神戸市垂水区塩屋町7-1
営業時間: 24時間
休業日: 無休
料金: 無料
交通: JR・山陽電鉄塩屋駅より徒歩15分
駐車場: なし

【投稿時最終訪問 2021年4月】

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください