秩父神社【秩父夜祭と日光東照宮】

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秩父地方の観光スポットとして必ず名があがるのが、秩父神社・三峯神社・宝登山神社の秩父三社。朱色に鮮やかな装飾が施された美しい社殿が特徴的な神社で、秩父地方の自然と相まってとても美しく神々しい場所です。そんな秩父三社の中でも秩父地方の総鎮守であるのが「秩父神社」。日光東照宮と同じ名工が施した美しい彫刻や、日本三大曳山祭のひとつである「秩父夜祭」で有名な神社です。

名工の彫刻が美しい鮮やかな本殿

秩父神社

朱色で美しい装飾を施された神門。秩父神社は戦国時代の戦禍により焼失の後、徳川家康の力添えで1592年に再建されています。そのため、徳川家康を祀る日光東照宮と深い関係がある神社です。日光東照宮に訪れた方なら感じると思いますが、その華やかで色鮮やかな色彩の建築様式は、日光東照宮とよく似ています。

秩父神社本殿

秩父神社の祭神は、政治・学問・工業・開運の神である「八意思兼命」(やごころおもいかねのみこと)、秩父地方開拓の祖神「知知夫彦命」(ちちぶひこのみこと)、鎌倉時代に妙見菩薩として合祀されていた「天之御中主神」(あめのみなかぬしのかみ)、昭和天皇の弟君「秩父宮雍仁親王」(ちちぶのみややすひとしんのう)の四柱が祀られています。
本殿は、1592年に徳川家康が建造させたものと伝えられ、とても美しく威厳のある権現造りになっています。本殿は江戸時代の名工が彫った色鮮やかな彫刻が四面にわたって施されており、ひとつひとつがストーリーを持っています。参拝のあと、ゆっくりと彫刻を見て回りましょう。まずは本殿正面、南側にある子虎と戯れている「子宝・子育ての虎」は、日光東照宮の「眠り猫」を作ったといわれる名工・左甚五郎がご祭神を守護する神使として彫ったと伝えられています。

秩父神社つなぎの龍

本殿東側には立体的で美しい色彩の竜の彫刻。これは「つなぎの龍」と呼ばれ、その昔、度々この付近の池に龍が出現し暴れていたところ、龍の出現時に水たまりができるためにこの彫刻の龍を鎖でつないだところが現れなくなったという伝説が残ります。

秩父神社北辰の梟

本殿北側には「北辰の梟」というフクロウの彫刻があります。体は本殿を向き、頭は正反対の真北を向いていていており、昼夜を問わず本殿を護っているといわれています。また秩父神社のご祭神には北斗七星の化身とされてる妙見様があり、北側にいらっしゃる妙見様を見ているともいわれています。

秩父神社お元気三猿

本殿西側の彫刻には、誰もが知る「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿が・・・と思いきや少しポーズが変です。本家日光東照宮の三猿と違い、秩父神社の三猿は「よく見て、よく聞いて、よく話す」を体現した「お元気三猿」だそうです。

多くの神々が祭られる神秘的な境内

秩父神社天神地祇社

本殿の後方を取り囲むような立派な回廊は75座の神々が祀られている「天神地祇社」となっています。回廊下には神々が収まる扉がずらりとならんでおり、回廊を進みながら参拝ができます。これはご祭神である八意思兼命が多くの神々の意見を聞いて聖断を下していたとされているため、全国の一之宮を中心とした神々を本殿の周囲にお祀りしています。

秩父神社妙見宮

境内の一角には妙見宮があります。北極星・北斗七星を神とした妙見菩薩を信仰する仏教で、かつては秩父神社の神として祀られていました。しかし、明治時代の神仏分離令により祀ることができなくなりました。今はひっそりと鎮まっていますが、その信仰は御祭神の一柱、天之御中主神として引き継がれています。 

秩父神社柞の禊川

境内を流れる「柞の禊川」(ならのみそぎがわ)鎌倉時代の歌人、藤原家隆が詠んだ百人一首にも収録されている歌にちなんで名づけられた、御手洗の小川です。清らかな水が流れるとても美しい場所です。

秩父神社日光東照宮

秩父神社の再建に尽力した徳川家康を祀る日光東照宮の祠も境内にあります。小さいながらも威風ある社で、子孫繁栄の神さまとされています。

秩父夜祭と自然が美しい秩父神社

秩父神社鳥居

鳥居の向こうには、秩父のシンボルである武甲山がそびえます。訪れたのは節分の日。秩父神社は毎年12月3日に行われる「秩父夜祭」で有名で、夜空を焦がす花火と壮大な山車の曳きまわしが行われます。京都祇園祭、飛騨高山祭と共に日本三大曳山祭の1つに数えられており、ユネスコ無形文化財にも登録されている300年以上の歴史を持つ祭り。機会があればぜひ壮大な祭りも見てみたい神社です。

秩父神社

住所: 埼玉県秩父市番場町1-3
電話: 0494-22-0262
休み: 無休
営業時間: 5:00~20:00(冬季は6:00~)
料金: 無料
期間: 通年
交通: 関越自動車道・花園ICより約50分
   秩父鉄道秩父駅から徒歩3分
駐車場: 50台(無料)
   
【投稿時最終訪問 2018年11月】

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