淡路夢舞台【安藤建築と自然が融合した公園】

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淡路島北部にあるリゾート施設『淡路夢舞台』は2000年に開かれた淡路花博(ジャパンフローラ2000)の舞台となった場所。本州から明石海峡大橋を渡ってすぐの場所にある海を望む丘一面に広がる公園で、多くの緑や花、そして安藤忠雄氏設計のコンクリート打ちっぱなしのスタイリッシュな建造物が共演する美しい場所だ。自然と人工物がこれほどまでに美しく融合している場所は稀有で、我が家のお気に入りの場所。淡路島を通るたび、ついついこの場所に立ち寄ってしまう。

水と緑とコンクリートが織りなす美しい風景

淡路夢舞台貝の浜

「貝の浜」と「ウェスティンホテル淡路」。まるで水があるかどうかわからないような不思議で広い人工池。水の底には廃棄される予定だった大量のホタテの貝殻が敷き詰められている。ウェスティンホテル淡路はこの美しい自然と建築美の中で快適なリゾートを楽しめるホテル。どの部屋も広く、テラスでこの景色と海を見ながらくつろげる。

淡路夢舞台

自然豊かな緑地の中に、無機質でスタイリッシュな建造物がいくつもつながっている。まるで遠い異国にいるような気分になる不思議な空間だ。

淡路夢舞台

貝の浜へは建築群から流れ出す水が集まってくる。まるで存在を感じさせないその水深の絶妙な計算が、池や水路をこの風景と一つながりにしている。迷路のように不思議に入り組んだ建物の中を進み、山の斜面中腹へと向かうルートで散策をする。

大阪湾と淡路島の山々も重なった素晴らしい風景

淡路夢舞台貝の浜

振り返る貝の浜。水が入っている場所がどこかわからない池は、人工物のエリアをひとつなぎの広大な空間にしてしまっている。そして美しい緑地、その向こうには青い海。大自然と人の手の入った緑地、そして建造物。自然と人の技が生み出した美しい空間だ。

淡路夢舞台百段苑

山腹にそびえるのは「百段苑」コンクリートとガラスでつくられた花壇群で、夢舞台にいると、その存在感はずば抜けて感じられる。

淡路夢舞台楕円フォーラム

「楕円フォーラム」。普段はこの楕円の底辺は池になっている。噴水がずらりとならび、美しく曲線に囲まれた空間に水音が心地よく響く。それは噴水ではなく、近未来の神殿のようにも思える場所。夜のライトアップも見事だ。

淡路夢舞台海回廊

展望テラスより望む「海回廊」。いくつもの貝がしきつめられた池のような水路が、少しずつ段を下りながら流れていく。その広がりは、大阪湾や青空と一体となり、ここをとても開放的な空間にしている。池を渡ったりくぐったり、建造物群は迷路のようにつながっている。 大阪湾に浮かぶ船に見立てた建物がウェスティンホテル淡路だ。

淡路夢舞台

迷路のようなスタイリッシュな建物の中を進むと、山の中腹にある百段苑がどんどん近づいてきた。曲線と直線、コンクリートとガラスだけで構成されるシンプルさと自然の豊かさの対比が美しい。

奇跡の星の植物館

一面ガラス張り。コンクリートうちっぱなしの植物園は「奇跡の星の植物館」この夢舞台の景色と一体となりながらも、多様な植物を美しく見せてくれる植物館だ。それでいて、夢舞台のコンセプトを凝縮した場所で、もうひとつの夢舞台だ。

自然と協和して美しさが倍増する安藤建築

淡路夢舞台

百段苑にはエレベーターで上がれる。エレベーター塔の頂上から、ガラス張りのプリッジが百段苑とかけられている。まるで空に入口があるかのような不思議な風景。移動するための通路にも驚きを忘れない、安藤建築の真骨頂にも感じる。

淡路夢舞台

緑に飲み込まれていくエレベーター塔。それは「天空の城ラピュタ」を思わせるような光景。ただ、自然に浸食される文明ではなく、ここは自然と共和する文明であり、相まってその美しさを引き立たせている。文明が自然に飲み込まれて廃れていく哀愁ではなく、文明と自然が融合して、ひとつの新しい躍動をつくりだしている。

淡路夢舞台百段苑

「百段苑」に到着する。名の通り100の花壇が山の斜面に複雑に組み込まれ、階段でそれぞれつながっている。花壇には世界の様々な種類のキク科の植物が植えられいる。階段の上り下りがあるが、ひとつひとつ花を見て、そして時々芳醇な花の香りを楽しむ。

淡路夢舞台とウエスティンホテル淡路

百段苑から夢舞台を見下ろす。船をデザインしたウェスティンホテル淡路の建物が、本当に大阪湾を行く豪華客船のようにも見える。ホテルの建物は、アルファベットの「A」の形をしていて、海にその舳を向けている。海には「淡路交流の翼港」が張り出していて、プレジャーボートのビジター係留も可能。クルージングでウェスティンホテルに宿泊するセレブもいるそうだ。

淡路夢舞台円形フォーラム

最後に訪れたのは「円形フォーラム」。夢舞台でも大好きな場所のひとつだ。ホタテ貝を敷きつめた浅い池を円形のスロープが幾重にも複雑に囲んでいる。コンクリート打ちっぱなしの円の中の空間には、夢舞台で行われているイベントに関連したオブジェが飾られる事が多い。円底から見上げる淡路島の青空は深く、無機質と原色の見事なコントラストを楽しませてくれる。

夜の夢舞台はライトアップされた幻想的な空間

淡路夢舞台円形フォーラム夜景

夜になると、円形フォーラムは見事にライトアップされる。昼間の自然との一体化と異なり、コンクリート打ちっぱなしのの近代建築、安藤建築の美をたっぷりと楽しませてくれる。写真だけでは都市の中の空間だが、ここに実際に立てば、視覚以外の五感が自然を感じさせてくれる。遠くから聞こえる波の音。複雑なスロープを伝い駆け下りる潮風や山風。そして、その風が運んでくる虫の音。大都会のライトアップでは感じられない、深い自然の息吹。真っ暗な闇夜からあふれんばかりに、この円筒の中にこぼれ落ちてくる。暗闇に浮かび上がるスタイリッシュな空間は芸術そのもので、デートスポットとしてももってこいだ。
円形フォーラム以外の場所も美しくライトアップされており、演出された幻想的な世界の夜の散策だ。夢舞台にはレストランもあるので、ゆっくりと滞在して安藤建築と自然の調和された空間を楽しみたい。

淡路島北部の観光と宿泊情報

淡路島北部の観光は「兵庫県立淡路島公園」や「あわじ花さじき」、「淡路夢舞台」といった花と緑の公園が人気。特に淡路夢舞台は、著名な建築家である安藤忠雄氏が設計した建物と緑が調和する美しい空間として人気を博しています。そんな淡路夢舞台でリゾート気分を満喫して宿泊できるのが、同じく同氏が設計した「ウエスティンホテル淡路」で、海と緑を見ながら美しい空間でのんびりとした滞在が楽しめます。また淡路島で温泉宿に泊まるなら洲本市の洲本温泉が人気。目の前に海が広がる洲本温泉は海の幸と海を眺められる温泉が多く、夏には海水浴も楽しめます。

■ 淡路島のオススメホテル・温泉宿一覧

淡路夢舞台

住所: 兵庫県淡路市夢舞台1
電話: 0799-74-1000
休み: 施設により相違(入園は自由)
営業時間: 施設により相違(入園は自由)
料金: 無料(有料施設もあり)
交通: 神戸淡路鳴門自動車道・淡路ICより車で約5分
駐車場: 600台(1日500円・7:00~23:00・3000円以上利用で駐車料金サービス)

【投稿時最終訪問 2019年1月】

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