琴引浜海水浴場【美しい砂と青い海でシュノーケリング】

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観光地として有名な京都府の琴引浜。踏みしめると音が鳴る「鳴き砂」で有名な全長1.8kmの白砂青松の景勝地で、国の天然記念物に指定されている美しい海岸だ。そんな貴重な琴引浜の浜辺で海水浴を楽しむことができる。

アウトドア派向けのビーチ、天然記念物の浜で泳げる美しい琴引浜

琴引浜駐車場

夏の琴引浜は大混雑。琴引浜手前の大きな広場が臨時駐車場になっている。琴引浜は屈指の美しさを誇る海水浴場としても人気。臨時駐車場には海の家、トイレ、更衣室とシャワーがある。

琴引浜

臨時駐車場から車路を歩いて坂を登る。登りきったところが琴引浜への降り口。青い海と真っ白な砂浜。そしてその後ろには草原が広がっている。一言では形容できない、日本のよくある海岸とは全く違うとても美しい風景。日本海・山陰地方独特の美しい海岸美だ。

琴引浜

琴引浜へ降りていく。草地の上を抜けると真っ白でサラサラな砂の上に出る。夏の陽射しに焦がされながらもその白さゆえ、砂の熱さもその砂と同じように柔らかい。

琴引浜の鳴き砂

美しい琴引浜の鳴き砂。真っ白な砂の正体は石英の砂粒。美しい海の波に洗われ続け、不純物が混じっていない状態になってはじめてこの砂は「鳴く」足で強く砂を擦るように蹴ってみる、両手で力強く砂を押し合わせる。そうすると、この美しい砂は「キュッ」といって不思議な音を立てる。残念ながら琴引浜のどこの砂も鳴く訳ではない。ゴミや不純物が混じっていない場所の砂でないと鳴かない。また、綺麗な場所でも、雨の日など湿っていても砂は鳴かない。ひときわ美しい砂を探して、そこで砂が鳴くかどうか確かめたい。

琴引浜の渚

美しく砂洗う琴引浜の海はとても美しい。真っ白な砂と真っ青な海のコントラストを描く透明な風景。水質も申し分なく、海水浴場としては最高。昨日泳いだ浜詰海水浴場も良かったが、美しさとしてはやはり琴引浜海水浴場の方が数段上だ。

■温泉街のど真ん中、遠浅の美しいビーチ「浜詰海水浴場」

琴引浜海水浴場

美しい砂浜の中を一筋の川が海に流れ込んでいる。一面川底が砂の川の流れというのも珍しく、普段着の娘は海よりこちらの川の方が楽しい様子。時々流れてくる川草を拾い上げては遊んでいる。

琴引浜海水浴場

浅くゆるやかな流れの川は小さな子供の絶好の遊び場。上流へ向かって遡上開始。

琴引浜海水浴場

この川は向こうの山が源流で、短い距離しか流れていないようなので水は比較的きれい。ゴミや泡、異臭などは見当たらない。とはいえ、付近の集落の中を流れるので、体ごとどっぷり水に浸かるのはやめておいた方が良いだろう。

琴引浜海水浴場

川での遊びが終わったら、今度は美しい波打ち際を散策。ビーチを西に向かって歩いていく。サラサラで柔らかいの砂と美しい海が交わる場所は痛くもなく、冷たくてとても気持ちが良い。足に感じる心地よさ、漣のサウンドと、見える透明な海。なんとも気持ちの良い散策だ。本当はここで泳ぎたいが・・・

美しい砂以外にも岩場がたくさん!シュノーケリングにももってこい!

琴引浜シュノーケリング

琴引浜を西に進むにつれ、海の中に岩が見えるようになってきた。それでもその岩以外の海底にはどこまでも美しい砂が敷き詰められいてる。

琴引浜シュノーケリング

さらに西に進むと、岩場の数は増えていく。この付近ではシュノーケリングを楽しむ人も多い。真っ白な何もない砂地のイメージがある琴引浜だが、同じビーチの中でとてもバラエティに富んだ地形を見せてくれる。シュノーケル大好きな僕としては、「琴引浜でシュノーケル」を次の機会にぜひやってみたいと思う。

琴引浜シュノーケリング

岩場をよく観察してみると、カゴカキダイの幼魚が泳いでいる。(写真中央、黄色と黒の模様)。シュノーケルやダイビングの定番の魚だが、こんなに浅いところでその姿を確認でき、この海の豊かさを感じられる。

琴引浜シュノーケリング

岩場に囲まれた潮だまりやタイドプールが多くある。砂が敷き詰められ、浅い潮だまりは小さな子供の遊び場や自然観察の場としてはもってこい。

ウミウシ

海の中でウミウシを発見。恐る恐る、子供たちはつんつんして、見慣れない海の動物を観察している。

鳴き砂だけじゃない!太鼓のようになる砂浜もある琴引浜

琴引浜太鼓浜

琴引浜の中央、「太鼓浜」までやってきた。ここは岬になっていて、海に向かって砂浜が大きくせり出している場所。この付近の砂は美しく、足の裏をこすり付けるように歩くだけでよく鳴く。さらにはここでジャンプして、大きく地面を両足蹴ったり、強く手で叩き付けるとドンドンと音が鳴る。太鼓浜の名前のとおり、まるで太鼓のように音が響く不思議な場所だ。太鼓浜の向こうの西側にも琴引浜は続いている。海岸は東側よりも手付かずな自然が多く残っている。駐車場やトイレなどの施設からも遠く、海で遊ぶ人は少ない。その分、綺麗な鳴き砂や、微小貝といったきれいな海にしか住まない生き物も確認されている。さらには地下水が砂浜に流れ落ちる「白滝」や無料の露天風呂もある。

琴引浜太鼓浜

太鼓浜から振り返る琴引浜東側。青い海と夏空、真っ白な砂と深い緑が織りなす自然あふれる風景。海には岩場も広がり、シュノーケルの絶好のスポットになっており、シュノーケリングをする人も多く泳いでいる。

琴引浜タイドプール

太鼓浜付近には広い潮だまりのような海がある。一面に砂が敷き詰められており、深くなる場所も少ない。まだ小さな幼児が海デビューするのにも絶好の場所だ。ただし、岩が所々あるので、濡れてもいい靴は履かせてあげたい。

琴引浜タイドプール

太鼓浜は海に向かって岩盤が突出し、その根元付近に浅い砂地の海が広がっている。付近の岩は「グリーンタフ」といわれる緑色凝灰岩。見た目奇岩で、まるで人工的に作ったかのような感じがする。それらは海底火山の噴火でできたもので、美しい砂と複雑な奇岩という琴引浜独特の風景を作り出している。この琴引浜も「山陰海岸ジオパーク」に含まれており、多様な海岸美を楽しめる。

琴引浜岩場

太鼓浜から海に向かう岩場の先端まで歩いてみる。まるで不純物を多量に含んだコンクリートの足場のような岩場。自然の岩場なのだがとても不自然。目の前に一面に広がる真っ青な海と奇岩。遠く異国の地に来たかのような不思議な光景。これも琴引浜の表情のひとつ。

琴引浜海水浴

太鼓浜から駐車場に戻る道がある。ここからの登り道、琴引浜を振り返る。琴引浜は遊泳が可能だが、天然記念物にも指定されている鳴き砂を守る為、規則がいくつかある。
ビーチでは全面禁煙。火気の使用禁止で花火も不可。ゴミのポイ捨てはもちろん不可。ゴミの持ち帰り推奨だが、駐車場には大きなゴミ箱が設けられている。ビーチにはトイレどころか海の家もない。すべてビーチを離れた場所にある。砂浜を汚さないよう、サンオイルの使用も控えるように呼びかけられている。そういった制約が厳しいため、ここでの海水浴客はアウトドア派が多い。ラッシュガードの着用率も高く、特に西側に行くほどシュノーケルもできるのでアウトドア率が高まる。砂にはゴミは落ちておらず、この美しい海岸を汚さないよう細心の注意をもって海水浴を楽しみたい。ちなみに、鳴き砂の持ち帰りも天然記念物のため、法律で禁止されている。砂を持ち帰っても、手の脂などで汚れてすぐに鳴かなくなる。鳴き砂は琴引浜の自然にあってはじめて鳴くのだ。

琴引浜

駐車場へ戻る途中見かけた浜辺の植物。海の青さと葉の緑、そして花の紫が夏の太陽を受けて、鮮やかな風景を楽しませてくれる。

琴引浜の付近には色々な施設や見所が目白押し

琴引浜の松林

琴引浜の後ろは見事な松林になっている。美しい海の色と砂浜を松の向こうに楽しむ。松独特のあの心地よい香りを味わいながら、潮風に吹かれての散策は夏の暑さも忘れさせてくれる。

琴引浜白滝神社

琴引浜の後ろの松林の中には「白滝神社」がある。琴引浜に流れ出す「白滝」がご神体のようで、深い松林の中に鎮座する神社はとてもご利益があるように思える。

琴引浜バーベキュー場

琴引浜の降り口から太鼓浜までの浜の上部には旅館や海の家、駐車場が建ち並ぶ。バーベキュー場やキャンプ場もあり、浜から一歩上がった場所で浜を汚さないように各種施設がある。

琴引浜海水浴

旅館や駐車場が建ち並ぶ車路から見下ろす琴引浜。どこまでも続く真っ白な砂浜は原始の様相で、よくある海水浴場にある海の家などは全く見当たらない。この美しい砂浜を守る為、海水浴の付帯施設や旅館などは全て、一段高くなったこの場所で作られている。

琴引浜駐車場

琴引浜の駐車場。普段はこの駐車場に車を停めるが、海水浴シーズンなどはすぐに満車になる。この駐車場から琴引浜への入口があり、ゴミ箱も設けられている。付近には海の家や自販機、トイレやシャワーなどがある。

琴引浜シャワー

琴引浜シャワー

琴引浜の上部、駐車場から太鼓浜の降り口にかけては3か所の公衆トイレとシャワーがある。施設の規模は駐車場の方から少しずつ小さくなっていく。駐車場の近くのトイレはシャワーは屋内だが、あと2つは屋外になっている。屋外のシャワー場所と、簡易シャワー室(有料・温水100円)も道端に何か所か設けられている。

美しい砂浜と海と緑があふれる自然風景。真っ白な砂地と岩場が織りなす豊かな海の中。鳴き砂や太鼓浜、地下水の滝や露天風呂。美しくもバラエティーに富み、大好きなシュノーケルが楽しめるこの琴引浜。キャンプ場もあるので、9月にラッシュガードで身を包んでシュノーケルしながらのキャンプというのも楽しいかもしれない。ともあれ、アウトドア派には大満足のビーチ。今日は足を浸けただけだが、次回はフィンとマスクを装着して、この美しい海に飛び込みたい。

琴引浜の宿泊情報

琴引浜付近での宿泊は、車で約20分の温泉郷「夕日ヶ浦温泉」がおすすめ。多くの旅館が軒を連ね、どの宿も温泉や日本海の海の幸を楽しませてくれます。夕日ヶ浦温泉にも美しい海水浴場があり、和のレトロを感じさせてくれる町並も人気があります。

琴引浜海水浴場

場所: 京都府京丹後市網野町掛津
電話: 0772-72-0900 (京丹後市観光協会網野町支部 )
期間: 7月~8月
特徴: 砂浜、岩場、禁煙・火気厳禁ビーチ
交通: 宮津与謝道路与謝天橋立ICより約1時間
シャワー: あり・無料(冷水)/有料(温水)
更衣室: あり・無料 (ビーチ外)
トイレ: あり (ビーチ外)
海の家: あり (ビーチ外)
駐車場: あり(1回1000円 600台)

【投稿時最終訪問 2014年7月】

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