民宿名駒【海鮮料理が美味しいしまなみ海道人気の宿】

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本州と四国をいくつもの島を橋でつなげて渡るしまなみ海道。高速道路で四国へ渡るだけでなく、自転車や徒歩でもいくつもの島を渡る島旅を楽しめるのも魅力だ。しまなみの島々には大きな旅館は少ないが、魚が美味しい民宿がいっぱいある。今回はそんな民宿の中でも人気の宿の一つが、しまなみ海道の愛媛県の本土に一番近い大島にある「名駒」だ。
大島を代表する民宿は、島の南部にある「名駒」と「千年松」どちらもすぐ近くにあり、とにかく料理が美味しいと人気。民宿とは名ばかりで、どちらの宿も実際は施設充実の旅館。しかも夏には間近の「千年松海水浴場」で海遊びも楽しめるため、夏休みはなかなか予約が取れない。今回はプライベートビーチをもつ「千年松」の予約は取れなかったが、幸いにも「名駒」での連泊が取れた。

民宿というより小規模な旅館で綺麗な建物

民宿名駒

名駒の外観。2008年に建て替えられた建物は新しくて近代的。駐車場も建物の前と道路を挟んだ所にあり、20台は停められるので満車の心配はない。

民宿名駒フロント

フロントもとても綺麗で民宿のイメージとはかけ離れている。1階は調理場と座敷だけになっていて、食事は基本的に宴会場で広々といただける。いかに「食」に重きを置いているかうかがえる。フロントには梅宮辰夫さんが訪れた時の写真が飾られていた。梅宮さん以外の芸能人もプライベートでも利用する人気の宿だ。

民宿名駒自販機
民宿名駒マンガ

客室はすべて2階。自販機コーナーや浴室も同じく2階にあるので便利。2階建てながらエレベーターがあるので、お年寄りや重い荷物があっても安心。とても天井が高く、広々している。特に階段の踊り場にある漫画コーナーは充実している。週刊誌からコミックまで、ずらりと収められている。ついつい夜遅くまで読んでしまった。

【しまなみ海道の島宿一覧】

様々なタイプの部屋での宿泊が楽しめる名駒

民宿名駒和室

スタンダードとなる7.5畳の客室。部屋が細長いので狭く見えるが、大人2人、子供2人程度なら十分。シンプルだが、清潔かつ綺麗なので、とても部屋での滞在は快適。ただし、民宿なので、布団敷きはセルフ。夏休み期間中の浴衣の提供はないなど、そのあたりはリーズナブルな値段相応のサービスになる。

民宿名駒トイレと洗面所

洗面とトイレ。洗面は天然木と砥部焼を利用したこだわりよう。しかも、センサー式の自動水栓を採用している。トイレは引き戸になっていて、こじんまりしながらも利用しやすい。客室の入口はすべて引き戸になっていて、比較的バリアフリーを意識している。ただし、踏込に段差があるので完全にバリアフリーにはなっていない。バリアフリー完全対応な客室は、のちほど紹介する1部屋のみになる。

民宿名駒子供用アメニティ
民宿名駒金庫

海水浴客が多い事も考慮してか、子供用の専用アメニティがあるなど、子連れにとても優しい。特に防水シーツの無料貸し出しがあるので、オムツが外れたばかりの子供連れにはとても嬉しい。民宿ながら、金庫やドライヤー、ポットが完備されているのでとても快適だ。残念ながら、冷蔵庫の備え付けはない。


民宿名駒ロフト付き和室

4部屋ある特別な部屋。広さは約10畳とほかの部屋よりも広い。縁側にテーブルとイスのセットもある。

民宿名駒ロフト付き和室

実はこの部屋、ロフト付和室。天井が高く、上部にはロフトがある。部屋分けは、宿が宿泊人数によって振り分ける。値段は変わらないので、この部屋に当たればラッキーだ。

民宿名駒ロフト

ロフトにはハシゴで昇り降りできる。3畳の畳が2か所と板の間で約8畳の広さがある。ここにも布団を敷いて寝れるようになっており、子どもには人気だ。ロフトにも電気がついていて居住性はあるが、いかんせん天井が低いので、油断すると頭を打つ。


民宿名駒バリアフリールーム

10.5畳の2間続きの特別和室。この部屋は入口にスロープがあり完全バリアフリーになっている。

民宿名駒部屋風呂

大浴場に行かなくていいよう、この部屋にのみ浴室が備えられている。どこにでもある家庭用の風呂だが、窓から島の緑あふれる素朴な風景が見られるのはとても良い。あまり使われることがないようで、浴室はとてもとてもきれいだ。

民宿名駒ベランダ

すべての部屋には小さなバルコニーがついていて、どの部屋からも海を臨むことができる。瀬戸内海の港の素朴な風景は旅情を掻き立ててくれる。激しい来島海峡の潮の流れの中、巨大なタンカーなど様々な船が通り過ぎていく風景は、見ているだけでも面白い。

民宿名駒客室からの海の眺め

部屋からの眺め。漁港の向こうには伯母島と竜神島という岩島が並ぶ。視界がクリアな日なら、この海の向こうに西日本最高峰の石鎚山が望める。冬場の宿泊なら、真っ白に雪化粧した石鎚山が海の向こうにそびえる神秘的な風景を楽しむ事ができる。

民宿名駒から望む来島海峡

名駒の目の前の海は来島海峡。来島海峡は日本三大急潮のひとつにあげられるほど、潮の流れがきつい。港の防波堤から身を乗り出せば、すぐ目の前にまるで川のように流れる潮流が。来島海峡の波が穏やかで波音は無いが、潮流が流れる川のような音が響き渡る不思議な海だ。

美味しさもボリュームも新鮮さも半端ない!凄すぎる名駒の海の夕食

民宿名駒食事処

夕食・朝食は1階の座敷でいただく。1階には広い座敷が何室もあり、多めの人数で宿泊すれば、1部屋をグループだけで割り当ててくれる。座敷は広くてきれい。よく手入れをされた庭や島の風景を窓の外に眺めながらの食事は快適。

民宿名駒刺身
民宿名駒宝楽焼
民宿名駒伊勢海老刺身
民宿名駒オコゼのからあげ

名駒の夕食はとにかく豪勢。目の前の瀬戸内海でとれた新鮮な地魚をふんだんに使った料理が目地押し。料理のグレードは3種類あるが、今回は中間のグレード。それでもお腹がいっぱいでもう食べられないくらいに、海の幸を楽しめる。刺身はこの来島海峡の潮流で身が引き締まった絶品の鯛。ものすごい弾力でプリプリ。中間のグレード以上には伊勢海老の料理がつく。伊勢海老の刺身は身がプリプリでとても甘い。殻も翌朝の味噌汁の中に入る。しかもこのイセエビ、刺身になりながらもまだ動いている。超新鮮!鯛を丸ごと一匹使った料理は「宝楽焼」土鍋に熱された那智黒石を敷き詰め、その上に鯛やサザエやエビ、卵など海の幸がどっさり。元々、淡路島の郷土料理のようだが、今治でも宝楽焼は多く楽しめる。宿や店によって鯛以外の具材がいろいろ変るのでその店ならではの味を楽しめる。オコゼの唐揚げカリカリしていてとても美味しい。細い骨もしっかりと揚げられているのでパリバリとせんべいのように食べられる。

解放的で露天風呂もある心地よい浴室

民宿名駒脱衣室

大浴場の更衣室。ここにも砥部焼の洗面台が使われるこだわりよう。ウォーターサーバーのコップも贅沢に砥部焼が使用されている。清掃も行き届いており、清潔。

民宿名駒内湯
民宿名駒露天風呂

浴室はシンプルながらもとても開放感がある。壁一面の窓と露天風呂と内風呂がつながったように見える設計が、空間を広く感じさせる。また、天井はとても高く、天井と壁の上部がガラス窓になっており、とにかく光がよく入る。露天風呂は壁が高く外の風景は望めないが、温泉ではなく、循環装置も強力ではないので湯船で長くくつろぐ事はあまりなかった。しかし、清掃はとても行き届いており設備も新しいのでとても快適だった。

民宿名駒洗い場

洗い場も7か所あり十分。子供用の桶と椅子も用意されている。ここにもこだわりがあり、シャワーヘッドからの吐水はとても細く細かい。体に当たれば一面に霧が立ち上るほどだ。シンプルながらも清潔でこだわりがとても光る大浴場だった。

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豪華な朝食と海の散策が気持ちよい名駒の朝

民宿名駒朝食

朝食はシンプルながらも、昨日のイセエビの殻を使った味噌汁などとても豪華。穴子などの魚介類を使った料理も海の宿ならではだ。肉類は一切ないので、朝のハムが唯一の肉分補給(笑)

民宿名駒前の防波堤

宿の前は漁港になっており、防波堤の上を散策できるようになっている。釣りをしてはいけないような看板が立っているが、漁師さんに伺うと注意してくれれば構わないとのこと。のんびりと釣り糸を垂れる。ちょっとの時間でニシキベラや小さなフグなどまずまずの釣果。娘もバケツで泳ぐ魚に興味津々だった。

民宿名駒ロケーション

防波堤から振り返る「名駒」標高230mの館山をバックにした緑と海に囲まれたロケーションは最高。大島の南端で幹線道路は無く、峠越えをしないとたどり着けない静かな港町。穏やかな滞在を楽しめる。ここから「千年松海水浴場」までは徒歩5分強。車なら1~2分だ。海水浴を楽しむ宿としても秀逸だ。

連泊すればさらに美味しいものを味わえる凄すぎる名駒の夕食

民宿名駒キジハタの刺身
民宿名駒アワビの刺身
民宿名駒鯛めし
民宿名駒タコのからあげ
民宿名駒伊勢海老のグラタン

2日目の夕食。連泊でもグレードを落とさず違う料理にきちんとしてくれるあたり嬉しい。アコの姿造り。アコは瀬戸内海での呼び名で学名は「キジハタ」という高級魚。さっぱりとした味わいながらもややコリコリ感があり、海水浴の後の疲れた体にはスルスルと入っていく。タコの唐揚げ。居酒屋で出てくるような小さいものではなく、ほぼ丸ごと1匹がとどんと豪快に揚げられてる。それでいて身はプリプリしていて衣はサクサク。この唐揚げは絶品だった。アワビの刺身。コリコリで絶品。本日の伊勢エビは焼き物。潮の香りが漂う、上品な味わい。ご飯も炊き込みの鯛めし。絶妙な味わいはご飯がとにかく進む。吸い物もアラが入っていて豪華。とにかく料理の量と質は半端でなくすごい。ちなみに幼児はお子様ランチを用意してくれる。小学生は大人と同じ料理だ。美味しい海鮮料理がお腹いっぱい頂け、快適で静かな滞在を楽しめる宿。海も近く、夏休みの子供を受け入れる体制もばっちり。冬には秀峰石鎚山を海の向こうに眺められる絶景。しまなみ海道の旅にはぜひ泊まっていただきたい、おススメの宿だった。

名駒のすぐ近くで静かな海水浴が楽しめる!

千年松海水浴場

夏の名駒の滞在の楽しみのひとつは島の海水浴。訪れる人も少なく、美しい瀬戸内海で静かな海水浴が楽しめる。
名駒の目の前に砂浜があるが、海水浴なら徒歩5分のところにある、大島のもうひとつの大人気民宿「千年松」の前のビーチがベスト。美しい砂浜に海に迫る山の緑がとても美しいビーチのです。

千年松海水浴場

サラサラの砂浜の両端には岩場があるのでカニなど生き物を探す磯遊びも楽しめる。対岸には四国の今治市の町並みを望み、船が行き交う来島海峡に面した海は美しく、子連れでも安心なビーチ。来島海峡の早い潮流もこの浜までは入り込まないので、沖に出ようとしなければ安全だ。

千年松海水浴場ビジター駐車場

このビーチは海宿千年松のプライベートビーチのようになっており、駐車場は宿専用。車で訪れたなら、宿の入口手前にある広場が外来用の駐車場となっており、車を置くことができる。
納涼席、シャワーや入浴施設は宿泊者以外使用はできない。ただし屋外にあるトイレは宿泊者以外でも利用でき、水着のままでも使えるので便利。また、納涼席に空きがあれば1マス3000円(宿泊・食事者優先)で使用でき、その場合は外付けシャワーも利用可能となる。 大人気の「満天の湯」も大人800円、幼児・小学生450円で日帰り入浴が可能だ。

海宿千年松の宿泊・海水浴記事は以下にあるので参考に願います。

民宿名駒

住所: 愛媛県今治市吉海町名駒155-3
電話: :0897-84-4172
イン: 15:00
アウト: 10:00
駐車場: 20台(無料)
交通: 西瀬戸自動車道・大島南ICより車で約5分
アメニティ: 浴衣(夏休み期間中の提供は無し)、ハミガキ、タオル、バスタオル
設備: テレビ、お茶セット、ドライヤー、金庫
客室: 13室(68名)

【投稿時最終訪問 2015年7月】

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