黒目川源流【さいかちの道】

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黒目川(くろめがわ)は、東京と埼玉を流れる一級河川。クルージングが人気の隅田川に流れ込む新河岸川の支流です。桜で有名な目黒川と名前が似ていますがその長さは倍近くになっており、23区の外郭にある小平市の都営霊園を源流としています。源流付近は都内の住宅地とは思えないほど自然が残っており、流れ始めたばかりの美しい黒目川源流の流れを楽しみながらウオーキングやサイクリングを楽しめます。

街中の霊園の中にある都内を流れる川の源流

黒目川の源流があるのは何と霊園の中。小平市にある都営の大規模な霊園「小平霊園」が一級河川の源流点となっています。小平霊園は芝生が多い少し洋風な雰囲気の霊園で、木々も多く残っており都内の住宅地にありながら自然豊かな場所です。

小平霊園は当然故人のへ参拝、墓参りの場所ですが、一般にも開放されており、散策をして自然に触れることができる場所です。園内には広場やベンチなどが多く設置されており、ウォーキングで訪れている人も多くいました。

小平霊園北口には広大な雑木林が残されており、その中にある「さいかち窪」という直径約100mの窪地が黒目川の源流となります。

さいかち窪へは歩いて近づくことができます。付近の霊園のように道は整備はされておらず、まるで山道を探検するかのようです。1948年に小平霊園ができる前には湧水で満たされた小さな池でしたが、今では木々の生い茂る窪地があるだけです。しかし雨が続いた後には水が溜まって沼のようになります。さいかち窪から北側の新青梅街道の地下を潜る小水路がつなげられており、そこから黒目川の水が流れ始めます。

黒目川の源流の流れを楽しめるさいかちの道

小平霊園の新青梅街道側の北口を出ると道向かいにウッドデッキがあります。この下には黒目川が初めて流れとなっています。

ウッドデッキから見下ろす黒目川。小平霊園から暗渠で新青梅街道をくぐってわずかに流れ出す水。この場所が目に見える黒目川の源流ともいえます。交通量がとても多い東京の大動脈の脇に川の源流があるのは、湧水の多い東京らしい風景といえます。

ウッドデッキからは黒目川沿いには「さいかちの道」という遊歩道が設けられています。都内の幹線道路沿いの住宅地に広がる緑あふれる遊歩道で、入口にはウッディな公衆トイレもあり都民の憩いの場ともなっています。

黒目川と住宅地の間を縫うように進むさいかちの道。黒目川を包みこむように広がる深い森と閑静な住宅地に挟まれた遊歩道はとても静かで、都内の幹線道路沿いとは思えないロケーションです。

さいかちの道は一度一般道に出ます。その手前で深い森におおわれていた黒目川が姿を現します。

清冽な水が流れる黒目川の源流。都内の住宅地に隣接するしているとは思えない緑の深さと水の清らかさには驚きです。

まるで深い山にいるかのような流れ出したばかりの川の流れ。手つかずの自然の様相を垣間見るこの場所のすぐそばに居を構えた人の暮らしがとてもうらやましく思えます。

一般道を渡り、黒目川の左岸にさいかちの道は続きます。全長は約1km。この先には東京の名湧水57選の黒目川天神社があり、都内の家の間を流れる美しい水に親しめます。

黒目川の源流の近くには、その支流のひとつ落合川の上流端もあります。こちらの湧水量はさらに豊富でなんと住宅街の中で本格的な水遊びができてしまうほど。あわせてハイキングやサイクリングを楽しみたいですね。

小平霊園

場所: 東京都東村山市萩山町1-16-1
電話: 042-341-0050
営業時間: 夏季7:30~18:30(入場は18:00まで)
     冬期7:30~17:00(入場は16:30まで)
休業日: 月1回・不定休
入園料: 無料
交通: 西武新宿線小平駅から徒歩5分(南口)
駐車場: なし

【投稿時最終訪問 2020年8月】

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