深大寺【深大寺そばと湧水と鬼太郎】

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東京都調布市の「深大寺」は、都内では浅草寺に次いで古い歴史を持つ寺院。神代植物園に面した境内は住宅地の中にありながらも豊かな緑に包まれており、境内からは豊富な湧水が流れ出す都内とはとても思えない風景です。深大寺そばも有名で、境内付近には多くの老舗そば店が軒を連ねており、散策がとても楽しい神社です。

ゲゲゲの鬼太郎で賑わう趣きある参道

深大寺参道

深大寺の門前には様々なお店で賑わっています。特に名物の深大寺そばを食べられるお店は何軒もあり、どのお店に入ろうか迷ってしまいます。さらには境内の横や裏にも深大寺そば店が約20店あるので、お店を見ているだけではわくわくしてきます。

深大寺鬼太郎茶屋

深大寺は蕎麦のほかにも有名なスポットが「鬼太郎茶屋」です。その名の通り、ゲゲゲの鬼太郎のお店です。作者である水木しげる氏は鳥取県境港市の出身で有名ですが、深大寺がある調布市に50年以上住み、名誉市民にもなっています。その所縁で鬼太郎のショップがあるそうです。

鬼太郎茶屋

境内の深い緑、歴史ある寺院建築と相まって、本当に妖怪が居ついていそうなお店の外観。実際に屋根の上には妖怪のオブジェがあり、風景になじんでなんとも言えない雰囲気を醸し出しています。1階は駄菓子屋風の店内には妖怪グッズが所狭しと並んでいて、水木しげる氏の世界観を堪能できます。2階はゲゲゲの鬼太郎の妖怪をモチーフにしたカフェになっています。

鬼太郎茶屋

茶屋の入り口にいる等身大の鬼太郎とねずみ男の像、そして妖怪が本当に住んでいそうなおどろおどろしい鬼太郎茶屋。屋根の上に乗った大きな下駄や妖怪、壁に描かれた妖怪など一緒に写真を撮る人でも賑わっています。

妖怪バン

目を引くのが鬼太郎茶屋の妖怪バン。ぬりかべが正面にペイントされたレトロなデザインで、ナンバーはもちろん、水木しげる氏の故郷境港のある鳥取。車の横側には鬼太郎とその仲間たちも描かれています。商用車として使われていますが、駐車中は見事なディスプレイになります。

境内の前を流れる湧水と深大寺そばの名店

深大寺山門

参道の奥には境内の入口である山門があります。賑やかな参道の真正面に建つ茅葺の山門にはとても趣と歴史を感じられます。

深大寺湧水

深大寺の境内には湧水が多く湧いており、山門の左側にも木々の間から湧き水が流れ落ちています。小さな仏像が安置された石樋から水が湧き出し、まるで神社の境内のようになった浅い池のような水路を満たして流れる神秘的な光景です。

深大寺参道

山門に続く深大寺参道は、山門の前で横方向に走るもう一つの参道と垂直に交わっています。横方向の参道にもお店や蕎麦屋が軒を連ねており、流れる水路の脇にベンチも配されたとても美しく趣きある通りになっています。

亀島弁財天

山門前斜向かいには亀島弁財天の池があります。多くの木々に覆われた神秘的な池です。

深大寺そば一休庵

参道でひときわ目を引く緑に包まれた趣きある建物が「深大寺そば一休庵」。店内の石臼で製粉し、職人の手でいただける手打ちそばは絶品と人気の深大寺そばのお店です。

都内で2番目に歴史がある深大寺の境内

深大寺山門

深大寺の門前を楽しんだらお参りのために境内へと入ります。境内の入口にある藁葺きの山門は深大寺の境内のなかでも最も古い建造物で、歴史をとても感じます。

深大寺鐘楼

境内に入ってすぐ横にある鐘楼。明治になってすぐに再建されたものですがとても立派なものです。深大寺の鐘は都内で3番目に古いものでしたが、現在は保存のために新しい鐘と取り替えられ、釈迦堂に安置されています。

深大寺本坊旧庫

鐘楼の前には「深大寺本坊旧庫」があります。幕末の1867年築の台所棟で、東京都内でも数少ない茅葺屋根建物です。その大きさは迫力があり、否応なしに目がひかれます。

深大寺本坊旧庫

内部はケヤキの大黒柱や梁の重厚感漂う土間とその横に板の間がある昔話に出てきそうな空間。豪農や庄屋の邸宅といった感じです。今もここで蕎麦打ち等が行われているそうで、とても日本の歴史と伝統を感じることが出来ます。軒下には伝統的な農具が飾られていました。

深大寺手水

深大寺の手水は閼伽堂(あかどう)と呼ばれており、まるで井戸から水が湧き出すかのような造り。水が豊かな深大寺らしい風情を感じます。

深大寺五大尊池

境内の中にも五大尊池という池があります。緑に包まれた静かな佇まいです。

深大寺本堂

阿弥陀如来を祀る巨大な本堂。大正時代に再建された本堂ですが、とても巨大で見事な装飾が施された屋根には圧倒されます。

深大寺元三大師堂

本堂と並ぶ元三大師堂。美しい意匠の屋根で、こちらも大正時代に再建されています。元三大師は平安時代に延暦寺18代の座主を努めた僧侶でで天台宗の中興の祖と言われています。正月3日に亡くなったので、元三大師と呼ばれているそうです。

深大寺開山堂参詣道

元三大師堂の横から開山堂参詣道が続いています。立派な屋根を見下ろしながら緑の中を進む厳かな道です。

深大寺開山堂

「開山堂」は昭和58年、開創1250年記念に新築された奈良時代様式のお堂です。高台に建っており、木々の間から境内を見渡せる静かな場所です。開山堂の後ろには深大寺の北門があり、門を出ると広大な神代植物園の深い森が広がっています。郊外の住宅街にありながら、深い自然が残る美しい場所です。

湧水と深い緑が織りなす美しい深大寺の風景

深大寺の土産店

深大寺は境内の周辺にも土産屋などがいくつかあります。とても趣があり、ついつい立ち寄りたくなるお店も多く、散策しているだけでも楽しく感じます。

深大寺大黒天と恵比寿天

境内の西側には湧水が流れる水路沿いの趣きある参道があります。参道には大黒天と恵比寿天が祀られています。

深大寺湧水

水路を流れる湧水。深大寺境内の森の中で湧いた湧水が清流となって癒やしの音を奏でています。都会の中にに透き通った冷たい水が流れているのは湧水の多い東京ならではの景色です。

深大寺激深沙堂

湧水が流れる参道の奥に鎮座する激深沙堂。木々に囲まれたとても静かなお堂です。

深大寺遊水池

深沙堂の裏側を本堂に向かう参道があり、その左側には深大寺の美しい水を生み出す水源の湧水池があります。

深大寺境内

水源湧水池の横から本堂とは反対側に階段が続いています。

深大寺庭園

階段を登ると、和食割烹の水神苑の庭にある池のほとりにでます。

深大寺深山茶屋

さらにその先にある深山茶屋。深大寺の緑の中、最高のロケーションで深大寺そばを頂ける名店ですが、残念ながら訪問して間もなくの2021年早々に閉店したそうです。今度はこのお蕎麦屋に寄りたいと思っていただけに残念。

深大寺延命観音

階段を降りて再び水源湧水池から本堂へと向かって参道を歩きます。途中、石垣の中に穿たれた岩屋に祀られた延命観音。

深い木々と湧水に囲まれ、美味しい蕎麦がいただける都内でも歴史ある深大寺。とても趣があり、癒やされる寺院でした。

深大寺

場所: 東京都調布市深大寺元町5-15-1
電話: 042-482-3032
営業時間: 9:00~17:00
休業日: 無休
料金: 無料
交通: 中央自動車道・調布ICより約10分
駐車場: なし(近隣の有料駐車場を利用)

【投稿時最終訪問 2020年10月】

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