伊香保温泉・石段街を下る散策

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「伊香保温泉」は榛名山の東麓、標高約700mにある群馬県では草津に並ぶ温泉街。400年以上の長い歴史を持つ温泉で多くの歴史的な著名人も訪れています。その代表的な風景が、温泉街を貫く石段。長さ300m、標高差68mを一直線に続く石段は365段あり、その中に伊香保の湯が流れています。石段街は多くの観光客が歩き、途中にある足湯や飲食店、レトロな遊戯施設を楽しむ風景は伊香保ならではです。今回は通常登る石段街を下りながら散策します。利用する駐車場は、伊香保温泉中心街では唯一ともいえる駐車料金が無料の「河鹿駐車場」です。

伊香保温泉上部の無料駐車場「河鹿駐車場」

河鹿橋

訪問した日は三連休たったので、石段下のメインの駐車場はどこも満車。さらに道を奥に進み、伊香保温泉の上部にある河鹿橋駐車場に車を停めました。駐車場から温泉街へは朱塗りの美しい河鹿橋を渡ってちょっとした散策になります。

河鹿橋

河鹿橋の周りにはたくさんのモミジがあり、秋には紅葉が見事です。またジブリ「千と千尋の神隠し」に出てくる油屋の赤い橋のモデルとも言われています。伊香保の温泉が流れる川を渡る鮮やかな朱色の橋は確かに幻想的で、物語に出てきそうです。

伊香保温泉の茶色い川

河鹿橋が渡る川は驚くほど茶色くなっています。この川のすぐ上流には伊香保温泉の源泉があり、温泉が大量にこの川に流れ込んでいるようです。伊香保温泉は黄金の湯と呼ばれ、成分に含まれる大量の鉄分が空気に触れることで酸化して、茶色くなるそうです。

伊香保温泉鄙びた風景

伊香保温泉は有名観光地ですが、石段街より上部の町外れは結構寂れています。しかしそれがどこか画になるような気がして、石段街までの移動を楽しませてくれます。

伊香保温泉お土産

伊香保温泉のお土産といえばやっぱり「湯の花饅頭」。いわゆる温泉まんじゅうですが、伊香保が発祥の地と言われています。土産店では必ずと言っていいほど湯の花饅頭が売られており、伊香保のお土産には必須。また、石段街では出来立てアツアツの湯の花饅頭も売られています。柔らかくてもちもち、とろける餡が中に入った絶品は食べ歩きにはもってこいです。

伊香保神社から下る伊香保温泉石段街の散策

伊香保神社

道を進むと伊香保神社の境内に出てきます。伊香保神社は石段を一番下から昇ると最上段に鎮座している神社。駐車場から普通の道を歩いて境内に出てきてしまうのは少し興ざめですが、参拝をするには今回車を停めた河鹿橋駐車場が便利です。伊香保神社は群馬でも屈指のパワースポットで、子宝・安産・縁結びの強力なご利益が賜れます。伊香保温泉の守り神なので、石段街の散策の前には必ずお参りしておきましょう。

伊香保神社参道

本来なら神社を目指して石段街を登ってきますが、今回は神社から石段街へ下っていきます。車まで戻るなら、結局は登り返すことにはなりますが・・・

帰路は神社の境内まで登らなくても、鳥居前あたりから駐車場への道に入ることが出来るので、登る階段は多少少なくできます。

伊香保温泉石段街

伊香保温泉の顔ともいえる石段街。長さ300m、365段ある石造りの階段が山の斜面に一直線に続き、その両端に温泉旅館や土産店、飲食店などが軒を連ねる温泉情緒あふれる佇まいです。

伊香保温泉からの赤城山

石段を下ると温泉街の向こう遠くに赤城山の雄大な姿を望むことができます。

伊香保温泉レトロ

石段街には射的や輪投げ、ダーツなどの昔ながらの遊戯場があります。温泉街の情緒をとても醸し出しており、大人も子供も楽しめます。

伊香保温泉石段街

多くの人が行き交う石段。途中に何か所もテラスがあり、足湯やお店などが軒を連ねています。またわき道に入ると、飲食店が点在するレトロな風景も方々にあります。

伊香保温泉小満口

小満口(こまぐち)は湯元から石段を流れる温泉を各宿に分岐させている設備で全部で4箇所あります。ガラス越しに大量の湯が流れていく様子を伺えます。湯が流れる水路は汚れ防止や温度管理のために石段の下には埋設されていますが、メンテナンスや調整のために小満口があると思われます。

伊香保温泉段数

石段には所々に目安となる段数が記されています。

伊香保温泉休憩処

途中に休憩処や足湯があり、石段を登る途中に休息をすることが出来ます。

伊香保温泉石段の湯

石段の途中にある公共の湯「石段の湯」。伊香保温泉の黄金の湯に源泉掛け流しで浸かることができます。赤茶色の湯は濃厚に感じますが、仄かな温泉の香りで思ったよりもマイルド。白いタオルも一瞬にして染まるようなことはありませんでした。それでも浴槽には温泉成分がこびりつき、温泉の効能をしっかりと感じられます。

浴室には内湯ひとつだけですが源泉掛け流し。小さいですがテラスに出られるようになっており、赤城山の眺めを堪能できます。2階は畳敷きの大広間になっており、ゆっくりと湯上がりにくつろぐことができます。

伊香保温泉都市温泉計画第一号

石段の湯を楽しみ、もう少しだけ下ると石段街の下に到着します。ここから頂上を目指して365段を登り返します。石段街の途中には「我国温泉都市計画第一号の地」の碑があります。伊香保温泉の石段温泉街は古く戦国時代末期に形成されたとされており、温泉を中心とした街っくりの先駆けの地であるといえま

お年寄りや小さな子どもがいれば、運転手だけ車に戻って、石段街の下で合流するのも良いでしょう。

伊香保温泉の奥にある源泉は秘湯の雰囲気

伊香保温泉源泉の川

再び石段を頂上まで登り返し、駐車場の車に戻る前に立ち寄りたいのが、河鹿橋のさらに奥にある伊香保温泉源泉。源泉に向かう途中に流れる小川には温泉の成分が流れ出しており、茶色の湯の花が川底にたっぷりとこびりついています。

伊香保温泉飲泉所

伊香保露天風呂に向かう道中に伊香保温泉飲泉所があります。伊香保で唯一「黄金の湯」の飲泉ができる場所で、熱い湯が流れ出しています。一口頂くと、とにかく鉄臭くて少しヒリヒリします。これをゴクリといくには、慣れていないとなかなかの苦行です。

伊香保温泉源泉

伊香保温泉の最も奥まった最上部に鎮座する伊香保源泉。地下から毎分460リットルを超える湯が湧き出す様子をドーム型のガラス越しに眺めることができます。

伊香保温泉黄金の湯源泉

ドーム型のガラスは源泉が空気に触れて酸化することを防ぐ効果もあるそうです。鉄分を含む茶色をした伊香保温泉の黄金の湯ですが、湧出した直後は透き通るような透明色。空気に触れることで含有される鉄分が酸化して茶色くなるそうです。この源泉だけで見られる湧き出したばかりの伊香保の湯の姿です。

伊香保温泉露天風呂

伊香保源泉地のとなりには、日帰り湯の伊香保温泉露天風呂があります。伊香保の深い緑に包まれ、湧き出したばかりの伊香保の湯に浸かれる極上の源泉かけ流し温泉です。

河鹿橋駐車場

場所: 群馬県渋川市伊香保町伊香保 湯元586番11
電話: 0279-22-2873 (渋川市産業観光部観光課観光施設係)
営業時間: 24時間
休業日: なし
駐車場: 18台
アクセス:

【投稿時最終訪問 2019年9月】

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