福崎町辻川観光センター【妖怪ベンチと妖怪フィギュア】
兵庫県福崎町。姫路市の北部に位置する町で、周囲を山々に囲まれた美しい市川が流れる町。古くは街道が交差する交通の要衝として栄えていました。現代の知名度はお世辞にも高いとは言えませんが、近年注目を集めているのが「妖怪ベンチ」です。
福崎町の店舗にリアルな妖怪の実物大フィギュアが座るベンチがいくつもあり、町内を散策すると、多くの妖怪たちに出会うことができます。日本の民俗学の父と呼ばれる柳田國男氏の出身地である福崎町は、氏の著書「妖怪談義」に着想を得た妖怪による町おこしが人気となっています。そんな福崎町の妖怪めぐりをするのにもってこいの立ち寄りスポットが「福崎町辻川観光センター」です。
妖怪ベンチめぐりで必ず立ち寄りたいスポット
柳田國男の生家が保存されている辻川山公園の近くに「福崎町辻川観光センター」があります。サキちゃんプラザという愛称をつけられたビジターセンターで、妖怪ベンチなどの情報はもちろん、お土産の販売や飲食店もあります。
中でも目玉なのが、妖怪フィギュアの展示。妖怪ベンチのフィギュアや全国妖怪造形コンテストの入賞作品がたくさん展示されており、相当な見ごたえです。妖怪ベンチ巡りをするなら、絶対に外せないスポットです。
辻川観光センターにも妖怪ベンチがあります。ここには福崎駅の妖怪の代表ともいえる、河童のガジロウがおり、訪れた人と将棋を打とうとしています。河童と将棋で勝負する、なんともほのぼのとした写真がここでは撮れます。
肌感や爪の鋭さなど、リアルな妖怪さを感じるガジロウですが、その人間くさいオチャメさに親しみを感じてしまいます。
その他顔出しパネルやイベントのベンチなど、設置されています。
福崎町の観光情報、妖怪に関する情報などを収集できる情報コーナーもあり、ここでは休憩するスペースもあります。妖怪の壁画のウッディな館内で一息つけるのはありがたいところ。ここで妖怪ベンチめぐりの道順を確認するのも楽しい時間です。
また、お土産コーナーでは、福崎町の特産品もちむぎを使った食品、やガジロウをはじめとする妖怪グッズなどが販売されています。町内での観光土産店は他には駅前くらいなので、お土産はここで買い求めましょう。
展示されている妖怪フィギュアがすごすぎる!
妖怪ギャラリーには柳田國男の著書に出てくる妖怪物語のワンシーンや、妖怪ベンチの原型、これまでの全国妖怪造形コンテストの入賞作品が展示されています。
格子状に木材を組んだギャラリーはまるで迷路のようで、その中にずらりと妖怪が展示されている様子はさながら妖怪が闊歩するダンジョンのように思えます。
福崎町のキャラとも言える、河童のガジロウ。手に持っているのは尻子玉。人間のお尻の穴から河童が抜き取る架空の臓器で、これを抜き取られた人間は腑抜けになるとか。
スマホで自撮りをしているマッチョな鬼。どことなくいかりや長介さんが扮したカミナリ様に似ています。この鬼の妖怪ベンチはスーパーマーケットに設置されています。一緒にベンチに座って自撮りしてみるのも楽しそうです。
妖しくも艶めかしい雪女。真っ白な肌ではなく、緑色の肌をしているあたり、妖怪っぽさが濃くなってきます。それでもどきっとするような美しさです。
雪女の妖怪ベンチは日帰り温泉に設置されていましたが、温泉施設の閉鎖により、ここ辻川観光交流センターに仮設置されています。実物大の雪女の妖怪ベンチに座ると、雪女がすり寄って顔を近づけて迫ってくるようなポーズになり、色っぽさを相当感じます。しかしその誘惑にまけておイタをしてしまうと・・・
凍りづけにされてしまうのでご注意を!
どこか愛らしく思える猫また。福崎町のマークが模様になった可愛らしい着物を着ています。猫またがいるのは、メンチカツやコロッケが美味しいと評判のミートショップ。せっかくなのでできたての美味しいものを買いベンチに腰かけて頂こうとすると、猫またにねだられてしまう構図になります。
筋肉モリモリマッチョの天狗。手には大好物で福崎町の名物、もちむぎどら焼きを大切にもっています。
妖怪ベンチの天狗はスーツを着て仕事(??)をしていますが、辻川山公園の天狗はこの格好で逆さまになり、もちむぎどら焼きをもったまま決まった時間に飛び出してきます。
辻川山公園にある砂かけ婆のブロンズ像が、ここでは色づきのカラーフィギュアで展示されています。
絶対通ってはいけないと言われている竹藪を、遅刻しそうなために禁を破って立ち入った女子高生。その背後には不気味に女の子に砂をふりかける砂かけ婆が。目に見えぬ何かに怯える女子高生の表情がとてもリアルです。
座敷わらし。毬ではなく頭蓋骨で遊ぶその姿は、いたずら好きな可愛らしさはなく、どこか冷酷で物悲しそうな雰囲気を感じます。なお、この座敷わらしは妖怪ベンチやブロンズ像にはなっていません。
創作途中と思われるフィギュアも。河童に襲われて人々が逃げ待とう中、肝っ玉母ちゃんの右ストレートで反撃を受ける、躍動感あふれる作品です。
千と千尋の神隠しの湯屋とハウルの動く城が合体したようなオブジェ。中に入ったら、出てこられなくなりそう。
美味しい名物やレンタサイクルなど便利さも目白押し
2020年6月には「海鮮丼ともちむぎカレーのお店 海彦亭(あまびこてい)」が館内にオープンしました。海鮮丼と福崎町産もちむぎを使用したバターチキンカレーの専門店で、ソフトドリンクも充実しています。
店は厄病除けの妖怪アマビコ(海彦)にちなんだものだそうです。落ち着いた雰囲気の店内は、妖怪ベンチ散策途中の休憩場所にはもってこいです。
レンタサイクもあり、町内の妖怪ベンチ巡りをするには心強い味方です。普通自転車(1日300円)と電動自転車(500円)が用意されています。貸出時間は10:00~17:00 。残念ながら子供用自転車の貸出はないので、小学生と一緒に妖怪ベンチを巡るなら徒歩が良さそうです。
■福崎町の重要文化財日本邸宅で泊まれる宿
福崎町辻川観光センター (サキちゃんプラザ)
場所: 兵庫県神崎郡福崎町西田原 1470-1
電話: 0790-21-9053
営業時間: 10:00~18:00
休館日: 水曜日
料金: 無料
レンタサイクル1日300円 (電動タイプは500円)
駐車場: 普通車29台・無料
アクセス: 中国自動車道・福崎ICより約5分
JR福崎駅より徒歩20分
【投稿時最終訪問 2020年3月】