大王埼灯台【昭和レトロと太平洋の絶景】

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美しい海岸美が自慢の三重県志摩。観光名所がいくつもありますが、その中でも巡りができるほど多いのが灯台。志摩には断崖絶壁の上に大海原に向かって立つ灯台がいくつもあります。そのうちの2個所が内部見学ができる参観灯台となっており、比較的アクセスしやすい場所が「大王埼灯台」です。全国で15個所しかない参観灯台が志摩には2個所もあるのです。

時間が止まったような昭和レトロな町並み

大王崎の昭和レトロ

大王崎には大きな駐車場はありません。いくつかの集落の店舗の横にある小さな有料駐車場を利用します。灯台へは車が通れそうにない細い道を5分ほど歩いて登っていきます。その町並みの雰囲気はとにかく昭和。時代から取り残されたような、いや、時代を追おうとしない、忘れられたかのような風景が残っています。

大王崎の昭和レトロ

多くの観光客が訪れる場所ですが、土産屋も昭和時代から何も変わっていません。はおそらく6~70歳台の人がターゲットになっている品揃え。しかし、昭和を知らない若者には逆に新鮮に感じるのかもしれません。なお、バリアフリーの要素は大王崎には一切ありません。

大王崎の昭和レトロ

時代の流れが止まり、昔から何も変わらないような風景。おそらく観光協会から配られたであろう、胸をかなり強調した海女姿の萌えキャラポスターが、昭和の風景の中で異常に目立ちます。

大王崎の昭和レトロ

行く先見えない、なにも変わろうとせず廃れていく集落に人はノスタルジーを感じるのかも知れません。灯台よりもある意味、この集落の方が貴重と言えるでしょう。大王崎の隠れた見所なのです。

現役灯台に登れる数少ない参観灯台

大王崎灯台

昭和の風景を抜けると、大王崎灯台に到着します。青空を貫く白亜の灯台はとても美しく感じます。こ高さ22.5mの灯台の上まで登ることができます。灯台の見学料金は200円です。

大王崎灯台

灯台の下はデッキになっており、灯台に登らなくてもここから太平洋の大海原を展望できます。デッキの地面はきれいに舗装されていて、「118」のPRが大々的にされています。

大王埼灯台

大王崎灯台には上まで登ることができます。とはいえ、階段のみ。エレベーターはありません。気合いです!

大王埼灯台階段

灯台内の延々と続く螺旋階段を登ります。先が見えないので、ずいぶん長く感じます。

大王埼灯台

やっと灯台上部に到着です!大海原の眺めが扉の向こうに待っています。

大王埼灯台の上からは360°の大絶景!

大王埼灯台

足元には太平洋。灯台自体の高さプラス断崖絶壁の高さで海面までは45mになるとてつもない高さ。加えて灯台の展望スペースは人がやっとすれ違えるだけの幅しかないので高所恐怖症の人には恐ろしい場所でしょう。

大王埼灯台からの眺め

ここが志摩でももっとも太平洋に突き出した大王崎。海の難所であり、沖にもいくつもの岩礁があります。過去にはいくつもの船がここで座礁しています。現在、この大王崎灯台が難所から船舶の航行を守っています。

大王埼灯台からの眺め

大海原も素敵ですが、見下ろす磯の風景もまた素敵。海の底まで見えます。

大王埼灯台からの眺め

見事なほど断崖絶壁が続く大王崎。伊勢志摩の大自然が織り成すダイナミックな海岸美を、海の際の高い場所から望める、最高の展望台です。

大王町

大王町の町並みも灯台から一望できます。左奥が大王町の中心部で、灯台近くには漁村が広がる長閑な町並みが海と隣り合わせに広がっています。

大王埼灯台からの眺め

大王崎灯台の足元には、わずかな浜辺があります。断崖絶壁が続く大王崎で、海に直接アプローチできる希少な場所です。

大王埼

入り江の岸壁には海食洞がぽっかりと口を開けています。付近にはいくつもの海食洞を見ることができ、ついつい探検したくなります。

大王埼灯台

灯台の足元には芝生広場があり、ベンチで休憩することができます。大王崎は東海地方では最後まで職員が住み込んでいた灯台で、その宿舎の跡らしき建物が灯台の真下にありました。

大王埼灯台

すぐ頭の上に灯台の光源?があります。ここから発せられる光は約30km先まで届き、海の安全を守っています。

大王埼灯台内部

灯台の内部には現役の灯台の光源があります。灯台の心臓ともいえる、巨大なライトが頭上に見ることができます。触れることは禁止されていますが、間近で見る大掛かりな装置にはついつい見入ってしまいます。夜になると眩い光を放つ巨大な機械です。

大王埼灯台展示室

灯台に登る階段の途中、土台の建物の2階にあたる部分に小さな展示室があります。ベランダとベンチがあるので、少し休憩するのにも適した場所です。

大王埼について詳しく知れる「大王埼灯台ミュージアム」

大王埼灯台ミュージアム

灯台敷地内には「大王崎灯台ミュージアム」があります。灯台の入場料で入館でき、大王崎の灯台についてさらに詳しく知ることができます。

大王埼灯台ミュージアム

1階には、大王崎灯台のものを模した巨大な灯台の光源のレプリカが設置されています。眩しさは当然本物よりも相当暗くしていると思いますが、ゆっくりと回転し、灯台が光る様子や仕組みを知ることができます。

大王埼灯台ミュージアム

2階に向かう階段にはステンドグラスがあります。青い壁と相まってとても美しく思えます。

大王埼灯台ミュージアム

2階には大王崎灯台やその付近についてほ展示があります。近年にリニューアルされたようで、外の世界のような昭和の香りは一切ありません。なかなかの見ごたえです。

散策で眺める海の難所の大王埼

大王埼灯

灯台から海沿いに歩道が続いています。海沿いから神社、公園、港へと、大王崎の美しい自然を観察できる散策が楽しめます。この散策の様子は、後日紹介したいと思います。

大王埼

来た道を戻る際、気になった「八幡さん公園」に寄ってみます。大王崎灯台に向かう道からすぐのところに公園はあります。

大王埼八幡さん公園

「八幡さん公園」は神社と東屋のある広い芝生広場。海につき出した崖の上にあるので、解放感は抜群です。

大王埼灯台

八幡さん公園からは崖の上に立つ大王崎灯台の全貌が望めます。ここが大王崎灯台のベストビューポイントなのです。

大王埼灯台

大王崎は太平洋を進む船にとって、行く手を阻むようにせり出している岬で昔から海の難所とされていました。今は灯台が安全を守り難所ではなくなり、灯台のある美しい風景となっています。

大王埼八幡さん公園

公園には絵描きの銅像があります。古くからこの場所は大王崎の絶景の絵を描く人にとって聖地だったそうです。ここから眺める白亜の灯台と青い太平洋は、現在ではインスタ映えする風景として人気を博しています。

大王埼の宿泊情報

大王崎のある志摩にはリアス式海岸が織りなす独特な美しい風景の中、海の幸を存分に堪能できる宿泊施設が多数あります。豪華なホテルから心温まる民宿まであり、選択肢も多数あるので、お気に入りの宿を島で探してみるのはいかがでしょうか

志摩の宿泊情報

大王埼灯台

住所: 三重県志摩市大王町波切54 
電話: 0599-72-1899(公益社団法人燈光会 大王埼支所)
料金: 大人200円、小学生以下無料
休み: 年中無休 (荒天や業務都合での休業あり)
営業時間: 9:00〜16:00
交通: 近鉄電車・鵜方駅より車で約20分
駐車場: 周辺の観光駐車場を利用 (有料)

【投稿時最終訪問 2017年9月】

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