瀬戸大橋記念公園【瀬戸大橋タワーと瀬戸大橋記念館】

人気讃岐うどん店が軒を連ねる香川県坂出市。四国と本州を結ぶ瀬戸大橋が架かっている町でもある。瀬戸大橋は1988年に開通し、高速道路と鉄道を併用した10の橋が連続するルート。鉄道道路併用橋としては、開通から30年以上たつ現在も、世界最長を誇っている。
潮流がきつい海に建設された世界最大級の橋梁群。そんな当時の技術と四国の人々の長年の願いの結晶として完成した瀬戸大橋。そんな開通を祝って、この坂出市の瀬戸大橋の袂では、「瀬戸大橋架橋記念博覧会」が開かれた。
現在、その跡地は「瀬戸大橋記念公園」として整備されている。道の駅に指定されているが、市街地や主要国道からも外れ、瀬戸大橋から下りる事も出来ない、随分と不便な場所にある。ここは、移動の途中にふらりと立ち寄るタイプの道の駅ではなく、訪れる事を目的とした道の駅。特に子供を連れて遊びに訪れるにはもってこいの公園だ。

子供連れでの水遊びも楽しい瀬戸大橋記念公園

瀬戸大橋記念公園

瀬戸大橋記念公園のメインストリート。公園内には運動場の他、池や芝生広場や遊具がある。中央にある「瀬戸大橋記念館」は入場料無料で瀬戸大橋に関する展示や映像上映をしている。無料の割にはとても良い施設で、ここに訪れたら必ず見学している。
写真左側にあるのが「瀬戸大橋タワー」だ。有料施設だが、瀬戸大橋よりも高い位置から、瀬戸大橋がかかる瀬戸大橋の風景を一望できる。

瀬戸大橋記念公園噴水

公園内には噴水が何箇所もある。水は比較的きれいで、夏場に訪れると子供たちがプール代わりにここで楽しく水遊びする風景。夏場はちょっとした涼を求めて立ち寄ることもできる工業地帯のオアシス。冬場にもかかわらず、一緒に訪れた1歳の娘は、手を水に浸して楽しそうにしていた。

瀬戸大橋記念公園遊具

公園内には遊具が幾つか置かれている。中には巨大なアスレチックのような遊具も。ここは子供に人気で、小さな子供が元気よく冬場でも遊んでいる。

瀬戸大橋記念公園浜栗林

公園内には池と滝が美しい風景を織りなす「浜栗林」と名付けられたエリアがある。時折、大きな音を立てて列車が通過してく瀬戸大橋の下、流れる滝と池は何とも不思議な風景を紡ぎだす。50mもの幅の滝が注がれる池のほとりに腰をおろせば、日常離れした風景を楽しめる。

瀬戸大橋記念公園刻月亭

池のほとりには日本家屋のような「刻月亭」という建物がある。石の柱や朱塗りの天井など、和を強く感じさせる意匠をもちながら、石の広い空間で涼しさを感じさせてくれる。和のベンチに座りながら見渡す池と滝の風景は、どこか風情も感じる。

瀬戸大橋記念公園くぐり滝

さて、どうしても気になったのが、滝の中にぽっかりと開いた洞窟。「くぐり滝」という名前で、滝の中をくぐり、向こう側に出られる。池の中に配された石を渡っていけるが、さすがにここを1歳の娘を連れてはいけないので、夫婦交代で探検に出発。
滝に近づくにつれ、その轟音と水しぶきに迫力を感じる。間近に感じる滝は、水に抜けることは無いが、水しぶきは十分に浴びる。入口付近の足元の石は濡れているので、気をつけて洞窟の中に入っていく。

瀬戸大橋記念公園くぐり滝

「くぐり滝」の内部。見事に積み上げられた石組の内部を通り抜けていく。洞窟の途中までは池の水が入って来ていて、さながら地底湖。
照明はないが、入口と出口から差し込む光が幻想的に内部を照らす。洞窟を抜けると、そこは滝の上部。瀬戸内海にかかる瀬戸大橋が雄大な風景をつなぎとめていた。

瀬戸大橋記念公園

住所: 香川県坂出市番の州緑町6-13
電話: 0877-45-2344(瀬戸大橋記念館)
交通: 瀬戸中央自動車道坂出ICから北へ車で約8km
料金: 入園無料(一部有料施設あり)
駐車場: 無料(多数)

【投稿時最終訪問 2011年3月】

瀬戸内海や讃岐富士を見下ろす絶景の瀬戸大橋タワー

瀬戸大橋記念公園

瀬戸大橋の開通を祝って開かれた「瀬戸大橋架橋記念博覧会」の跡地を利用した瀬戸大橋記念公園は、夏になると緑色の一面に芝生がとても美しくなる。
観光で訪れたのならばメインとなるのが、「瀬戸大橋記念館」と「瀬戸大橋タワー」「瀬戸大橋記念館」は写真中央やや右側にの建物。当時のパビリオンを転用した施設で、入場無料。無料なのに、内容は充実で、瀬戸大橋の事についていろいろと知る事が出来る。屋上に出れば、風光明媚な瀬戸内海にかかる瀬戸大橋の絶景を間近から楽しむ事が出来る。

瀬戸大橋タワー

瀬戸大橋記念館の横に、「瀬戸大橋タワー」がそびえている。このタワーは登るのではなく、定員100人の円形型のキャビンに乗り込み、回転しながら上昇する回転式展望塔。最高所は108mで、回転式展望塔としては、世界有数の高さを誇るそうだ。

瀬戸大橋タワーキャビン

タワーに乗ろうとするが、さすが30年以上前の代物。バリアフリーという発想は皆無だ。キャビンの搭乗口は2階になるのだが、エレベーターもエスカレーターも無し。娘とベビーカーを階段で、一生懸命担ぎあげる。
円形のキャビン内部は狭い通路が1周する形になっていて、イスが配されている。残念ながらベビーカーすらこの通路には入らない狭さだ。ベビーカーは搭乗口の係員に預け、抱っこして中に入る。どこに座っても展望塔自体回転するので景色は同じ。内部はエアコンがとりつけられていて、空調は効いていた。

瀬戸大橋タワーからの眺め

ベルがなると、ガクンとキャビンが揺れ、ゆっくりとしかし、力強くキャビンは動き始める。初めは早いと思った回転も、20秒もすれば体は慣れる。
キャビンは1分で1回転。約3回転する間に頂上に登り、3回転頂上でしたのち、ゆっくりと下降する10分の旅。上昇中はまだ瀬戸大橋の下からのスタートだが、最終的には瀬戸大橋の道路部よりもはるかに高い場所まで登る。橋脚の向こうには、坂出の工業地帯が見えている。丈夫な瀬戸大橋の橋脚と複雑に絡み合うコンビナートの風景は、少しアートのような気もさせる。
キャビン内の空調は効いているが、夏の日差しは全面ガラス張りのキャビン内部を容赦なく照らす。太陽の方向に向くと、とにかく陽射しが暑くてたまらない。

瀬戸大橋タワーから眺める瀬戸大橋

ゆっくりと上昇を続けるキャビン。瀬戸大橋を走る車と同じ高さまで登ってきた。この日は夏場なのに風が強いためか、遠くまでとても良く見える。橋のはるか向こう側、横たわる陸地が本州・岡山県だ。瀬戸内海でも最も狭まった場所のひとつとはいえ、向こう岸までははるか先。そんな橋が幾つもの島を経由して海を渡っていく景色は壮大だ。
瀬戸内海は潮流が激しい。鳴門大橋ほどではないが、この瀬戸大橋でもその海の流れを目の当たりにできる。よく見ると、橋脚の右側に潮の流れが見れる。こんな海が流れる場所に、よくこんな橋を造れたなぁと感心する。

沙弥島

ついにキャビンは最後部の108mの高さに達する。それと同時に上昇は止まり、見事な瀬戸内海と讃岐平野の風景がキャビンの窓に流れていく。
見下ろしているのは「沙弥島」。ここには柿本人麻呂の碑があるそうだ。島のビーチには少ないながらも人が海水浴を楽しんでいる。きれいな砂浜のビーチは、小さな子供でも安心して遊べそうだ。

瀬戸大橋

瀬戸大橋を見下ろす。橋脚の頂上部分は194mの高さで、瀬戸大橋タワーの展望台最高所108mよりも高い。しかし、道路部分の高さは93mなので、車で運転するよりも、さらに高い場所からの眺めが楽しめる。海のはるか向こうまで、こんな巨大な橋が続いていく風景は、完成から30年以上たった今でも絶景だ。
橋の向こうに見える島は与島。瀬戸大橋の途中のPA(パーキングエリア)で、瀬戸内海に浮かぶ島から瀬戸大橋と瀬戸内海の絶景を楽しめる。瀬戸大橋の中で唯一車を降りる事が出来る場所なので、ここには是非立ち寄りたい。高さ90m近い部分から、一気に海に浮かぶ島の上まで、螺旋状のループを使って橋から下りるというのも、なかなか無い経験だ。

坂出

四国本土をタワー頂上から振り返る。瀬戸大橋に続く高架橋がはるか向こうへと伸びている。香川は平地が多いが、何故だかその中に、ポコポコと盛り上がった単独峰のような山が多い。火山活動でできた山でははないそうだが、独特の不思議な風景を見せてくれる。

讃岐富士

そんな香川の風景の中でも代表的な山が「讃岐富士」として有名な「飯野山」(422m)だ。瀬戸大橋を渡って四国に入ってきたのならば、真っ先に目の前に見えるランドマーク的な山。映画「udon」でもこの山を背景にした風景が何度も描かれた、まさに香川を代表する山のひとつだ。

瀬戸大橋記念館空撮

瀬戸大橋記念館を見下ろす。まるでアンコールワットのような、古代文明の遺跡を思わせる不思議な建物。その左後ろには直径約50mドーム型の屋根を持つ「マリンドーム」自由に中に入ることが出来るので、雨の日や陽射しの強い日のランチや休憩にはもってこいの場所。
その他にも日本庭園風の池や和風邸宅のような東屋など、無料で利用できるスポットが点在する。

瀬戸大橋記念公園空撮

公園の入口から瀬戸大橋記念館まで続くアプローチ。その両脇は見事な芝生公園になっていて、夏の季節はとても青々としていて気持ちがいい。そして、このアプローチには噴水と水が流れる水路がある。今までは何も思わなかったが、夏場に訪れると、小さな子供がお父さん、お母さんに連れられて気持ちよく水遊びしている。いや、水遊びというより、もはやプール。水着を着て、本格的に楽しんている。
所々噴き出す噴水や滝を模したモニュメントなど、とにかく水に親しんで楽しめる。プールのように消毒されているかどうかはわからないが、見た目はプールと同じ。水はきれいだし、水路の床にはコケなど汚れはなく、ごみも浮いていない。これは安心して水遊び出来そうな所だ。
当然、更衣室やシャワーはないが、娘がもう少し大きくなったら、ここで遊ばせるのもよさそうだと思った。

瀬戸大橋タワー

場所: 香川県坂出市番の州緑町6-13
電話: 0877-45-8791
営業時間: 9:00〜17:00
休日: 年中無休
料金: 大人800円 子供500円 (15名以上にて団体割引あり)
駐車場: 無料(乗用車450台・大型車22台)

【投稿時最終訪問 2010年7月】

瀬戸大橋がいろいろわかる瀬戸大橋記念館

瀬戸大橋記念館

次のオススメは、『瀬戸大橋記念館』だ。瀬戸大橋の構造や工事の方法や、完成するまでの歴史など、大掛かりな展示がされている。NHKのプロジェクトXのビデオも見ることができる。かなり見ごたえのある展示だ。しかも、無料なのが嬉しい。

瀬戸大橋記念館展示

無料施設であるにも関わらず映像系の展示がとても充実している。特に館内の見所のひとつである「ブリッジシアター」は、まるで空を飛んでいるような大型全天周映像。大迫力の映像で香川県や瀬戸大橋の魅力を紹介。また、子供向けの科学番組も日に数回上映されている。

瀬戸大橋記念館から望む瀬戸大橋

瀬戸大橋記念館の見所は展示だけでなくテラスからの展望も素晴らしい。テラスからは今まで館内の展示で色々知った瀬戸大橋を一望できる。瀬戸大橋の迫力ある姿を間近で臨めるオススメのビューポイントでもある。
四国と本州をはじめて陸続きにした瀬戸大橋。そんな瀬戸大橋の魅力を体感し、知ることができる施設だった。

瀬戸大橋記念館

住所: 香川県坂出市番の州緑町6-13
電話: 0877-45-2344
交通: 瀬戸中央自動車道坂出ICから北へ車で約8km
休日: 毎週月曜日(祝日の場合は翌日休刊、GW・夏休み期間は開館)
   12月29日~1月1日
料金: 無料
時間: 9:00~17:00(入館は16:30まで)
駐車場: 無料(多数)

【投稿時最終訪問 2011年3月】

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