藻岩山山頂展望台【冬も夜も美しい札幌展望スポット】
藻岩山(もいわやま)は、札幌市の郊外に位置する標高531mの山。市内からも路面電車でのアクセスが容易で、ロープウェイとケーブルカーで簡単に頂上へ登ることができます。また、自然豊かな複数の登山道が整備されており、観光客はもちろん地元の方も多く訪れる行楽スポットです。
山頂には展望台があり、札幌市内はもちろん、石狩湾をはじめ、夕張岳や、恵庭岳、手稲山といった北海道の名峰を一望でき、360°の北海道の大自然の大パノラマを堪能できます。
また、夜景の名所でもあり、雪深い札幌の山頂にありながら冬でも展望台は営業しており、白い雪に輝く幻想的な冬の夜景を眺められるロマンチックなスポットです。
藻岩山展望台からは360°の大絶景
標高531mの藻岩山山頂に建つ建物の屋上が展望台になっており、その中央部にはモニュメントがあります。恋人の聖地にも認定されている藻岩山展望台のモニュメントにカップルの名前を記した南京錠を取り付けるとる、そのカップルは絶対に別れないそうです。展望台はモーリスカーの駅舎の頂上になっており、寒い冬や暗い夜でも安全に展望台に立つことができます。
ただし、大雪の時やその後の除雪が間に合わない時は一時的に展望台が閉鎖されるので注意が必要です。
屋上はぐるりと360度の展望が楽しめますが、やはり最初に見たいのは札幌の街並みを一望できる展望。展望台必須備品の案内看板や望遠鏡もきちんと用意されています。
手前の山が円山。その麓には円山公園や北海道神宮、札幌市円山動物園などの見所が集まっています。冬の藻岩山は空気が澄んでいてずっと先の真っ白になった北の大地や山々を見渡すことができます。
高層ビルが建ち並ぶ札幌市中心部の展望。写真左中央の一際高いビルが札幌駅にある「JRタワー」。そこより右に向かって日本有数の繁華街「すすきの」が伸びています。
札幌の中心部と北海道大学。札幌駅の北側すぐの場所に、緑豊かな広大なキャンバスが広がっています。
遠くにはビルに覆われていない石狩平野が望め、その先には石狩湾や雪を頂いた増毛山地があります。
眼下にはここまで登る時に乗ったケーブルカーの「もーりすカー」と「もいわ山ロープウェイ」の軌道が一直線に続いています。さらには「札幌藻岩山スキー場」も藻岩山の山麓に広がっており、スキーヤーがゆったりと滑っています。200万人が暮らす都市の中でスキーができる世界的にも珍しい都会型のスキー場です。
藻岩山から南側の眺望は雪に覆われた険しい山々の姿が。写真右側に頭を突き出す山は「恵庭岳」(1320m)。活火山であり、その南側には国内屈指の透明度と深さをほこる支笏湖があります。その左側には同じく支笏湖の湖畔にそびえる活火山「風不死岳」(1102m)と「樽前山」(1041m)がならび、美しい北国の山岳風景を織り成しています。
藻岩山西側はまるでアルプスを思わせるような険しい山々が、さらに間近に迫っています。
西側の展望で一際目立つ山が、山頂に電波搭が建ち並ぶ標高1023mの手稲山(ていねやま)。北海道における登山とスキーの発祥の地です。
展望台の横には、「藻岩観音奥之院」があります。藻岩山の信仰の歴史は古く、かつてアイヌの人々に「インカルシペ」と呼ばれ霊峰と崇められていました。その後、新善光寺が明治時代に山道を切り開き、山頂に石の祠を建てたものが、平成になり現在の立派なお堂が新築されたそうです。
展望台内もゆっくりと楽しめる充実した施設
展望台2階には小さなカフェスペースがあります。壁一面の窓際に座り、美しい風景を眺めながら軽食や暖かい飲み物が楽しめます。ここが満席の時は奥にある休憩室のテーブルでもゆっくりとドリンクを頂けます。
オススメのメニューは「きのこベーコンキッシュ」(350円)。グラタンのような濃厚な風味で中身もたっぷり。予想以上の美味しさでした。ホットコーヒー(300円)と一緒に外の雪景色の展望を暖かい室内で楽しめます。
「スターホール」では1日に数回、無料の3Dシアターが上映されています。藻岩山の自然や歴史などが大迫力の3D映像で紹介されます。見応えがあるので、はじめて藻岩山に訪れたなら是非見ておきたいですね。
北海道の雪山を気軽に満喫できる藻岩山
館内を満喫したら、少し寒いですがせっかくなので藻岩山山頂の雪景色を楽しみに外に出てみましょう。寒さと雪のため自販機は停止したいますが、付近はある程度自由にあるけます。ただし、あまり踏まれていないところに入ると、すぼりと足が雪に埋もれてしまうので注意が必要です。
中腹駅へと続く道路はまるでスキー場のコースのようになっています。平成23年のリニューアル以来、藻岩山観光自動車道でのマイカー立ち入りは中腹駅までで、山頂には入れないようになっています。また、冬季は中腹駅も雪に覆われているため、マイカーでのアクセスはロープウェイの山麓駅までとなります。
雪に埋もれた登山道が山麓から続いています。無雪期には快適なハイキングコースも冬は雪に覆われた厳しい道。試しに少し歩いてみましたが、さすがにスノーシューなどなければ、ずぼりと雪の中に足をとられてしまい、先に進むことはできませんでした。ここからスノーシューでダウンヒルするのも楽しそうです。
1階には休憩室とトイレ、更衣室があり、展望台の外から入れるようになっています。毎日登山をしている人もいるようで、シーズン中は多くの登山者で賑わっていそうです。無雪期には山麓からの藻岩山自然遊歩道を歩けば、1時間ほどで登頂できる手軽な山。冬にもスノーシューなどで登山を楽しむ人も少なくないそうです。
冬の夜の藻岩山は幻想的な夜景スポット
藻岩山展望台は、札幌の夜景を見下ろせる絶好のスポット。冬でも毎日夜間営業しています。モニュメントもライトアップされ、とてもロマンチックな雰囲気になっています。デートで訪れるカップルも多く、間違って男一人でロープウェイに乗ってしまうと、かなり浮いてしまいます。
藻岩山の夜景は、函館市の函館山、小樽市の天狗山とともに「北海道三大夜景」の1つとされており、日本の「夜景100選」にも認定されています。また、3年後ごとに選出される夜景の美しい上位三都市である「日本新三大夜景都市」に認定されており、その夜景の美しさは日本でも有数のものです。
日が沈むと遠くの山々は見えなくなりますが、足元の市街地は色とりどりの宝石が輝いているようなロマンチックな夜景になります。ノスタルジック札幌の夜景は雪の中の高い山頂の静寂に包まれてとても幻想的です。
オレンジ色が多いのが札幌の夜景の特徴。暖色系の色が、寒い北国の夜を幾分か温かく見せてくれているようです。
見下ろすと札幌藻岩山スキー場にオレンジ色のナイターの照明が幻想的に灯っています。札幌市民なら、仕事や学校終わりにスキーを楽しめる北の大都市ならではの贅沢です。旅行はもちろん、出張中でも市内のホテルにチェックインしたあと、藻岩山の夜景を見に行けますので、是非プランに入れてみてはいかがでしょうか?
また、藻岩山往復1800円が年パスなら1年間有効でなんと2800円で激安。2回行けば元がとれます。下山後に、差額の支払いで下山後の一般チケットから年間パスポートに変更も可能なので、また来たいと思った時は買い直しておきましょう。さらには年パスには羊が丘展望台やさっぽろテレビ塔入場料金の割引などのお得な特典もてんこ盛りなので、旅の助けにもなります。
藻岩山観光に便利な中島公園付近のホテル
藻岩山山頂展望台
所在地: 北海道札幌市中央区伏見5-3-7
電話番号: 011-561-8177
料金: 無料 (ロープウェイ+もーりすカーは往復大人1,800円/子供900円)
期間: 通年
休み: 整備運休期間あり
時間: 10:30~22:00(冬期は11:00~、年末年始営業時間相違)
交通: 市電「ロープウェイ入口」電停より徒歩10分
(電停徒歩1分の場所より無料シャトルバスが15分おきに運行)
駐車場: 120台(無料)
【投稿時最終訪問 2018年3月】